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【戦国マホロバ】参の巻 先ヶ原の合戦

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【戦国マホロバ】参の巻 先ヶ原の合戦

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シナリオガイド【イコン参加可】

~激闘 天下分け目の戦い!
シナリオ名:【戦国マホロバ】参の巻 先ヶ原の合戦 / 担当マスター: かの


【マホロバ暦1190年(西暦529年) 9月】
 先ヶ原村(さきがはらむら)――


「泰平のための戦い……ここで退くわけには行かぬ」

 マホロバのほぼ中央に位置する地で、雌雄を決する合戦が行われようとしていました。

 東軍の総大将鬼城 貞康(きじょう・さだやす)と貞康の元へ馳せ参じた武将たちの表情にも緊張が走ります。
 
「西軍の総大将瑞穂 魁正(みずほ・かいせい)は、日輪 秀古(ひのわ・ひでこ)太閤亡きあと、日輪(にちりん)恩顧の諸大名・武将に呼びかけ、先ヶ原(さきがはら)に集結しているとのこと。天下を荒し、我がものにする気でござる……!」

 マホロバの戦乱の世を統べ、一時の和平をもたらせた秀古でしたが後に海外遠征に失敗。

 失意の中、マホロバと日輪家の行く末を鬼城 貞康(きじょう・さだやす)瑞穂魁正(みずほ・かいせい)らに五大老(ごたいろう)に託してて世を去りました。

 ――が、その半年も経たないうちに、天下を巡って両者が激突することになったのです。

 魁正は言います。

「鬼城は太閤殿下の約束を反故にし、天下をかすめ取ろうとする大悪党である。秀古様の大志を正当に継ぐのは我ら西軍だ。その志を持った者が今なお集まっている!」

 しかし、西軍にも不安はありました。

 西軍に集まったものの中には、現状に不満を持つものも少なくありません。

 また、秀古の残した日輪家の莫大な財産が目当てのものもいます。

 必ずしも一枚岩とは言えないのでした。

 それは、東軍も同じです。

 貞康はこの合戦にために、諸大名、各武将に味方についてくれるよう書状を送っていました。

 もちろん葦原国にもです。

 しかし、いまだ返事はありませんでした。

「……葦原が味方になってくれるかどうかわからぬ。ただ泰平の戦のため……たとえ味方が得られなくとも、勝負するしかなかろう!」

 貞康は東軍の武将たちに号令をかけました。

 大雨は上がり、深い霧が立ち込めています。

 やがて朝日が山々を強く照らしました。

 鬼城 貞康(きじょう・さだやす)を総大将とした東軍約7万人。

 瑞穂 魁正(みずほ・かいせい)を総大将とした西軍約8万人。


 数では西軍が有利でしたが、その戦力は拮抗しており、勝敗の行方はまったく分からないものでした。

 マホロバ史上空前規模の合戦の火蓋がきっておとされようとしていました。


【マホロバ暦1190年(西暦529年) 9月】
 葦原国(あしはらのくに)――


「鬼城家から東軍に味方せよとの書状が……?」

 葦原国では、葦原 祈姫(あしはらの・おりひめ)が、鬼城 貞康(きじょう・さだやす)からの密書を前に浮かない顔をしていました。

 貞康直筆の書状には、『葦原にはぜひとも味方についてほしい』とあります。

「二年前の葦原城攻め(『戦国マホロバ弐の巻』)。そのときの葦原国国主葦原 総勝(あしはら・そうかつ)との約束を果たすため……とおっしゃるのね。そうは言っても、今の葦原に……私に何ができるというの」

 祈姫は涙をにじませました。

 あの時の記憶がよみがえります。

「私は、葦原城が攻められたとき何もできず、おじいさまもお助けできなかった。先の歴史知り、変えようとしてもままならないこと。やはり……扶桑の噴花は止めさせなくては」

 祈姫は両腕に抱えた巨大筆を見つめます。

 これには葦原の民の命がけの願いが込められているのです。

「未来の――あの人たちにかけるしかない。過去を殺すのか未来を消すのか……それとも葦原の民をまた失うことになるのか

 祈姫の描く筆先が大きく時空の月を描きました。

 葦原の戦神子(あしはらの・いくさみこ)として、葦原姫として、彼女は時代を越えるのです。

卍卍卍


「ああ、先ヶ原で戦がはじまるのか。僕はああいった連中のやることは理解できないね」

 そのころ、総勝の嫡子葦原 鉄生(あしはら・てっしょう)は、舞い戻った葦原城で鬼鎧(きがい)いじりに没頭していました。

 鉄生のもとへは、西軍の総大将瑞穂 魁正(みずほ・かいせい)から金子(きんす)とともに書状が届いています。

 『西軍に葦原の力を貸してほしい』とありました。

「魁正クンも意外にマメだよね。でも僕は戦そのものは興味ないね。東と西どちらが勝とうがどっちでもいい。ただ鬼鎧(きがい)をうまく扱ってくれるなら……なあ、朱天クン?」

