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【カナン再生記】 砂蝕の大地に挑む勇者たち (第1回/全3回)

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【カナン再生記】 砂蝕の大地に挑む勇者たち (第1回/全3回)

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シナリオガイド

再生を始めた地と荒れた庭園 <裏切りの英雄「ジバルラ」>
シナリオ名:【カナン再生記】 砂蝕の大地に挑む勇者たち (第1回/全3回) / 担当マスター: 古戝 正規

 ―――西カナン。古代戦艦ルミナスヴァルキリーの甲板上。

 給水施設に家屋、そして農場や道路に怪しげな建物などなど。
 少しばかり前には砂しか見えなかった大地に、早くもそれらの施設が原型を見せ始めています。その早さと技術、そして何より異国の生徒たちの熱意に、ドン・マルドゥークは胸熱く頬を緩ませていました。
「龍騎士ジバルラ
 背後から投げられた言葉に、その名に、マルドゥークは瞼を上げました。
「若き英雄、かつてあなたの後継者候補とも言われてたみたいね」
「………………あぁ。そんな男も居たな」
 素っ気なく応えたマルドゥークフリューネ・ロスヴァイセ(ふりゅーね・ろすう゛ぁいせ)は続けて、
「その凄腕のドラゴンライダー(龍の乗り手)が、闇瞑の洞窟に居る―――」
「奴はダメだ!」
 荒げた声はフリューネを、そして生徒たちや彼の勇兵たちの視線も集めました。それに気づいたからか、それでも彼は「奴はダメだ」と抑えて言いました。
 カナンでも数少ないドラゴンライダーだったジバルラは、西カナンの警軍に属しており、村や集落を襲うモンスターを精力的に狩っていました。しかし彼が問題視されたのは「退治したモンスターを、相棒であるドラゴンに喰らわせていたこと」でした。生きたまま内蔵や肢肉を貪らせる光景は、守られる側の村人たちにも不快感だけでなく複雑な心境にしたようです。
 そしてネルガルイナンナを封印した直後、彼はマルドゥークを裏切ったのです。
 ある村がネルガル軍に襲撃された際、マルドゥークも出兵に参加する中、彼はただ一人姿を見せませんでした。
 モンスターを退けたマルドゥークが居城に戻った時、彼は寵愛するドラゴン『ニビル』も連れず『一人で』城に戻ってきたといいます。
「奴は平気な顔で『忘れ物を取りに来た』、『撒き餌に集まる分じゃ足りねぇ』、『自分なら『ニビル』の餌を効率よく集められるって言うんでな』と言ったのだ…………国外追放は、当然だろう」
「しかし彼は闇瞑の洞窟に籠もった……」
「確証はない。それにあそこは元々危険区域に指定している」
「裏切り者である彼を、危険を犯してまで捜す必要などなかった、という事かしら」
「そういう事だ」
「なら、私が行きます」
 振り向き目を剥くマルドゥークに、フリューネは率直な疑問を投げかけました。裏切った男がわざわざ戻ってくるなんて不自然すぎるのではないか、何か理由があるのだとしたら……。それにネルガルに寝返っておきながら闇瞑の洞窟に篭っているというのも腑に落ちない。
 加えて彼女は先の戦いでの事を例にあげました。確かにネルガルのモンスターとも戦うことは出来た、しかしその数に圧倒された事もまた事実。そこにジバルラというドラゴンライダーが加わったなら、それこそ脅威になる。今のうちに討つにしても闇瞑の洞窟に居るという情報の真偽を確かめておくことは必要なのでは、と。
「しかし、やはり危険だ!」
「危険のない戦争なんてないわ」
 フリューネの強く真っ直ぐな瞳に、彼も「わかった」と根負けしたようでした。
「しかしフリューネ、君は生徒たちと共に北の空中庭園に行くはずだったのでは?」
「それなら、あたしが行くわ」
「女神イナンナ」
 褐色の肌をした幼き姿。『豊穣と戦の女神イナンナ』のそれはマルドゥークが知る10歳の頃の彼女の姿でした。
「北の空中庭園なら行った事があるから、私が案内するわ」
 『グレータードラゴン・ティアマトが居るといわれる龍の逝く穴』、それはカナンのどこかにあると言われていた幻の洞窟ですが、その所在に関する手掛かりが北の空中庭園にあると言われています。
 ルミナスヴァルキリーと開拓地の警護はマルドゥークが、そしてフリューネイナンナは生徒たちと共に闇瞑の洞窟北の空中庭園に向けて出発したのでした。

