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嘆きの邂逅~離宮編~(第3回/全6回)

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嘆きの邂逅~離宮編~(第3回/全6回)

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シナリオガイド

速やかに調査せよ
シナリオ名:嘆きの邂逅~離宮編~(第3回/全6回) / 担当マスター: 川岸満里亜

「ヴァイシャリーの貴族達と鏖殺寺院の繋がりですが」
 ラズィーヤ・ヴァイシャリー(らずぃーや・う゛ぁいしゃりー)が、ヴァイシャリー家の客室に集った信頼に足る人物に語りかけます。
「調査の結果、幹部といえるような人物はおりませんでした。殆どが金銭目的で鏖殺寺院と取引をしていたようですわ。ルートの調査も進んでいますが、公に行っては逃げられてしまう可能性がありますから、慎重にじっくりと進めています。情報も色々と入っていますから、数ヶ月以内には拠点を突き止めることが出来ると思いますわ」
 そして、ラズィーヤは半身を起こしたミクル・フレイバディに目を向けました。
「体調が優れないところ申し訳ありませんけれど、ミクルさんが百合園女学院に潜入したご理由を教えて下さいますか? それから百合園生の中で、鏖殺寺院や関連組織と繋がりのある者の目星がついているようなら、それも」
 ラズィーヤの言葉に、ミクルは戸惑いの表情を浮かべたまま俯いています。
 そんな彼に瓜生 コウ(うりゅう・こう)とパートナー契約を結んだマリザ・システルース(まりざ・しすてるーす)が、近づきました。
「大丈夫よ。ここにいる人達はあなたの……私達の味方だから」
 マリザの言葉に頷いて、ミクルは語り始めました――。

 1年前、ミクルは地球でファビオの声を聞き、彼と契約をしました。
 そして、肉体を取り戻したファビオと共にヴァイシャリーへとやって来たのです。
 ファビオはヴァイシャリーの現状を見て、鏖殺寺院のメンバーが潜んでいる可能性を指摘しました。
 ヴァイシャリーの貴族と百合園女学院生徒、教職員の調査が必要だと感じましたが、どこに鏖殺寺院の手の者が潜んでいるか分かりません。
 百合園女学院への潜入も検討したのですが、生徒のみならず、教職員も女性限定の百合園女学院への潜入はファビオには不可能と思えました。女装をしても体格的に違和感が出てしまい目立ってしまいます。
 そこで、ミクルが協力を申し出て、ファビオの変わりに女装をして百合園女学院へ入学を果たしました。
 ミクルは直ぐに白百合団に入団し、ルリマーレン家の息女であるミルミ・ルリマーレン(みるみ・るりまーれん)と接触をしました。
 白百合団員について探りを入れたくもありましたが、マリル、マリザの封印を解くためにミルミと親しくなることを優先し彼女の我侭を極力聞き、彼女に好かれるよう努力を続けて、数ヶ月後には親友と呼ばれるようになったのです。
 マリザ達の場所はファビオが突き止めましたが、そこは不良達に占拠されていました。
 子供達も眠っていることからそのままの状態で強引に封印を解除するこは望ましくないため、ルリマーレン家の者にまず別荘を正常に管理してもらおうと考えたのです。
「その先は、皆さんが知っている通りです」
 ミクルは小さな声で言いました。
「騙すことになって、すみません。償いはなんでもします……。自分の命がかかってるからじゃなくて、どうかファビオを助けてください。手段は正しくなかったかもしれないけど、本当にパラミタのことを思っての行動だから。彼は死ぬことになってもいいと思っているし、僕も覚悟は出来ていたんだけど……」
 ミクルは、苦しげに涙をこぼしました。
「わたくしは、あなた方がとられた手段を否定はしませんわ。ファビオさんともお会いしたいと思っていますのよ。しかし残念ながら、彼の居場所を突き止める手段がありません。何か心当たりはありませんか?」
 ラズィーヤがミクルと、それからマリザに目を向けます。
「私には現在の彼のことはさっぱり分かりません。昔のことなら多少は覚えているし、聞かれれば思い出すこともあるから、聞きたいことがあるのなら聞いてくれると助かるわ」
 マリザはそう言って、ミクルを見ました。
「もし、逃げ出したのだとしたら、メールかメッセージが届いてるかも」
 ミクルは周囲を見回して、自分の荷物の中から携帯電話を取り出しました。
 電源を入れてみますが、ファビオからの連絡は届いていません。
「電話、してみましょうか……?」
 ミクルは不安気な目でそう言いました。

