シナリオガイド
暴走する遊園地! ホストコンピュータをぶっ壊せ!?
シナリオ名:大江戸爆府☆暴れん坊ロボ将軍 / 担当マスター:
東安曇
「大江戸将軍ランド? 聞いた事無いな……」
蒼空学園のある一室で高円寺 海(こうえんじ・かい)は如何にも胡散臭いものを見る目で、再び手元のファイルの表紙に目を落としました。
そこにはお世辞にも可愛いとは言えないマスコットキャラクターと思しき着物姿のネコと、オッサン型機晶ロボットの絵……
そしてその上にはデカデカと
『八代将軍☆吉刃羅(よしぱら)と一緒に江戸の一日を楽しもう!』
の、ショッキングピンクの文字が躍っています。
「駄目だろこりゃ」
イカニモな雰囲気のそれに、高円寺は呆れた顔で前のパイプ椅子に腰かけて居た山葉 涼司(やまは・りょうじ)の胸にファイル――企画書B案と書かれたものを突き返しました。
その反応を予め予想していた様に、山葉はファイルをさっさとメタルラックに片づけてしまいます。
「ああ、その通り駄目だったらしいな。
実はこれ数年前に企画されていた日本の歴史をテーマにしたテーマパークだったんだが……こんな企画だろ?
スポンサーの集まりが悪くて工事半ばで資金難で会社ごと立ち消えになっちまった」
「で、それが今になって?」
「実は最近ある生徒の親が経営する会社がこの跡地にショッピングモールを建てようと土地の購入をして、作りかけのまま放置されていた施設の解体に乗り出したんだと。
ところが、工事の為に電源を再起動させたところ問題が発生した。
何でも、かつて雇われのプログラム開発者がパーク内のホストコンピュータの処理速度に目を付けて、
コッソリ自分の研究を持ち込みテストしていたらしくてな。
勿論遊園地のホストコンピュータとして実働させる際にそれだけ抜き取る予定が、
中途半端な段階でそれがバレて逃亡、会社もその後直ぐに倒れてしまった為に今の今まで放置されたままだったらしい」
こんな企画書を通してしまうのだから、管理体制もいい加減な会社だったんだろうな。と皮肉を飛ばす高円寺に苦笑しつつ山葉を続けます。
「問題は抜き取れない事自体じゃない。研究の方だ。
研究内容が所謂人工知能のソレだった所為で、ホストコンピュータが遊園地用のプログラムと合体した思考型コンピュータと化してた訳だ。
それによって昨日施設内に入った工事関係者の視察団がパークの運営上の害悪と見なされ、施設内部に幽閉されちまった」
「はあ? 機晶エネルギーを遮断すればいいだろ?」
透かさず突っ込む高円寺に、山葉は両手を広げ肩をすくめてみせます。
「勿論やったさ。でも内部にある非常用の予備機晶石を使われた」
「警備は?」
「入った。
でも逆にホストコンピュータの支配下にあった警備ロボットと施設内の町人ロボット
――それから吉刃羅ロボットに駆逐されて、逆にそいつらも閉じ込められた」
「コンピュータだろ? 何かハッキングとかパスワードとかそういうのは……」
「外部からの接触はホストに邪魔されるそうだ。例の開発者を探し出して何とか止める方法を吐かせようにも、
資料は全部施設内部だの、プログラム同士の合体でこっちが開発してない部分だらけだの……結局の所どうにもならないと抜かしやがった」
高円寺は信じられないものを見るように目を丸くし、天を仰いで言います。
「……お手上げだな」
「だな。で。つまりはここからが本題だ。
開発者が言うには、ホストコンピュータを止めるには一つだけ方法があるんだそうだ」
山葉は勿体ぶって十分な間を置いてから、再び喋り出しました。
「テーマパークのコンセプトは町民に扮して江戸の一日を楽しむ。というものだった。
だからゲスト……つまり江戸の町民の振りをしていれば内部に侵入するのはごく簡単な事だろう、と。
そしたらサーバールームの前にあるコンソールの緊急停止スイッチを押せばそれで終了。
もしバレて警備ロボットに襲われても……」
「あー……勝てばいいんだろ?」
「その通り。どうせ建物ごと解体予定だったから思い切り暴れて構わない。だそうだ」
逡巡しているのか腕を組んだまま動かない高円寺に、山葉は聞きました。
「どうだ、行ってくれるか?」
挑戦的な視線を向けられ、高円寺は「聞くまでも無い」と鼻で笑って返しました。
担当マスターより
▼担当マスター
東安曇
▼マスターコメント
皆さん初めましてと二度目まして。東安曇です。
今回は今流行りの? 廃墟遊園地を舞台に皆様で冒険して貰えれば、と思っています。
***
このシナリオでは、参加に際して幾つかの制限がありますので、
下記を参考にしてアクションの作成をお願い致します。
