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不思議な花は地下に咲く

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シナリオガイド

噂話の不思議な花の、真偽と効果を探しに行こう!
シナリオ名:不思議な花は地下に咲く / 担当マスター: 藤乃 葉名

 ツァンダ、蒼空学園某教室――。
小谷 愛美(こたに・まなみ)は、一人教室の窓辺に立って外を眺めています。
「はぁ……やっぱり、今日も『運命の人』は現れなかったかぁ……」
 などとぼやきながら、黄昏時に文字通り黄昏ている彼女の耳に、とある単語が飛び込んできました。

『幻の花』

 可愛いものが大好きな彼女は、慌ててその単語が聞こえてくる場所に走り始めます。
教室を飛び出し、廊下に飛び出た彼女はそこで、二人の女子生徒を見つけました。どうやら彼女の反応した単語は、その二人の会話からのよう様です。
急いで二人の後を追い、何とか呼び止めた愛美は女子生徒二人に話しかけます。
「ねぇ!今『幻の花』とか言ってなかった?」
 肩で息をしながら、一生懸命二人に話を聞こうとしている愛美を見た二人の生徒は、何が何だかわからない、と言った様子ではありますが、愛美に話をしてくれました。
「え……と、どこかこの地域周辺にある洞窟の奥の地底湖に、なんでも数年に一度だけ咲く花がある、って言う噂話ですけど……」
「へぇ! なんてお花なの?」
「噂話だから細かくは知らないですけど……ねぇ?」
「うん、不思議な力があるとかないとか、そこらへんも噂だからね?」
 二人が今度は苦笑を浮かべながら互いの顔を見合わせます。
「そっかぁ……他には? 他には何か聞いた事ない? そのお花の事」
「あとは……摘んだらとっても幸福になれる、とかかなぁ……」
 片方の女子生徒が呟きます。
「うっそぉ? あたしが聞いたのは不思議な魔法が見れるって聞いたけど……?」
 もう一人はそんな事を言いました。どうやら噂話だけあって、真相は誰にもわからない様です。
暫く女子生徒は話していましたが、愛美が聞きたい様な細かい話はなく、止む無く愛美は二人に「ありがとう」とだけ言ってその場を去る事にしました。
「なんだ……ちょっとはリアリティのある噂話かと思ったのに」
 彼女は誰にともなく再びぼやき、今までいた教室に戻っていきます。教室に戻った彼女はちゃんと戸締りをして、バッグを持って教室を後にします。
でもやはり、先程聞いた『幻の花』の噂話が気になって仕方ありません。
校舎を後にした彼女が考え込んでいると、愛美の前を知った顔が横切ります。以前、数回程度話をした事がある先輩、ウォウル・クラウン(うぉうる・くらうん)の姿でした。
隣には彼のパートナーであるラナロック・ランドロック(らなろっく・らんどろっく)もいます。
 愛美はラナロックとの面識はありませんが、先輩であるウォウルとは数度話した事があり、苦手意識を持っているので、思わず足を止めてしまいました。
が、どうやら時既に遅く、彼女は二人に見つかります。
「おや? おやおや? そこに見えるのは、愛美ちゃん。いやぁ、久しぶりだねぇ」
「うわっ……見つかっちゃったよ。あの先輩、確か面倒だって他の先輩たちが言ってた気がするんだよね……」
 二人に聞こえない様に呟いた愛美は、引き攣った笑顔を二人に向けました。と、心なしか、ウォウルの隣にいるラナロックの視線に嫌なものを感じます。
極力そちらを向かず、気にしない様意識をしながら、近付いてくるウォウルに挨拶をしました。
「こんにちはぁ、先輩」
「ええ、こんにちは。相変わらず可愛らしいねぇ」
 爽やかな笑顔を向けるウォウルを見て、愛美は小首を傾げました。何故、他の先輩たちからの評判が悪かったのかがわからないと言った様子です。
その隣で渦巻く不気味な気配が、今度は声となって彼女にやってきます。
「あら本当。とっても可愛らしい御嬢さんですね……ウォウルさんには勿体ないですよねぇ」
 初対面である筈なのに、どうやら敵意にも似たものを持っているのがわかる声色で、愛美に向かってラナロックが声をかけます。
「い、いえ……その、お姉さんこそ、美人ですよね」
「うふふ、そんな事はないわ?そんな事はないのよ? うふふふ……」
 何かを言いかけるラナロックに恐怖を覚えた愛美は、近付いてくる二人から数歩離れる様にして後退し、踵を返しました。
「先輩方お二人の邪魔をするといけないので、私は此処で。では!……」
「あっと、そんなに急いで帰らなくてもいいじゃない。久しぶりに再会したのって、これきっと何かの縁だよねぇ、絶対」
 二人に背を向けていたはずの愛美の前に、突然ウォウルの姿が現れたので、彼女は思わず短い悲鳴を上げます。
「きゃっ!?」
「それに、二人は初対面だよね。是非、此処は親友である僕から紹介をさせてよ」
 愛美の考えなど意にも介さず、嬉々としてそんな事を言い愛美の体を反転させたウォウルは、何とも恐ろしい笑顔でその様子を見つめるラナロックへ愛美を向けました。
「彼女は僕のパートナーで、ラナロック・ランドロックさん。僕と同じく、蒼空大学一年生なんだよ。見えないよねぇ、あはは」
「どうも。大学生とは見えないラナロックですわ、よろしく」
「あ……あの……その」
「それで、彼女は僕の親友で、高校……何年になるんだっけ?」
「親友じゃないですし、もしそう言い張るなら学年くらい覚えてて貰えます!? 三年ですよ!」
「ああ、そうそう。そうでした。三年生! で、その三年生の小山 愛美ちゃんです」
「名前違うし!」
「あら、なんだ親友だったの。だったら良いのよ? なんかごめんなさい。兎に角よろしくね。小山 愛美ちゃん」
 愛美の言葉を聞いているのか、いないのか。ラナロックはそんな事を言いながら、少しはにかみながら挨拶をします。どうやら『親友』と言う言葉を聞いて、
何か安心した様子でした。が、勝手に親友と名乗られ、学年は忘れられ、更には苗字まで間違えられたのには、さすがに彼女も腹を立てたらしく、むくれてしまいました。
「ごめんごめん、わざとじゃないんだ。ただほら、僕さ、物覚えが悪いじゃない? だからほら、そんなに怒らないでさ」
「じゃない? とか、ほら、とか言われても知りませんからぁ!」
 慌ててその場から去ろうとする愛美は、今度はウォウルの横をすり抜ける様にして走り出します。が、背後から聞こえた言葉に再び足を止めてしまいました。
今度は、先程の様な単語ではなく、言葉全体を理解した上で、です。
「それはそうと愛美ちゃん、親友の僕だからわかるけど君さっき、何か考え事してたよねぇ?」
「………」
「うんうん、何かあるなら僕に相談すると良いよ。今はとっても気分がよくて、誰かの相談に乗りたい気分なんだよね」
「べ、別に悩んでなんかいませんから!」
 あえて二人の顔を見る事なく、背中を向けたまま愛美は力いっぱい否定をしました。二人の反応がありません。いきなりやってきたしばしの沈黙に、さすがの愛美も
振り返ってしまいました。すると、何やら二人がニヤニヤしています。
「そっか、何か悩みがあるんだね?」
「へ?」
「あーあ、親友なんだから引っ掛かっちゃ駄目じゃないの」
「うん?」
 何が何だかわからない。と言いたげな表情を浮かべた彼女でしたが、どうやらその表情に意味はなかったらしく、がっちりとウォウルに肩を掴まれると、
どんどんと彼女が去って行こうとした方向へ押されていきます。
「ちょ、先輩?」
「悩みがあるなら話は別だよ、立ち話もなんだからね。とりあえず僕の部屋で話をしようよ」