○    ○    ○    ○


 国頭 武尊(くにがみ・たける)は十分警戒していました。
 ただ、周囲はとても暗く安易に照らすことも出来なかったため、技能を駆使しても罠を見破ることは非常に難しかったのです。
(先遣隊が離宮に転送されてから1日以上たったが、離宮に潜んでいる者達からの反応は特に無い。本来なら、転送直後に襲撃を受けても不思議じゃない)
 パートナーのシーリル・ハーマン(しーりる・はーまん)のゴーレムの動きを見ながら、彼はそんなことを考えていました。
(離宮は現在全ての機能が休眠状態で、宮殿内部の探知機的な物に、引っかかる事で、離宮の本来の防衛機能が作動するんじゃないだろうか)
 慎重に、慎重に居住区入り口に近づいていた武尊を初めとするメンバー達は……。
 カッ
 突如、降り注いだ光に打たれてしまいました。
「皆、大丈夫……っ」
 隊長の風見瑠奈(かざみ・るな)が苦しげな声を上げます。
「全く問題ない」
 体に痛みは走りましたが、武尊とシーリルは軽傷です。
 彼等の後ろについていた契約者達にも重傷を負った者はいませんでした。
 ただ、先行させていたゴーレムは殆ど壊れてしまいました。
 気付けば、周囲に光が灯っています。
 まるで、離宮全体のスイッチが入ったかのように……。

○    ○    ○    ○


 本隊転送後、ソフィア・フリークスは倒れこんでしまいました。
 百合園女学院の保健室のベッドで休む彼女に桐生 円(きりゅう・まどか)春夏秋冬 真菜華(ひととせ・まなか)が交代で付き添って世話をしています。
 白百合団員達も保健室の窓やドアの前で警備をしています。
「思ったより負担が大きかったようです……。ですが調査が始まったようですし、無理をしてでも、早めに増援を送りたいところです」
 半身を起こし苦笑しながら、ソフィアはちょうど2人揃っていた円と真菜華を見回して、こう言いました。
「考えてみたのですが、できれば……私と契約してはいただけませんか? お2人共、思い切ったことも出来そうな方に見えますし、私に良くしてくださいますし……。契約をすれば、転送などの力の行使ももっと楽になると思うんです」
 ソフィアの言葉に、円と真菜華は顔を見合わせました。
「次に離宮に人や物資を転送する際、私も離宮に向おうと思います。回復が遅ければ離宮に留まる時間が増えてしまうでしょう。……といいますか、先ほど戴いた連絡によると離宮に明かりが灯ったそうです。離宮を直接見れば、私の記憶ももう少し戻るかもしれません。その際には、転送を担当するより共に戦った方が力になれるかもしれません」
 つまり、場合によっては戦いが終わるまで、戻ってこない可能性もあるということです。
「お2人が無理なら、作戦総指揮官の神楽崎 優子(かぐらざき・ゆうこ)さんに相談してみようかと思います」
 ソフィアは保健室の入り口に目を向けました。
 入り口の警備を担当している白百合団員は優子のパートナーのアレナ・ミセファヌス(あれな・みせふぁぬす)です。アレナは不安げな目をして、携帯電話を握り締めています。

担当マスターより

▼担当マスター

川岸満里亜

▼マスターコメント

こちらのシナリオは、百合園女学院のキャンペーンシナリオですが、優先学園はありません(男性も会議や作戦にご参加いただけます)。
今回からのご参加も大歓迎です。ヴァイシャリーで行動することも、離宮に向うことも可能です。

シナリオが追加募集になった際には、受身(街を歩いていたら事件に巻き込まれたなど)アクションでの参加も歓迎いたします。
どのような状況に巻き込まれるのかはこちらの判断で決めさせていただきます(ご指定いただけません)。

尚、百合園女学院キャンペーン『嘆きの邂逅』は2分割となっており、先に公開された闇組織編3回にご参加された方は、この離宮編3回にはご参加いただけません。間違えて申し込んでしまった方は申し訳ありませんが、アクション不採用とさせていただきます。

