シャンバラ教導団へ

百合園女学院

校長室

薔薇の学舎へ

イルミンスールの冒険Part1~聖少女編~(第3回/全5回)

リアクション公開中!

イルミンスールの冒険Part1~聖少女編~(第3回/全5回)

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る

シナリオガイド

イルミンスールの存亡は、そして『聖少女』の未来は、冒険者たちに委ねられた!
シナリオ名:イルミンスールの冒険Part1~聖少女編~(第3回/全5回) / 担当マスター: 猫宮烈

「ディル、アーデルハイト、状況を報告するですぅ」
 イルミンスール魔法学校校長室にて、椅子に腰掛けたエリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)が、目の前に置かれた水晶玉に話しかけます。口調こそ変わりないですが、雰囲気はとても普段の調子とは思えない、『イルミンスールの長』としての威厳に溢れたものでした。
「こちらディル、一通りの準備は整いました。思いの外復興が進んでいたのが幸いでした」
「私の方もぬかりはないぞ。設備が生きとったおかげで、十分な対策はできたはずじゃ」
 水晶玉からそれぞれ、かつてキメラを研究していた研究所に赴いたディル・ラートスン、ちびたちが眠っていた遺跡に赴いたアーデルハイト・ワルプルギス(あーでるはいと・わるぷるぎす)の報告が聞こえてきます。


『力を取り戻した私に、もはや太刀打ちできる者などいない。今すぐにこの世界を支配してもよいのだが、私に協力してくれたことには礼を返さねばな。……どうだ、私とゲームをする気はないか?』
 遺跡での攻防戦から一夜明けた翌日、涙で目を腫らしたエリザベートの元に、一つの存在となったヴィオラの不敵な笑みと声が届けられました。
『今は貴様らの管理下にある研究所と遺跡、そしてイルミンスール。それを今から私が奪いに行く。どれも役に立ちそうだからな、世界を支配するための礎にしてやろう。どうだ? 光栄であろう?』
「……それはゲームじゃなくて、犯行声明ですぅ。私はあなたにもう一つもあげるつもりはありませぇん!」
 精一杯の反抗を見せるエリザベートを、ヴィオラが蔑むように笑って呟く。
『ちびを奪われたのが、さぞ悔しいと見えるな。これは、貴様もちびを利用しようとしたことへの、報いなのだよ』
「…………」
 何も言い返せないエリザベートを見下すかのように、ヴィオラが宣言します。
『七日、時間をくれてやろう。その間にせいぜい足掻くがいい――』
 水晶玉がエリザベートの魔法によって粉砕され、欠片が辺りに飛び散ります。
 無言で部屋を後にするエリザベートの中では、ヴィオラへの怒りというよりはむしろ、ちびのことをぞんざいに扱い、そしてちびを護ってやれなかった自らへの怒りが渦巻いていました――。


