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黒羊郷探訪(第2回/全3回)

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シナリオガイド

異郷への冒険。そして、新たな敵とは――。新規参加者も募集!
シナリオ名:黒羊郷探訪(第2回/全3回) / 担当マスター: 今唯ケンタロウ


――ヒラニプラの山奥にある一地方。ここは、異端の者達の数多く住まう辺境の都であり、黒羊郷と呼ばれています。
 幾つの森と谷を越え、山間に開けた豊かな土地は、かつての戦いから逃れた落ち武者や魔女などの隠れ里ともなっているのでした。
 そして今、この地で、教導団の命運に関わる異変が……――




 黒羊郷。
 異端の守り神と言われる黒の羊を崇める辺境の民や、遠方からも黒い衣に身を包んだ信徒達が、集まりつつあります。
 彼らは、千年祭を迎えようとしているのでした。
 祭壇では、羊の頭を持つ者が、裸の女性を招き入れます。
「ソナタハコノ異郷ノ新シキ神ニ相応シイモノカ……」
 すっと近付く、羊頭。
「……」
 無言の女性。かすかに微笑。
 女性の手がにわかに輝き、そこに現れたのは、黒い、炎の、……
「……我が道に立ちふさがる全てを切り刻み、焼き尽くす」



「……はあっ。こんな山道を行くなんて、とんだ休暇になってしまいましたね」
 黒羊郷へ向かう、騎凛 セイカ(きりん・せいか)とその生徒達。
「皆、ちゃんと授業受けたり、戦争の実習したりしてるでしょうかねぇ……」
 ……全然、黒羊 アンテロウム(くろひつじの・あんてろうむ)副官の心配はしてないみたいだけど、いいのか? ……と、同行する生徒らは思っているみたいですが。
「早く、次の宿に着かないでしょうか。温泉に入って、ゆっくりお酒でも……」
 しかも、騎凛先生なんかまたキャラ変わってきてないか、……と。
「あれ? ……また、迷ったんじゃないでしょうか」
「……」



 一方、異端達のあやしい動向を調べるべく派遣された騎凛不在の第四師団遠征軍。
 三日月湖畔のウルレミラに滞在中、突如迫ってきた黒羊旗。
 これに呼応して、動き始めたバンダロハムの傭兵達。
 各所で、慌しい動きが起きています。
「何?! 【獅子小隊】も、【ノイエ・シュテルン】も到着していないだと!」
 ここで待つ予定であった、遠征の主力となる二部隊は未だ、到着していません。
 食い詰め者どもを兵として引き入れた【龍雷連隊】は、バンダロハム北の境界で黒羊旗に対峙。
 遠征軍総大将のパルボンも、兵を差し向けることになります。
「わしも出るぞ。
 ……あとは【騎狼部隊】をどう動かすかじゃ」

 周辺で、独自の行動をとる者達。
 三日月湖に向かいつつある者達。
 思わぬ事態に巻き込まれている者達。
 複雑に絡み合うそれぞれの糸……その先にある物語の結末とは、果たして?



 更に、多くの兵が遠征に赴き、手薄になっている第四師団の本拠旧オークスバレーを覆う黒い影。
「な、何だ?! 何が起こった?」
 留守を預かる将兵に動揺が起こります。
「どうやら、鴉賊の群れのようです! 」
「大変です!」
「こ、今度はどうした?」
「川から、鯰賊の群れが続々上がってきております!」
「峡谷中が黒、黒、黒……黒で埋まるとは。……ふ、不吉な。
 ともあれ、騎凛殿も副官殿も、各部隊長も不在の今、これをどう防ぐか。砦を奪われては第四師団の面目はないぞ」
「それどころか私達、カラスとナマズの餌になっちゃうなんてことないのでしょうねぇ……」

担当マスターより

▼担当マスター

今唯ケンタロウ

▼マスターコメント

 「黒羊郷探訪」の第二回です。
 前回のシナリオガイドや、リアクション(文量が多いですが、最終頁の「次回予告」で大まかな流れやヒントがわかります)等もご参照ください。
 できれば、リアクションは、とくに自分が行動しようとする辺りは、よく目を通してくださればと思います。