今回は離宮の調査、攻略を進めることがメインになります。
何を重視した行動をとるかがポイントになると思います。

○現在地と状況

・離宮南塔本陣
 総指揮官、神楽崎優子がいます。
 多方面から連絡が入っています。
 各拠点まで数分から数十分の距離があります。

・離宮西塔
 倉庫としている場所があります。現在はさほど貴重な物は入っていません。軍人数名で警備をしています。
 別邸、厩舎からわりと近いです。

・離宮東塔
 大きめの救護所があります。一般の百合園生中心の救護班はまだ塔の中に留まっています。
 本陣、宮殿、使用人居住区、いずれからも少し距離があります。

・離宮別邸
 一番設備が整った救護所があります。
 宮殿、西塔からわりと近いです。

・離宮地下道
 都市の地下通路のような地下道です。分かれ道など結構ありますが、迷路になってはいません。
 罠をいくつか越えて、宝物庫に突入予定です。魔道生物系の仕掛けが予想されます。
 班をいくつかに分けて、通路を塞ごうという案も隊長から出ています。通路は北方面とも繋がっています。

・離宮宮殿前
 2班に分かれています。宮殿の規模からして人数が少ないです。
 人影が見えます。
 隊長、班長の方針の指示の下、調査を進めます。

・離宮使用人居住区前
 契約者は軽傷を負っています。軍人は離れていたため無傷です。
 小さな家が数十件と集会所のような建物があるようです。
 家々に明かりが灯っていきます。動き出す影がちらちら見えます。
 総指揮官からは、この地区から敵に類するものを出さず、危険と判断した場合は滅すること、爆発物は凍結させることと指示が出ています。詳細行動は現場契約者の判断に任されています。一斉攻撃や撤退などの隊行動の指示は隊長が行います。

・離宮北塔方面
 契約者が数名、北の塔に向っている最中です。状況は不明です。
 北の塔は使用人居住区の直ぐ側です。
 確保できた場合には、転送可能場所になるかもしれません。

・離宮対策本部
 ソフィアが回復し次第、次の転送を行う予定です。
 新たに志願してくれた契約者を送ります。追加の物資や転送場所の検討を行う必要があります。
 離宮の封印が完全に解けた際の被害地区についての調査が進められています。

・ヴァイシャリー家(ミクル)
 ミクルが保護されています(離宮本部関係者共通情報)。
 保護されている建物や襲撃事件の真相は一部の者にしか知られていません。
 信頼できる私兵が警備を担当しているため、現時点ではここに留まっていれば、ミクルの身の安全は保証されています。
 意識は回復しましたが、かなり弱っており一人では歩行も困難です。

■離宮編での方針
基本的には、MCのアクション欄にはMCの行動、LCの欄にはそのLCの行動をお書きいただくことが正しいと思います。
ただし、このシナリオに関しましては、LCの欄にMCのアクションの補足を書き入れることや、MCとLCの絡み合ったアクションをMC、LC欄に記入することを可とさせていただいております。
必要であるなら、MCのアクション補足記入目的や私信記入目的、社会性目的のLC追加も行っていただいて構いません。
でも、アクションの補足説明は兎も角として、アクションがMCの欄に収まらない場合は、ダブルアクションの可能性が高いと思われます。ダブルアクションに関しましては、引き続き厳しく判定させていただいております。

PL情報とPC情報の違いにご注意ください。交流で情報を提供しあっていただければと思います。その際には双方のアクション欄に情報交換をした相手の名前(もしくはGA名)をお書き下さい。

2回リアクション本文の内容と、最後の「現在地一覧」に記されているLCの居場所が違っている方がいたため、一覧の修正を行わせていただきました。
他にも一覧の居場所とリアクション本文で居た場所(希望していた場所)が違っている方がいるようでしたら、リアクション本文を優先してください。申し訳ありません。

その他、前回までのガイドとリアクションのマスターコメント通りです。
それでは、アクション楽しみにお待ちしております。

▼サンプルアクション

・ミクル達に質問

・ソフィアに差し入れ

・本部で情報を把握する

・陣で体制を整える

・調査をする

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2010年04月24日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2010年04月25日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2010年04月29日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2010年05月18日


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