シャンバラ教導団

「古城のお掃除、ですか」

　泉　美緒（いずみ・みお）の反芻した言葉に、ラナ・リゼット（らな・りぜっと）がうなずきます。

「ええ、今度の各校合同親睦会のイベント……
　“棄てられた古城の掃除”というのはどうでしょうか？」
「なんで、また……？」
「ずっと気になっていた廃城です。
　建物自体は立派で、特に花園が見事なため、なんだか勿体無いと思っていたのです。

　ただ、やはり、ずいぶんと人の手を離れていたから、
　モンスターが住み着き、城内は随分と荒れきってしまっているので……」
「なるほどな」

　フェンリル・ランドール（ふぇんりる・らんどーる）が得心して続けます。

「皆でモンスターを退け、城内の掃除をした後にお茶会を、というわけか」
「夜は古城にお泊りでしょうか？」

　のんびりと微笑む美緒を見やり、ウェルチ・ダムデュラック（うぇるち・だむでゅらっく）が、クスリと笑い。

「寝具を揃えるのは大変だと思うけど。
　でも、棄てられた古城ってミステリアスな響きだよね。
　何か隠されていそうな感じ。
　そんな城で花を愛でながらお茶会とは、なかなか――ん？
　花園は、綺麗なの……？」
「ええ。とても綺麗に花が咲き誇っています」
「ふぅん？
　……まあ、そういうこともあるかもね」
「どうした？」
「いや、なんでもないよ、ランディ。
　それより、お茶会の準備をする必要もありそうだよね。
　買い出しとか」
「役割を分担しましょう」

　そんなラナたちのやり取りを眺めながら、美緒は一層頬を緩めました。

「ふふ、なんだかワクワクしてきましたね」

皆様初めまして、今回からゲームマスターとして参加させていただきます『Ｙｏｓｈｉ』と言います。
以後よろしくお願いします。


各校合同の親睦会であるため、どの学校の生徒でも問題なくご参加いただけます。

このシナリオは、「古城の掃除」と「お茶会の準備」といった『お茶会が始まるまで』のものになります。
そのため、基本的にお茶会の様子などはリアクションに書かれませんので予めご了承ください。


☆古城
ヴァイシャリー湖沿岸の森の中にあります。
立派な花園がありますが、最近まで誰も近づくことはありませんでした。
現在、この城はゴブリンやスライム、毒スライムなどのモンスターが住み着き、中は荒れ放題となっています。

記録によると、
城の最後の主はリールエルという女性で、彼女がとある貴族の元へ嫁いで以降は持ち主不在となっています。


☆ＮＰＣ
美緒とラナはヴァイシャリーの街への買い出し組、
フェンリルとウェルチは古城のモンスター排除＆掃除組になります。

・お掃除します

・モンスターを排除しようか

・買い出し組です

・古城たんけーん！