 そして、約束の七日が経ちました。水晶玉には、不自然に切り拓かれた森、茶色の土がむき出しになった場所で、不敵に腕を組んで佇むヴィオラの姿が映っています。
『この道はイルミンスール直下まで続いている。私はこの道を歩いて向かおう。……このくらいの余興がなければ、面白くもあるまい?』
「悪趣味もいいところですぅ。森をメチャクチャにしてくれたお礼は、たぁっぷりと利子をつけてお返ししますぅ」
『フッ……そうか、ではせいぜい楽しませてもらうとしよう』
 通信が途絶え、部屋が一時の間、沈黙に沈みます。
(ちび……私はあなたに名前をつけておきながら、何もしてやれなかったですぅ。こんな私がもう一度、あなたに会いたいと思うのはワガママかもしれないですぅ。……でも、私は――)
 直後、ディルとアーデルハイトからほぼ同時に、敵の襲来を告げる報告が飛び込んできました。ディルのいる研究所には無数のキメラが、アーデルハイトのいる遺跡には紅い粘性質の生物、『ジェル』と仮称したそれが向かっているとのことです。
 その報告に頷いて、エリザベートが立ち上がります。外へ突き出たテラスに上れば、下には今回の事態を聞きつけた者たちが各々準備を整え、集まっていました。
「皆さん。今回の事態を招いた原因は、私、エリザベート・ワルプルギスにあるですぅ。あなたたちには大きな迷惑をかけてしまうことになるかもしれないですぅ。……ごめんなさい、ですぅ」
 エリザベートの口から飛び出た言葉に、集団がざわめき立ちます。
「私は今まで、私が背負っているはずのモノを、軽く見てたですぅ。でも、それじゃいけないって気付いたですぅ。それを気付かせてくれたのは……ちびですぅ。私は、彼女を助けたいですぅ! ……だからあなたたちにお願いしますぅ」
 エリザベートの脳裏に、様々な表情を見せたちびの姿が思い出されては消えていきます。
(ちび、だなんて名前をつけて、ごめんなさいですぅ。もうあなたは、ちびなんかじゃないですぅ)
 こぼれそうになる涙を振り払って、エリザベートが高らかに宣言します。
「私たちの力でもう一度、『聖少女』をイルミンスールにご招待するですぅ!」
 その言葉に、集まった者たちから歓声が湧き起こります。
 
 今ここに、『聖少女』を巡る最後の戦いが、幕開こうとしていました――。

担当マスターより

▼担当マスター

猫宮烈

▼マスターコメント

 『イルミンスールの冒険』、聖少女編ラストとなる3回目を担当します、猫宮烈です。
 どうぞよろしくお願いいたします。
 
 今回の話では、
 ・キメラの襲撃から、ディルのいる研究所を護る
 ・ジェルの襲撃から、アーデルハイトのいる遺跡を護る
 ・ヴィオラの襲撃から、イルミンスールを護る。そして、ヴィオラからちびを取り返す
 この3つ(+1つ)が主な目的と思われます。
 
 皆さんはこの後、エリザベートの転移魔法により、それぞれ研究所の中、遺跡の中、そしてイルミンスール直下に移動しています。 
 研究所を襲撃するキメラは、ヴィオラの力により強化を施され、ライオン、山羊、蛇の頭を持っています。
 (身体と頭がライオンで、背中に山羊の頭、尾に蛇がくっついている感じです)
 ・ライオンの頭で噛み付き
 ・山羊の頭から火弾を放つ
 ・蛇の頭でマヒの噛み付き
 
 また、遺跡を襲撃する『ジェル』は、やはりヴィオラの力により姿を変えさせられ、戦う皆さんと瓜二つの姿でやってきます。
 攻撃方法も皆さんが使うものと同じものです。ただし、回復や支援の力は使えないようです。
 
 研究所及び遺跡では、ディルやアーデルハイトを護り、襲い来るキメラやジェルを倒すことができれば成功になります。
 研究所ではディルが、遺跡ではアーデルハイトが、それぞれ準備により皆さんの支援をしてくれるでしょう。
 前回までに登場した者たちの動向も気になるところです。彼らもまたこの機に乗じて何かを企んでくるかもしれません。
 
 そしてヴィオラに対しては、イルミンスール直下に辿り着く前に、戦うか、もしくは説得するかして止めることができれば成功です。
 皆さんのアクション次第で、ちびを助けられるかどうかが決まります。覚悟を持って臨んでください。

 前回参加された皆さんも、そして新たに参加される予定の皆さんも、それぞれご検討の上、行動をお決めいただければ幸いです。
 
 以上、よろしくお願いいたします。

▼サンプルアクション

・キメラの襲撃から研究所を護る

・ジェルの襲撃から、遺跡を護る

・イルミンスールに辿り着く前に、ヴィオラを止める

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2009年10月17日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2009年10月18日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2009年10月22日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2009年11月04日


イラストを設定する 設定イラストを編集/解除する

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る