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比丘尼ガールとスイートな狂気

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シナリオガイド

お侍も平安歌人もみんなが尼寺の虜!? でもそれだけじゃ終わらない!
シナリオ名:比丘尼ガールとスイートな狂気 / 担当マスター: 萩栄一

 空京。この街には、男子禁制の尼寺、「Can閣寺」(きゃんかくじ)がありました。
 そこにいる者たちは、来客も尼僧も揃ってガールズトークに精を出すのだといいます。
 つまり、恋に悩む世の女性たちの駆け込み寺といったところでしょうか。
 Can閣寺は、以前行った一日体験の成果もあってか、大変賑わっていました。
 
 その賑わいに風紀の乱れを危惧した渡辺謙二(わたなべ・けんじ)という流浪のサムライが、
 弟子を引き連れこの寺に乗り込んだのは、今からひと月ほど前のことでした。
 しかし、多くの者たちが寺を防衛したことにより、謙二の寺占拠は未然に防がれました。
 その際、謙二の身柄はCan閣寺側に預けられ、今でも彼は寺に拘束されているそうです。
 そのことに黙っていなかったのは、彼の弟子たちです。
「師匠を返せ! いつまで拘束している気だ!」
 元はと言えば男子禁制の寺に押しかけたのは彼らなので、自業自得とも言えなくはないのですが、
 さすがにひと月以上も拘束を続け、安否すら知らせないというのはやり過ぎな気もします。
 最初は威勢良く返還を主張していた彼らも、次第に頼み込むような姿勢へと移っていきました。
「もういいだろう、こちらが悪かったことを認めるから、師匠を、謙二さんを返してくれ!」
 しかし、Can閣寺からの応答はありません。
 窮した弟子たちはどうにかしたい一心で、恥も外聞も捨て、以前対峙した生徒たちに助けを求めるのでした。
「前に戦った俺たちがこんなことを頼むのは図々しいかもしれないが、お願いだ、師匠を取り戻すのを手伝ってくれ!」
 悲痛なその声は、各学校の生徒たちの元へと届いたのでした。

 一方Can閣寺の方はというと、ここ最近、謙二らの一件とは別に男性からの苦情が増えているという噂です。
 話を聞いてみれば、苦情のほとんどは恋人がいる男性または片思い中の男性からでした。
 中には生徒からの声も混じっているようで、声の大半は次のようなものだそうです。
「彼女が寺のアドバイスを聞き始めてからというもの、前より明らかに出費が増えてしまった」
「最近彼女があまり会ってくれない。デートに誘っても、寺に行くと言って断られる」
 これは男性側の単なる利己的なクレームなのか、それとも切実な訴えなのか、判断は難しいところです。
 ただ抗議している側とCan閣寺を愛用している側、どちらの立場でもこれは見過ごせない問題でしょう。

 それとは別に、空京大学では、最近ある人物の姿をめっきり見なくなっていました。
 すっかり大学の顔なじみになった英霊、紫 式部(むらさき・しきぶ)です。
 誰に聞いても、ここひと月ほど、彼女の姿を見かけたものがいないといいます。
 そういえば姿を消す前、「Can閣寺に行ってから、デートに誘われるようになった」と、
 嬉しそうに式部が言っていたのを目撃したという情報もあります。
 何事もなければ良いのですが、彼女の行方も気になるところです。

 そんな中、渦中のCan閣寺では、副住職の苦愛(くあい)が尼僧たちに話をしていました。
「みんな、いい? だんだん入山してくれる子たちも増えてきたし、これからもっと気合い入れてこ!」
 グッと拳を握る苦愛のその言葉に、ある尼僧は頷き、ある尼僧は険しい表情で彼女を見つめています。
「これから冬が来たら、お洋服とかお化粧品にお金がかかるようになるし、頑張んないとね」
 苦愛が小さく呟きます。意味深なそのセリフは、尼僧たちには聞こえなかったようです。
 と、尼僧のひとりが苦愛に告げました。
「あの……これは、住職様のご指示ですよね……?」
「うん? もちろんだよ! さ、今日も張り切ってガールズトークしよっ」
 苦愛は笑顔でそう言うと、大広間へと向かいました。
 そこには、たくさんの女性がずらりと並んでいます。そしてその中には、見覚えのある女性も座っていました。
 やや消極的な雰囲気をまとったその女性は、長い黒髪で隠れた口元から言葉を漏らしています。
「ラブ阿弥陀仏、ラブ阿弥陀仏……」
 よく聞くと周囲の女性たちも同様の念仏めいたものを唱えており、それらはピンク色の壁面にこだまするのでした。


※当シナリオのLC追加は、1MCひとりまでとさせて頂きます。ご了承ください。

担当マスターより

▼担当マスター

萩栄一

▼マスターコメント

マスターの萩栄一です。
本シナリオは全3回を予定しているシリーズものの2回目です。
前回からだいぶ間が空いてしまい、すみませんでした。

前回のシナリオはこちらです。
「比丘尼ガールと恋するお寺」
前回参加されていなくても問題はありませんので、お気軽にご参加ください。
また所属学校なども関係なく、どこに所属している方でも遠慮なくご参加ください。

謙二に会いに行く、Can閣寺に苦情を入れた、式部を探す、その他の行動、
ガイドに沿ったアクションであればどのようなものでも構いませんが、
MCとLCがまったくバラバラの行動をとるなどしてダブルアクションにならないよう、ご注意ください。
また、ガイドにもある通り1MCにつきLCの追加はひとりまでとさせていただきます。
ふたり以上のLCを参加させた場合、ふたり目以降は没とさせていただきますのでご了承ください。

ここからはシナリオ内の設定についての捕捉です。よくお読みの上アクションをかけてください。

【渡辺謙二(わたなべ・けんじ)について】
現代に侍の魂を蘇らせんとする古風な考えの持ち主です。
50代くらいの男性で、和服にちょんまげ、武器は日本刀といういかにもな出で立ちです。
男女に関しては、男は強くあるべき、女はしとやかであるべきという固定観念を持っているようです。
その堅苦しい性格ゆえか、この歳で女友達がひとりもいません。
前回Can閣寺の突入に失敗し、現在はCan閣寺内のどこかに拘束されているようです。

このシリーズはコメディー要素もシリアス要素もありの、色々な楽しみ方ができるシナリオにしていく予定です。
今回は原点に立ち返って、「シリーズものの醍醐味である、アクション次第で次回以降の展開がガラっと変わる」
ということを今まで以上にフィーチャーしていきたいと思います。
皆様のアクション、楽しみにしております。

▼サンプルアクション

・弟子たちと謙二を取り戻しに行く

・Can閣寺に苦情を入れる

・Can閣寺に入山している

・式部の行方を探す

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2012年12月01日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年12月02日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年12月06日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年12月21日


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