諸々ありまして魔女のホイップ、現在借金が13,800Gあります。
今日は空京の薬屋のおじさんに呼ばれて、お店へと来ています。
「おじさん、仕事を紹介してくれるって本当!?」
「ああ、いらっしゃいホイップちゃん。そうなんだよ、常連さんに食べるのが好きな方がいるんだがね。この時期になると生えるキノコを取って来たいんだが……危ないし、料理が苦手らしくてねぇ。それでホイップちゃんの事を紹介したんだよ。報酬は6,500Gとの事だ。やるかい?」
「キノコね! やらせて!」
「おお、そうか。じゃあ詳しく説明するから」
キノコが発生する場所はジャタの森のみで、生えている状態では微かに土の匂いがするそうです。
そのキノコはどうやら生の状態では幻覚作用があるらしく、あまり匂いを嗅いでいると危険な物との事です。
発生場所には人間を嫌うパラミタ猪がいるので要注意です。
調理は空京の『琥珀亭』のマスターが快く厨房を貸してくれると約束してくれたそうです。
料理は仲介をしてくれた薬屋のおじさんと『琥珀亭』のマスターにもお礼で渡すので、最低でも3人分必要になります。
「う〜ん……今回もちょっと1人では難しそう」
「そうだねぇ。特に猪は人間を見ると見境なく突撃してくるから危険だよ。キノコに夢中になってると後ろからズドン。誰かと一緒に行ったらどうだい?」
「うん。誰か探してみるよ! 有難うおじさん!」
「な〜に、ホイップちゃんが笑顔になってくれるとこっちも嬉しいからね。あ、そうだ!」
おじさんは店の奥へと何かを探しに引っ込む。
暫くすると小さな薄紫の匂い袋を手に戻ってきました。
「これは、幻覚作用を打ち消してくれるモノだよ。持っていかないと大変な事になるからね」
そう言うとホイップの手に渡しました。
「有難う! いくら?」
「タダで良いよ。美味しいキノコ料理待ってるからね」
「うん!! 行ってきます!」
こうしてホイップはキノコ狩りのメンバーを募りました。
キノコを探したり、猪を退治したりするのも大変そうです。
ホイップを手伝ってみませんか?