 前回参加されていない方は、前回登場していないけど遠征軍に参加していたとして、三日月湖地方からのスタートでかまいません。
 ただ、前回のリアクションで特殊な状況下にある方のところに加わる場合は、何かしら理由が要ります。
 また、黒羊郷へ独自に向かうこととなった、騎凛セイカの一行、巡礼には、今回スタート時点から加わることはできません。後を追うことは可能ですが、無事合流を成功させるためには、注意深いアクションをかける必要があると思います。
 現時点でまだ三日月湖にいる湖賊、また、三日月湖を通るサーカスには接触が可能です。(しかし、両者が黒羊郷と何らかの関係があることはPL情報であること、それから前回よりも接触および交渉はかなり難しくなっていることに注意してください。ある程度上級者向けのアクションになるかと思います。)

 更に、遠征に随行しなかったという方や、初参加の方向けに、軍が留守の旧オークスバレーを襲った魔物から本拠を守りきるという、シナリオ内シナリオのようなものも用意されています。
 こちらが面白そうという方は、こちらをやって頂いてもかまいません。(但し前回参加者は除く。)
 敵は鴉賊(カラス)と鯰賊(ナマズ)となっておりますが、知能の低い盗賊の類で、簡素な武器は持っていますが戦闘能力も高くなく、統率も取れていません。 
 地図は、「オークスバレー解放戦役」のシナリオガイドをご参照ください。(現在、砦は全て、教導団側のものとなっています。)
 こちらのアクションを取る方がいなくても、残る騎凛旗下の将兵のみで守りきるかも知れませんが……もしかしたら、帰還する(であろう)第四師団を、カラスとナマズが出迎えることになるかも??


 では、以下、注意事項やヒントになります。
◇共通◇
・ 本シナリオでは、バイク、車、自転車、それに飛空艇といった乗り物は使用できません。
・ 携帯電話について パートナー以外との通話は、電波が届かない可能性もあります。

◇三日月湖編◇
・ 周辺の地図や地形に関しては、前回のシナリオガイドおよびリアクションもご参照してください。
・ 教導団の兵力は、バンダロハムに龍雷連隊(食い詰め浪人)150が戦闘可能な状態、ウルレミラにレーゼセイバーズ(歩兵)100、ソフソ・ゾルバルゲラの兵(歩兵)100、パルボンリッター(騎兵/歩兵)50/150が出撃準備を整えているところです。騎狼部隊(騎兵)50は指示待ちです。その他、100程の兵(半数はパルボン私兵)は本陣にて待機中です。現在、本陣で指揮を執るのは戦部小次郎とクレア・シュミットです。また、ロンデハイネの兵130程は、谷間で山鬼と交戦状態にありましたが、音信が途絶えています。
・ 食い詰め浪人の中には、功を焦っている者、逆に、怯んで逃げ出そうという者もいます。
・ 黒羊旗の軍勢は、バンダロハム北の境界に横陣を張りました。その数は、300程。しかし、北の森から全軍が出てきているのかどうかは、不明です。
 今のところ、こちらの動向を見て待機している模様ですが、兵の武装は完全に整っており、鶴翼の構えに移っています。陣の中央の大将旗は「ボ」。
・ バンダロハムの傭兵については、以下の設定を参考にしてください。
 01 ギズム・ジャト
 フェルブレイド(魔剣士)/種族:剣の花嫁/装備品:斬馬刀※歴史上の斬馬刀とは違い、名の通り馬と騎乗者諸共両断するという巨大な刀。
 身長 192cm 体重 78kg/初期位置 バンダロハム※教導団のある生徒と行動を共にする。
 02 ドリヒテガ・シュアルラギス
 メイド(給仕)/種族:アリス/装備品:ドリヒテガのドロワーズ※ドリヒテガが愛用しているドロワーズ。
 身長 577cm 体重 505kg/初期位置 バンダロハム※傭兵連を率い、貴族館から北の境界へ移動中。
 03 メゾカーラ・ブリヒヤ
 ウィザード(魔法使い)/種族:獣人/使用魔法:メテオライトシャワー※隕石群を降り注がせる脅威的な破壊力を持つ禁呪(本シナリオ限定)。詠唱には数十分を要します。
 身長 185cm 体重 69kg/初期位置 バンダロハム※丘陵の最も高い位置。
 04 ケルメロス・コッタッティア
 ソルジャー(兵卒)/種族:ゆる族/使用スキル:光学迷彩
 身長 姿なき狙撃手※cm 体重 ※kg/初期位置 バンダロハム※雑居区。教導団のある生徒と交戦中。

