【カナン再生記】黒と白の心(第3回/全3回) リアクション公開中! |
シナリオガイド運命の地、ヤンジュス攻防戦! 最後の戦いが始まる……
シナリオ名:【カナン再生記】黒と白の心(第3回/全3回) / 担当マスター:
夜光ヤナギ
「【カナン再生記】 砂蝕の大地に挑む勇者たち」「【カナン再生記】擾乱のトリーズン」のシナリオに予約参加されているお客様は、本シナリオでの予約参加はご遠慮いただきますようお願いいたします。 ◆ かろうじて――ニヌアに残されていたシャンバラの契約者たちによって、民のほとんどはヤンジュスへ向けて逃げ出すことができました。 しかし、逆に言えばそれは、ニヌアの地が敵に陥落されるということを意味しています。 逃げ遅れた兵士や民は敵軍に蹂躙され、首都とされた南カナンの要は敵軍の支配に墜ちることとなりました。 そしていま、モート軍はヤンジュスを目指して進行しているのです。 上空を飛び交うのは、巨大な比翼をはばたかせるワイバーンやヒポグリフたちでした。一部隊を編成するそのワイバーン部隊とヒポグリフ部隊をはじめとして、モート軍は砦攻防戦とは比べ物にならない数の兵士を率いていました。 神聖都キシュから赴いた援軍の数々です。 なぜこれほどまでの援軍があるのか? それは抵抗を続ける南カナンを、これを機に完全なる支配下におさめようとした画策のためでした。 そもそも南カナンは、他領地に比べれば必要以上の戦力を有していた砦からも分かるように、征服王にとっては危険分子です。 モートは援軍を要請したものの、これほどまでの部隊を送ってくるとは思っていなかったのか……素直に感嘆の声をあげていました。 「まったく……よくもまあここまで……」 どこかその声色に悪戯な雰囲気が混じるのは、彼特有たるものなのでしょう。 「ひゃひゃ……いやはや……素晴らしい戦力ですねぇ」 けたけたと常に笑う彼にとって何が面白いのか、他人は全く理解することができません。 それは無論、彼の傍にいる指揮官さえも同じことでした。 「いかが、なさったのですか?」 「ひひゃ……まさかこの私がここまで大勢の方々を統率することになるとは……思いもしていなかったのでですね」 「なるほど、ご満足いただけているということですね」 中間的立場とはいえ、兵の上に立つ者としてその愉悦感は十分に理解できました。 だからこそ指揮官はモートに親しげな笑みを返したのでしょうが――フードの奥から囁かれたモートの声はまるで違ったものでした。 「いや……かわいそうだなぁとですね」 「は?」 「いえいえ、なんでもありませんよ」 奥から覗く赤い瞳が一瞬輝きを増したかと思いましたが、それを確認するよりも早くモートは首を振りました。 「あなたは自分の役目をこなしていればそれで良いのです。私も……期待していますよ」 「あ、ありがとうございます。あの……ところで」 指揮官は釈然としないようでしたが、特にそれ以上突っ込むことはありませんでした。その代わり、彼は部隊の先を指差します。 「エンヘドゥ様は……やはり前線に出されるのですか?」 「もちろんです。そのための駒なのですからねぇ」 「し、しかし……エンヘドゥ様は……かよわき女性です。もし万が一のことがあれば……」 ネルガルの思想に同意して戦っているとはいえ、元々は一カナンの民です。しかもこの指揮官は、南カナン出身の兵でした。騎士として戦うシャムスには覚悟を決めているとはいえ、エンヘドゥが戦争に出ることにはどこか折り合いがつけられぬ部分もあるのでしょう。 ですが、モートは言いました。 「分かっていませんねぇ」 「え……」 「あれは“白騎士”さんですよ? エンヘドゥさんなんてものは……もうこの世にはいないのですよ」 フードの奥の闇の中で、薄く割れたそれから漏れた声。 その声色は、指揮官に次の句を全く継がせないほど、ぞくりとする不気味さに満ちていました。もはや言葉を発せぬ指揮官ににたりと笑いかけて、モートは呟きました。 「……楽しみですねぇ」 神聖都の砦戦で敗戦を期した南カナン軍は、東の地ヤンジュスへと追いやられる。しかし、敵軍の侵攻は間を置かずしてヤンジュスに迫ろうとしていた。南カナンの運命は――? 歯車となるのは、あなたです! 担当マスターより▼担当マスター ▼マスターコメント
初めましての方は初めまして。 ▼サンプルアクション ・敵の空中部隊を迎撃する ・残された南カナンの民を守る ・先行部隊として敵を足止めする ・歩兵部隊として戦う ▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました) 2011年03月31日10:30まで ▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました) 2011年04月01日10:30まで ▼アクション締切日(既に締切を迎えました) 2011年04月05日10:30まで ▼リアクション公開予定日(現在公開中です) 2011年04月21日 |
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