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浪の下の宝剣~龍宮の章(後編)~

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シナリオガイド【イコン参加可】

ついに龍宮への道が開く!
シナリオ名:浪の下の宝剣~龍宮の章(後編)~ / 担当マスター: 野田内 廻

仮面の女、二位尼によって海鎮の儀が行われ、安徳天皇が封印から開放されて二ヶ月が経とうとしていました。

先日の武装集団による海上の不法占拠は、多くの契約者の活躍によって撃退され、居城とされる空母二隻も海へと沈みました。

発見された龍宮は、強力なシールドによって守られており、以前調査は進まないまま、静かな日々が続いていたのですが―――

「安徳天皇の姿が……今朝にはもう」

目を伏せながら、小谷 友美(こたに・ともみ)コリマ・ユカギール(こりま・ゆかぎーる)に報告した。

「それと、このようなものが……」

 プリントの裏面に、
『野暮用があるので、少し出かけてくる。心配無用』
 と書かれた安徳 天皇(あんとく・てんのう)の置手紙を提出する。

(一人ではないな)

「恐らく……」

(彼女のことは君に任せよう)

「私が、ですか?」

(不服かね?)

「不服というわけでは……ただ、あの子は、その」

(海京、ひいては日本の安全に関わる重要な立場だ。その責を背負うのは酷だと言いたいのだろう。だが、あの子は君に懐いている)

「本当に、そうでしょうか?」

(そう思うのなら、それも確かめてくればいい。私は任せると言った、追うか追わないかは、私が決めるべきことではない)

「……わかりました。私は、あの子を探しに行きます」

(ふむ……行き先は検討がついているのだろう、危険なところだ、くれぐれも無理の無いように)


卍卍卍



発見された龍宮は、強力なシールドと防衛システムによって強固に守られているため、調査はほとんど進まないままとなっていました。

しかし、捕虜からの情報と空母から回収した情報から調べた結果、新月の夜に一時的にシールドが弱まることが判明しました。

ただ、その状態でもイコンの装甲をもってしても通り抜けることができません。弱まってなお、シールドは強力なものでした。

その問題は、武装集団も頭を悩ませていたようで、彼らが用意した方法がシールドと同じ系統の呪術的仕掛けを施したパイルバンカーによって、シールドを中和しながら穴をあける、という荒業でした。

既にパイルバンカーそのものは存在し、防衛システムの攻撃対象から外すため分解し海中にコンテナとして設置済みです。

これらを回収し、今度の新月の時に稼動させれば龍宮に乗り込むことができます。ただ、問題が無いわけではありません。

捕えた武装集団の構成員曰く、龍宮にはとんでもないお宝が山のようにあると聞かされており、先日の戦いで逃走した武装集団の残党がまだ龍宮を狙っている可能性があるのです。

残党の戦力は微々たるものですが、彼らがやってくれば防衛システムが作動しパイルバンカーが危険にさらされる可能性があります。

そのため、パイルバンカーの護衛と残党の掃討を行えるイコンパイロットがどうしても必要です。

また、パイルバンカーで開けられる穴は人間を通すのがやっとで、イコンを龍宮の内部に持ち込むことはできません。

龍宮の内部の情報が皆無であるため、どのような危険があるかわかりません。また、パイルバンカーは物凄く振動すると予想されるので、乗り物酔いが激しい人は注意してください。