 ところ変わって、ウォウルの部屋。用意された椅子に座っている愛美が、面倒そうに言葉を探していました。
彼女は露骨に帰りたそうにしていますが、どうやら二人にそれは通用しない様です。
「えっと……さっき教室にいたら、女の子二人が話してた噂話を耳にして、それを探しに行こうかなって、思っただけですよ」
 諦めたのか、ようやく声を発した愛美は、俯きながらそんな事を呟きます。
「ほう、噂話ね。僕が卒業したのもそれほど日が浅い訳でもないし、聞いた事くらいはあるかな?話してご覧よ」
 ニヤニヤと、シニカル笑顔のウォウルは話を促します。
ツァンダの近くの何処かにある地底湖付近に、数年に一度だけ咲くお花があるんだそうです」
「花…ねぇ」
 ラナロックの言葉を半ば無視するように、彼女は言葉を続ける事にしました。どうやら早く話を終わらせて帰ろう、と言う考えはまだ諦めてはいない様です。
「その花を摘んだ人には、とんでもない幸福が訪れる、とか、不思議な魔法が見れる、とかだそうで……だから、いいなっ、見たいなぁ、て思って」
「ふんふん、成程ね。それで、愛美ちゃんはそのとんでもない幸福とやらに、何を願ってるのかな?」
「それは私の自由ですよね! 何も此処で言わなくても――」
「なら、それは良いよ。目的は聞かなくてもいいや、ただ一つ、その花、もしあったら見てみたい?」
 愛美は少しだけ真剣な表情になって、思わず首を縦に振ります。
危なくっても?
 今度の質問には、少しだけ迷いました。が、どうやら興味の方が強い様です。再び彼女は首を縦に振ります。
「そっかそっか…へぇ…」
 途端、ウォウルの表情が真剣みを帯びました。何かを考え込むような仕草で沈黙するその様子を見て、愛美は一瞬だけ驚きます。
何故彼は今、真剣に考えているのか。何を考え込んでいるのか。もしかして自分の悩みを本当に叶えようとしているのか。彼女の疑問は募り、自然、何か期待にも似た気持ちでウォウルの言葉を待っていました。
ウォウルの思考が終了したかと思うと、今まで真剣だった表情がぱっと明るくなって、愛美を見て言いました。