 鉄生の視線の先には鬼一族の棟梁朱天童子(しゅてんどうじ)の姿があります。

 彼は鬼鎧の噂を聞きつけ、一族を引き連れ全財産を投げうって、鉄生に懇願していました。

「我らを鬼鎧に……『真の武将』にしてくれ。どんなに危険でも構わん。我は見つけられそうなのだ。己の生きる場所と、生きる意味を……!」

「そうしてあげたいのは山々だけど、材料(鬼)も金も人手も足りないね。猫の手も借りたいほどさ!」

 鬼鎧は生身の鬼たちを改造し、からくり化したものです。

 何よりも強靭な身体、力、速さ――精神力が求められます。

 しかし、肉体と精神の過度な負担から、鬼鎧化する中で命を落とす鬼たちもいました。

「はやくしなければ間に合わなくなるのだ。戦が終わってからでは……遅い!」

 朱天童子の手には、一通の書状が大切そうに握られていました。

 何でも三年前に鬼城家当主鬼城 貞康(きじょう・さだやす)に山中で書いてもらったものだといいます。

「だったら、僕の身辺を守ってくれるかな。このところ鬼の影をみるんだよ」

「鬼の……影?」

 鉄生はこの頃、身の危険を感じているのだといいました。

「もしかすると、鬼鎧が創られるのをよく思わない人がいるのかもね……例えば、朱天クン以外の鬼とかさ」

卍卍卍


「……わらわの邪魔をして……それほど滅ぼしたいのか。鬼を、人間を!」

 鬼々の母なる)鬼子母帝(きしもてい)は、時空(とき)の狭間でうつろに扶桑の花びらをかき混ぜるのでした。

「一鬼子のための千の鬼子が死ぬのはいとかなし――わらわの願い叶わぬのなら……こうしてやるまで!」

 鬼子母帝の唇に冷たい微笑が浮かびます。

 その瞳の端には一筋の光る涙がありました。

卍卍卍


【西暦2022年 8月31日】現代
 葦原島――


御筆先(おふでさき)が途絶えた? 本当でやんすか?」

 葦原明倫館総奉行ハイナ・ウィルソン(はいな・うぃるそん)葦原 房姫(あしはらの・ふさひめ)に何度も尋ねました。

「ええ。マホロバ暦1190年以降が……白紙なのです」

「それは良かったでありんす。正直、あの御筆先は悪い気しかしなかったでありんす」

「そう……ね」

 しかし、房姫にはもっと悪い予感がしていました。

 白紙とは、書くことができない何かが起こったのではないかと考えたのです。


マホロバ暦一一八五年 鬼城貞康 四方ヶ原にて武菱軍を退ける。翌年、武菱氏滅亡
 マホロバ暦一一八七年 本之右寺の変
  マホロバ暦一一八八年 葦原城攻め 葦原総勝、切腹
   マホロバ暦一一九0年__


 空白の時

 天下分け目の合戦はどちらが勝利したのか

 どうなったのか

 真実はただひとつ

 過去にありました――


担当マスターより

▼担当マスター

かの

▼マスターコメント

■2012年9月3日:修正
【NPC一覧】を修正しました。



 ゲームマスターのかのです。
 マホロバキャンペーンシナリオ【戦国マホロバ】参の巻をお届けします。

 今回は、マホロバ暦1190年の戦国時代。
 軍西軍と分かれて激突した『天下分け目 先ヶ原の決戦』です。
 決戦が行われるのはマホロバ暦1190年9月15日です。
 9月15日より半年前(秀古没直前)の過去から到着することが可能です。
 PCは葦原の戦神子が描いた『時空の月(じくうのつき)』をくぐって、過去へと向かいます。
 時空の月は何度も往復はできず、『行き』『帰り』それぞれ一回しか通過できませんのでご注意ください。

※このシナリオには以下の注意事項がございます。

・戦国時代のマホロバでは、携帯電話やインターネットの使用はできません。
情報伝達手段は「のろしやラッパなど」戦国時代ならではのものとなります。
移動手段も馬や徒歩などです。

・『時空の月』を通って持って行けるものは、「装備しているもののみ」です。
イコンも行くことはできますが、稼働時間は限られます。
鬼鎧は『鬼の血』を入手することができれば、その限りではありません。