チャンスは一夜限り、逃せば一ヶ月は待たなければなりません。

このチャンスに、なんとしても龍宮の調査をお願いします。

卍卍卍


海鎮の儀での侵入者によって浸水が発生した地下海京神社は、ほぼその当時のまま放置されていました。

自動で排水は進むものの、まだ膝丈程度に海水が残り、浸水を防ぐためのシャッターも閉じたままです。

この場所を管理していた人たちも、安徳天皇が居なくなる事によって役目が終わったのでしょう。

そんな場所を、佐野 実里(さの・みのり)は濡れるのも厭わずに歩を進めていました。

海京神社は、龍宮と安徳天皇を知るごく一部の人の手により、秘密裏に建造された現代建築です。

ですが、その機能のほとんどは自動で行われ、人間の役割はほとんど排除されています。

システムに触れる事は許されず、この場所が龍宮への門だと知る人はほとんど居ませんでした。

現に、実里自身知らされたのはごく最近であり、それが同時に知らせるつもりは無かった最終手段であることを示しています。

理由は、実里にもわかっていました。

「三枝は……もう龍宮の中に入り込んでいるのね……」

三枝は、以前行方不明のままです。船が沈んだため死んでいる可能性もあるはずですが、少なくとも実里に指示を送っている誰かはそう考えてはいないようです。

「わかっているわ……私も、報酬のためだけに……動いてるわけではないもの」

卍卍卍


「やはり、宝剣が無いと手がつけられないというわけですか……」

(ただの研究員のIDでは、これ以上は無理だ。最重要機密に触れるためには、その為の通行証が必要になる)

「それが宝剣ですか。技術が進んでいるのなら、もっと別な認証方法もあるでしょうに……趣味ですかね、剣にするなんて」

(逆だ。意味があるから、剣の形になったのだ)

「意味ですか。まぁ、理解できなければ趣味とそう差はありませんね。さて、私は少し休みますので、あとはご自由に」

(龍宮に入ってから貴様は随分と弛んでいるようだな)

「安徳天皇の封印を解いた以上、物理的に海京の安全を確保するには龍宮のシステムを動かす必要がある。そのためには、宝剣が必要です。なら、遅かれ早かれ、宝剣とその持ち主はここに来る。その考えは、私もあなたも同じですよね?」

(雇ったならず者はどうするつもりだ?)

「別に最初から期待してませんよ。適当に危機感さえ煽ってもらえれば、あとは勝手に動くでしょうしね。現に、日本政府は動いていたようですし」

(……残念だったな、休んでいる暇は無いようだ)

「と、言いますと?」

(一番奥の転送装置が動きだした。随分と待たせてくれたが、やっと客人が来たようだ)

 三枝仁明(さえぐさよしあき)はわざとらしくため息をつくと、パジャールの肩に手を置いた。

「こういうのを、鴨がネギを背負ってやってきた、って言うんですよ」

担当マスターより

▼担当マスター

野田内 廻

▼マスターコメント

今年は熱中症で病院に運ばれた人が五倍だとか、体調にはくれぐれもお気をつけください。野田内です。

さて、今回のシナリオですが、龍宮に入る順番についてちょっと補足をします。
何も問題が無ければ、一番乗りできるのは実里と行動する人です。
一番乗りですが、同時に一番最初に敵に目をつけられるわけで、危険な役回りかつ後続の人に状況が影響していきます。
次に乗り込めるが、安徳天皇と行動を共にした場合です。
こちらも比較的早い段階で入れる形ですが、敵の狙いそのものなので、執拗に狙われます。
次はパイルバンカー組みですが、こちらは護衛と残党の状況によって変化します。
基本的に成功するはずですが、護衛が全くいないような状況になった場合はその限りではありません。
最後は友美と一緒に行動する場合になります。あと詰めなので、どのような状況になっているか予想してみると活躍できるかもしれません。

基本的に、侵入経路に使えるのは以上のみです。独力で侵入するのは、基本的には不可能という認識でお願いします。

次に護衛ですが、こちらはもうお馴染みとなった水中改修によって誰でもイコンさえあれば参加できます。
度重なる改修作業の成果によって、効率化と高機能化が図られ信頼度があがっているので、多少の無茶は可能です。

宝剣を持つ閃崎静麻様も、基本的に制限になるものはありません。自由にアクションを考えてくださいませ。また、参加されない場合は宝剣は安徳天皇手元に出現したこととします。

補足は以上となります。
今回でこのシリーズも最後となります、よろしければ最後までお付き合いくださいませ。
 
ではでは、みなさまの個性的なアクションお待ちしております。

▼サンプルアクション

・友美と行動

・護衛

・龍宮調査

・安徳天皇と行動

・実里の手伝い

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2011年07月11日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2011年07月12日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2011年07月16日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2011年08月08日


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