「明日はちょうど休みだし、だったら大勢を集めてその花を探しにいってみないかな? 当然、僕とラナも協力するからさ」

 その言葉には、どうやら二人ともに面喰った様です。
「え!? ちょ、先輩!?」
「ちょっとウォウルさん、私の予定まで埋める事はないんじゃないかしら?私にだって予定ってものがあるのだけれど」
 二人は声を荒げました。
「細かい事は気にしないっ! さて、そうと決まれば明日は探検だ。どっから声をかけてみようかね。ああ、そうだ。愛美ちゃんとラナも、しっかり人を呼んどいてね」
 その笑顔に悪意はない様です。彼の言葉の意図は不明で、それが愛美の事を思ってなのか、はたまた違い何かがあるのか。兎に角、彼の表情からは何一つ読み解く事が出来ない彼女。
「でも、その…噂話だし、もし違ったら誘った人に迷惑とかが…」
 愛美の言った言葉に対して、ウォウルはやはり笑顔のまま言い切ります。
「旅は道連れ、世は情け。ってね。だから言ったでしょ?細かい事は気にしない。んじゃ、また明日」

担当マスターより

▼担当マスター

藤乃 葉名

▼マスターコメント

 初めましての方も、二度目と言う方も、どうぞよろしくお願いします。ゲームマスターの藤乃 葉名です。
 今回もお付き合い頂ければ幸いです。

 小谷 愛美がひょんな事から聞いた噂話を確かめ、愛美の希望、コウフクソウを手に入れる、と言うのがこのシナリオの流れとなります。
 場所がツァンダ・アトラスの傷跡付近にある洞窟内、地底湖となりますが、学校指定もなく、偶然三人から誘われた。等、参加理由は特にありませんので、お任せいたします。
 三人とも探索に向かうので、参加いただく場合は原則として探索に携わってもらう形になります。
 なお、地底湖にはコウフクソウを守る為のゴーレムが数体点在していますので、戦闘が発生します。
 また、地底湖・洞窟内ですので、戦闘が発生する際でもイコンは使用不可となっています。
 
 三人のNPCは三つのルートで地底湖探索をします。
 ●小谷 愛美ルート
 西へ向けての探索になります。通路内が比較的広く、見晴らしが良い為に戦闘になってもある程度自由度のある戦闘が可能です。コウフクソウ探索のメインとなるルートですので、
 愛美と共にコウフクソウの効果を見れるかもしれません。

 ●ラナロック・ランドロックルート
 南へ向けての探索になります。通路が狭く入り組んでいる為、比較的戦闘に制限がつきます。戦闘になった場合、ゴーレムは通路を破壊してでも侵入者を倒そうとするので、比較的危険度の高いルートになります。
 
 ●ウォウル・クラウンルート
 方角を決めず探索をします。上記二つのルートの中間的な広さの通路を進む為、戦闘、探索の他に、ところどこで通路が交差している為、他のルートの支援にも迎えるルートです。

 また、三人のうちの誰かとは進まず、独自のルートを見出して探索をする。や、三人の話を聞いて妨害をしてやろう。などと言ったアクションも可能です。特別な制約等は設定していないので、過度な希望以外でしたら、お気軽にアクションへ記入いただければ、と思います。

 コウフクソウは地底湖付近に咲いている為、自然と地底湖を目指す事になります。
 
 まだまだ慣れていないですが、皆様のご参加、心よりお待ち申し上げます。

▼サンプルアクション

・NPCの希望通り、コウフクソウを見つける。

・NPCと一緒にコウフクソウを見つけ出す

・目的を達成したいからです!

・コウフクソウを見つけて、NPCにプレゼントする

・ゴーレムと共に足止めをする

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2011年05月05日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2011年05月06日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2011年05月10日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2011年05月20日


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