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 ―――神聖都キシュ。

 漆黒の神殿内。ネルガルが『王座の間』と名付けた室内で彼は黒水晶に手を添えました。
「シャンバラから生徒たちが?」
 水晶に映る人影は、カナンに向けて各学校から生徒たちが向かった事を報告しました。向かった先はいずれも西カナン北部、今もルミナスヴァルキリーが停泊している地だと言います。
「イナンナやマルドゥークに目立った動きはない、そうだったな?」
 神官の一人が首を縦に振りました。生徒たちが建物や田畑を興している事は彼も知っていましたが、今は静観して絶好のタイミングを待っているようです。
 全てを砂に埋もれさせる、絶好のタイミングを
 口端を歪めて笑む彼に、別の神官が報告すると彼は声を上げて笑いました。
「なるほど、今日は『谷間の集落』だったか。西カナンで最も早く服従した集落であったな」
 征服王を名乗りカナンを支配した翌日から、ネルガルは各地の巡察を行っています。監視も目的の一つですが、自分がイナンナよりも如何に優れているか、また如何に王に相応しいかを説き示しているようです。
「しばらくは泳がせてやる。だが世界とは思う以上に狭いものだ、運悪く遭遇したならば…………くっくっくっく、ハッハッハッハッハッハッハ」
 笑声をあげながら彼が手をかざすと、部屋の奥から奇声が上がりました。
 幾つも幾重にも重なった「ワイバーン」の、そして「オルトロス(双頭の怪犬)」の奇声は、彼と共に部屋を去ってからも暫くと神殿内に重なり響いていたのでした。

担当マスターより

▼担当マスター

古戝 正規

▼マスターコメント

 おはようございます。ゲームマスターの古戝正規です。

 『【カナン再生記】 砂蝕の大地に挑む勇者たち』の第1回をスタート致します。
 本作は全3回を予定しております。他マスターに展開して頂いている【カナン再生記】シリーズ共々、お付き合い頂けると幸いです。

 さて今回は、前作の「エピソード.0」で発見されました『闇瞑の洞窟』を舞台の一つと致します。マルドゥークが語ったように『闇瞑の洞窟』はこれまで調査が殆ど行われていない洞窟の一つです。
 危険とされる要因の一つは「洞窟内に光がない」ことです。どこまでも闇が続き、洞窟の奥深くまで歩いていると、まるで闇に包まれた瞑界に迷い込んだかのような錯覚に陥ると言います。
 もう一つの要因は「モンスターが棲みついている」ことです。主に「サンドバジリスク」や「サンドバット」が生息していると言われています。
 サンドバジリスクは蛇の一種で、体長は30cmほどですが猛毒を持っており、毒息を吐くこともあるそうです。
 またサンドバットは体長2mもある大型のコウモリの一種ですが、熱に弱いという弱点があります。砂中で卵が孵りますが砂漠の熱さに耐えられず、生まれてすぐに洞窟などに逃げ込み、そのまま棲みついてしまうようです。
 どちらも視力は退化していますが、暗闇の中でも正確に獲物の位置や姿は捉える事ができるようです。

 『北の空中庭園』は前領主が建造した空中庭園で、今は使われていません。
 建物は城作りになっていますが、別荘地の趣が強いため強固な作りにはなっていないようです。
 空中庭園は城の最上階にあり、庭園の最奥に建立されている石版に『龍の逝く穴』に関する情報が描かれていると言われています。
。カナンがネルガルの手に落ちてからは、城内に人は住んでおらず、代わりに前回登場した『パラミタロックワーム』といったモンスターが城内を闊歩していると言います。
 イナンナは過去に何度か訪れた事があるようですので、城内の案内は彼女にしてもらうと良いでしょう。

 今回ネルガルは兵を引き連れて『谷間の集落』を訪れます。北カナンに近いこの集落は、左右をなだらかな山肌に挟まれた谷間になっており、水も豊富で畑も見られます。早々にネルガルに降伏したおかげで降砂の被害は少ないようですが、課せられた重税に苦しみ耐えるという生活を送っているようです。
 『北の空中庭園』は谷上の山頂付近にあるため、城壁を見ることはできますが、民が訪れるといった事はないようです。

 そして重要な点がもう一つ。『ネルガルはシャンバラの生徒に大変興味を持っている』ようです。敵対する相手というだけでなく、カナンでは見慣れない武器や能力を持つ生徒たちは貴重な存在だと気付いたようです。
 前作のアクションの中にも「ネルガルに仕官する」という生徒が数名いました。ネルガルは今回、『志願する者は拒まぬが、パートナー(LC)を人質として差し出せ。想い人であるならなおよい』とまで言っているようなので、アクションに記載して頂ければ今回は彼に謁見できるとします。

 最後に『カナン再生記』開拓スレッドにて展開中の開拓企画ですが、完成した施設や建物についての詳細を反映させる事はできません。描写しないという事はありませんが、それだけで一本シナリオが立ってしまうようなアクションはご遠慮ください。
 また前回のリアクションで発見された『斜林の下』という遺跡ですが、『キャラクタークエスト化』が決定しております。公開日は未定ですが、リアクション内で発見された遺跡や洞窟は今後も『キャラクエ』として展開する事もありますので、遺跡探索のアクションをかけていただいても構いません。ただし発見できるかどうかは運次第となりますのでご了承ください。

 さて、本編初回という事もあり、要素がたくさんありますが、それだけに面白いアクションが集まると楽しみにしております。
 みなさんと一緒に【カナン再生記】の物語を紡いでゆきましょう。

▼サンプルアクション

・フリューネを止める

・北の空中庭園に向かう

・ネルガルに仕官する

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2011年01月10日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2011年01月11日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2011年01月15日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2011年02月01日


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