・PCは必ず2022年の現在から『時空の月(じくうのつき)』を通って、戦国時代へタイムワープします。
1500年前のマホロバ世界側にPCを作成することはできません。

・同じ時間、同じ場所に、同じ人物が同時に存在することはできません。
その場合は『一人に同化』されます。
記憶は『時空の月』をくぐってきたPC側にあるとします。

・PCの目的は『過去を取り戻しマホロバの歴史を新たにつくる』ことです。
ただし、歴史をゆがめようと過度に干渉しすぎると、その時代から弾き飛ばされる場合があります。

・MCとLCは同じ時代にいるようにしてください。過去、未来での別行動はダブルアクションに含まれます。


 この【戦国マホロバ】シリーズは、一話完結の数話構成となっています。
 (※予定は変更される場合もあります)
 各校の参加制限はありませんが、抽選となった場合は葦原明倫館生が受かりやすくなっています。

【戦国マホロバ】第壱巻 マホロバ暦1185年頃のシナリオ
【戦国マホロバ】第弐巻 マホロバ暦1187年と1188年頃のシナリオ
【戦国マホロバ】第参巻 マホロバ暦1190年頃のシナリオ
【戦国マホロバ】第四巻 マホロバ暦1192年頃のシナリオ

※ 「弐の巻」のアクション結果を受けて、葦原房姫の御筆先も変化しています。

 後ほどマスターページにマホロバ暦1190年の天下分け目の合戦MAPを載せる予定ですので、アクションの参考にしてください。

 尚、リアクションの公開予定日は9月下旬になります。予めご了承の上ご参加ください。

 マホロバの戦国時代を駆け抜け、新たな時代をつくりましょう。
 皆様のアクションをお待ちしています。


【NPC一覧】

(マホロバ暦1190年)
鬼城貞康(きじょう・さだやす)……鬼城家当主。鬼の血脈を受け継ぐもの。正史ではマホロバ幕府の初代将軍となったが……?

葦原の戦神子(あしはらの・いくさみこ)……本名:葦原祈姫(あしはらの・おりひめ) 西暦2022年のマホロバに突如現れた少女

葦原総勝(あしはら・そうかつ)……葦原国国主。祈姫の祖父。葦原城攻めにより切腹 ※ゲームから除外
葦原鉄生(あしはら・てっしょう)……からくりオタク。祈姫の父


瑞穂魁正(みずほ・かいせい)……別称:瑞穂の軍神。瑞穂国国主
日数谷現示(ひかずや・げんじ)……瑞穂藩士。瑞穂藩の侍大将


鬼子母帝(きしもてい)……鬼城家の母といわれる

朱天童子(しゅてんどうじ)……金品を奪うなどして都を荒らしていた鬼一族の棟梁

織由上総丞信那(おだ・かずさのすけ・のぶなが)……於張国の豪傑 ※ゲームから除外
日輪 秀古(ひのわ・ひでこ)……天下人


雪うさ……貞康が四方ヶ原合戦場で助けた童女


(西暦2022年)
鬼城貞継(きじょう・さだつぐ)……マホロバ前将軍

鬼城白継(きじょう・しろつぐ)……マホロバ将軍。貞継と(SFM0033439) 樹龍院 白姫の子。行方不明

葦原房姫(あしはらの・ふさひめ)……葦原藩姫。『御筆先』が復活
ハイナ・ウィルソン……葦原明倫館総奉行(=校長)。房姫のパートナー


■戦国時代の主なマホロバ勢力

【鬼州国(きしゅうのくに)】(鬼城家)
マホロバの東地方を勢力にもつ

【葦原国(あしはらのくに)】
マホロバの北東地方を勢力にもつ

【瑞穂国(みずほのくに)】
マホロバの西地方を勢力に持つ

【於張国(おわりのくに)】
扶桑の都近郊に勢力にもつ


【付記】
マホロバ暦1190年 9月 15日『先ヶ原の合戦』
天下人となった日輪秀古の没後、マホロバ政権は争いの激化を招くことになった。五大老の筆頭である鬼城貞康と最大の実力者である瑞穂魁正の天下取りを巡っての対立は避けられないものとなり、9月15日ついに先ヶ原の地で激突する。両軍あわせて15万もの軍勢による『先ヶ原の戦い』である。兵数では魁正率いる西軍有利であったが、激戦を制したのは東軍の貞康であった。その勝利は、葦原国の鬼鎧一千機の力を制したためと伝えられた。
(出典『まほろば史記』「本紀」巻102 著者不明)


▼サンプルアクション

・東軍として合戦に参加する

・西軍として合戦に参加する

・葦原国を訪れる

・鬼州国を訪れる

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2012年09月01日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年09月02日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年09月06日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年10月12日


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