【目的と行動に関して】
皆様にはホストコンピューターに怪しまれぬように、テーマパークのゲストを装って頂きます。
その為パークに入る際に、(本来館内に入る時にゲストがする予定だった)江戸町人の所謂コスプレをして頂きます。
施設館内には沢山の監視カメラがある為、怪しい行動を取ればロボット達に異分子として発見されてしまう可能性があります。
ですので、穏便にすませたい場合にはある程度ゲストらしく、またはそのコスチュームに合った役柄で振舞って頂く事になります。
☆上記設定の為、アクション欄に希望するコスチューム案を書き込んで下さい。
マスターに一任して下さる場合はその様に書き込みをお願い致します。
【武器制限とスキル制限】
パーク内にはテロ対策の為危険物の持ち込みは禁止されています。
(入り口で警備ロボットに止められない様にする為には)武器を持って館内に入る事は出来ませんので、
刀や脇差等(但しフェイク品の為それなりの強度)を現地で調達をして頂きます。
また、スキルはスキル1に装備しているスキルのみ使用可能です。
☆上記設定の為、アクション欄に希望の武器(あるいは武器になりそうな道具類)を書き込んで下さい。
マスターに一任して下さる場合はその様に書き込みをお願い致します。
バトルを希望しない。又はバトル展開が無くても良い方は書き込まなくても問題ありません。
***
下記はシナリオに登場するテーマパークとロボットについてです。
アクション制作時の参考までに……
【施設館内の作りに関して】
大江戸将軍ランドは制作の途中段階で工事を打ち切られてしまいました。
打ち切られた時点で完成していたのは
・館内の案内、アトラクションやショウ、警備に使用する機晶ロボット
・施設の外観(アトラクションや店の外観も含む)
・一部の施設の内部
です
館内は中心にそびえたつ江戸城をランドマークにした、完全屋内の施設で、やや小さめ。
某有名巨大テーマパークを基準にすると4分の1程度の敷地面積ですので、走りまわればすぐに仲間と合流できます。
また皆様が目指して頂くサーバールームは館内の奥寄り中心、江戸城の地下二階にあります。
【町人ロボット】
町人ロボットは館内で江戸町人として様々なキャラクターを演じている機晶ロボットです。
与えられたプログラムに乗っ取って行動をしていますが、会話をしても軽い学習能力程度で人格がある訳ではありません。
しかし、警備ロボットと違いホストコンピュータと思考の並列化がなされていない為、上手く話しを付ければ味方につける事も可能です。
以下は代表的町人ロボットです。
将軍吉刃羅(ヨシパラくん)
江戸幕府八代将軍を模したテーマパークのメインキャラクター。
町人の生活を知る為に町に降りてきて、平民の振りをしている設定で、館内を歩き回っています。
人情深く、根は熱い。好色なのが玉に傷な人物にプログラムされており、(悪党ロボを除く)全ての町人ロボットのお友達的存在です。
企画書によると、火消と共に悪を退治するアクションショウが一日数回予定されていたようで、剣殺陣も出来るロボットです。
町火消
所謂町の用心棒達。頭を中心とした十数名程の組織力の高いグループで、火事や喧嘩、祭りを見つけると集まってきます。
悪党
吉刃羅が退治する相手として用意されていたロボット。
日代わりで与えられる配役が変わる為、既にプログラムが確定されている吉刃羅らと違いホストによる影響力が高いです。
館内では、町人ロボットを相手に辻斬り、強盗、汚職等の事件を起こしています。
権力者が一、二名、浪人が数名、斬られ役が数十名の構成員でひとグループになっています。
【警備ロボット】
施設の警備をする機晶ロボットです。ロボロボしいロボットです。
大きさは大小様々、ある程度の武器を搭載しており、通常の警備員さんよりかなり物騒な感じです。
ホストコンピュータと思考が並列化されており、ホストの手足となって動きます。学習能力や会話能力はありません。
▼サンプルアクション
・遊園地で暴れまわる!
・閉じ込められた人を助ける!
・警備ロボットと戦闘!
・ロボットを味方につける!
▼予約受付締切日
(予約枠が残っている為延長されています)
2012年01月02日10:30まで
▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)
2012年01月03日10:30まで
▼アクション締切日(既に締切を迎えました)
2012年01月07日10:30まで
▼リアクション公開予定日(現在公開中です)
2012年01月19日