・ 町に出ている個々の生徒は、状況が行き渡っていない者もいるので、前回の続きからや、そのまま独自に行動を取ることも可能です。

◇黒羊郷への旅編◇
 現時点で、黒羊郷への道が開けているのは、騎凛一行、巡礼、サーカスの一団、湖賊と接触した人の四組です。
 が、途中にはどういった危険が待ち受けているかわかりません。情報収集や警戒を怠らずに旅を続けてください。

町人の話(騎凛一行)
・ 途中の廃墟に盗賊の類が巣食っていて、近隣を襲って食糧や財宝を奪い、蓄えている。
・ 湖を渡るルートと、洞窟を抜けるルートがある。
他、騎凛先生は、「黒羊郷に行く前に、裏手の山にあるハルモニアに寄りたいです。そこに、昔お世話になったヴァルキリーの友人がいます。先に行って、黒羊の町を見物しててもいいよ」と、言っています。

巡礼の話(巡礼)
・ 我々巡礼は、男10女8子ども4の計22名いる。あなた方が加わって、36名になった。戦いができるのは男のうち半数なので、あなた方がいてくれて心強い。
・ 谷にある黒羊寺院は、最近立ち寄った者はいないが、二、三年前はとくに変事もなく五名程の信徒が暮らしていた。
・ 谷には全域にとびねこが発生しており、非常に厄介である。食べ物、金目のものを狙って飛来してくる。
・ 谷の切通しに一つ目の鬼がいるが、うまく交渉すれば、あるいは食べ物、財宝、女などを差し出せば通してくれる。
・ 吊り橋がある。とても古く傷んでいるため、一度に三人くらいずつしか渡れない。とても長い橋で、一組渡りきるのに五分はかかるだろう。

 サーカスの一団は巡業している振りを装って、三日月湖地方を経由し、町々を抜けて黒羊郷へ至る予定です。
 独立勢力が闊歩する地域を通りますが、こちらが武装した集団でなければあやしまれないだろう、ということです。

 湖賊は、東の川にある船団を使って、北上し黒羊郷までたどり着くことができます。
 が、途中には黒羊側の水上砦もありますし、そこを通過するには、何らかの理由がいるでしょう。

 それから、この四組は、うまく行けば今回のお話の最後に黒羊郷入りを果たすことになります。
 その際に、どうするか? をお書きください。

◇旧オークスバレーを死守せよ!編◇
 シナリオ「オークスバレー解放戦役」シナリオガイドのマスターよりにある地図をご参照ください。
 砦に入って守るもよし、打って出るもよし、あるいは、集落の人々も魔物の襲来に驚いているでしょう。これを助けるもよし。
 残っていることがわかっているのは、武将ソフソとゾルバルゲラ。軍師候補者は現在、ここにいるかどうか不明。
 兵はさいわい、ニャオリ族の兵とハーフオークが残っている模様。


 他、特殊な状況下にある方は、前回リアクションや、個別コメントを参考にアクションをかけてください。現在の状況を左右することになる、かも。
 また新規参加者は、状況無視で、前回の地図を見て、あるいはリアクションを読んで、旅行ルートを見つけて楽しんで頂くのもありですよ。
 今回、サンプルに依拠せずかなり独自にアクションをかけることになる方もいると思いますが……
 では、皆様のご武運と、あるいは旅のご無事を、お祈りしたりしなかったりしつつ。どきどきしながら待ってます。

▼サンプルアクション

・黒羊旗と戦う

・俺はバンダロハムの傭兵だ。くけけ!

・旧オークスバレーを守る!

・旅行を楽しまなくてどーすんの。

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2009年12月08日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2009年12月09日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2009年12月13日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2009年12月26日


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