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シナリオガイド

あなたは恋のクリエイター? それとも真面目なリストレイター?
シナリオ名:ようこそ! リンド・ユング・フートへ / 担当マスター: 寺岡 志乃

    ここはリンド・ユング・フート。
    人の無意識の底にある、知識の源。
    そこを流れる1つの川、1つの夢、それは1つの意識――――――



「ここ、どこだろ?」

 リーレン・リーン(りーれん・りーん)は辺りをぐるっと見渡しました。
 360度、様々な所に本がぎっしり詰まった本棚がふよふよ浮いています。
 浮いているだけではありません。
 飛・ん・で います。
 しかも背景は、どピンクを基調とした七色の壁に、キラキラ光る星のような点々…。
 上も下もなく、前も後ろもない空間。

「あー、そっかぁ。夢かぁ」

 リーレンはあっさり結論づけて、ぽんと手を打ちました。

「どうせ夢なら、最近見つけたおいしーパフェのある喫茶店の方がいいのになー。
 あれ、高いからめったに食べれないんだよね。パフェ食べ放題の夢ならよかったのに」

 とかぶつぶつつぶやきながらどこともなしに歩いていると。
 すぐ先に、ズボンのポケットに手を突っ込んで、周囲を見渡している松原 タケシ(まつばら・たけし)がいました。

「タケシっ、なんであなた、あたしの夢ん中にいるのよ」
「よぉリーレン。なんだ、これおまえの夢か。俺のにしちゃ、すげー少女趣味だと思った」
「あー、あたしもちょっとそう思ったー」

 2人は、わははー、と能天気に笑っています。
 それでいいのか? とツッコミを入れる者がいないので、2人はどこまでもお気楽です。

「……人選を間違えたかもしれない…」

 喫茶店の夢だったらよかった、いやいやゲームショップの夢が、などなど。
 変な会話をしている2人を足下に見て、げんなりとつぶやく少女がいました。

「――はっ。あなただれっ?」

 ようやくリーレンが気づき、振り仰いでくれたことにあからさまにホッとして、少女は気を取り直すと、手に持っていたタクトを振ってポーズをとりました。

「あたしはスウィップ・スウェップ。ここ、リンド・ユング・フートの筆頭司書よ」
「リンド・ユング・フート?」
「そう。ここは人の深層意識下にある無意識の知識という図書館。尽きぬ知恵の泉あふれる庭。その1階フロア」
「ここがかぁ?」

 タケシがケーキショップばりにどピンクでこんぺいとうがキラキラ光っている周囲を再度見回して、頓狂な声を張り上げました。
 うさんくさすぎです。
 というか、こんな所にある知識はどうせロクな知識じゃないだろうと思います。
 そもそもここが1階として、どこに階段があるのでしょう?

「ここは現在そっちの方の理解しやすいイメージに合わせられているの。あたしが呼んだのは、主にそっちだから」

 スウィップ・スウェップはタクトでリーレンを指しました。
 タケシは、言うなればリーレンのパートナーという深層意識下の絆で巻き込まれたにすぎなかったのでしょう。

「なーんだ、そうか」
「タケシ、あなた今「ここにあるのはロクな知識じゃない」って考えたでしょー!」

「……あのー、話、進めてもいいですか…」

「あっ、ごめーん」
「わりぃわりぃ」

 謝る2人に、スウィップ・スウェップはこほんと空咳をして、説明を続けました。

「ここは人の無意識下の図書館。大多数の人が「それ」と認識することにより存在する知識が納められているの」

 スウィップ・スウェップが右手を伸ばすと、ポゥ……と丸いふわふわした光が現れて、本の形になりました。

「例えばこれを見て」

 自分に向かってふよふよ漂ってきた本のタイトルをタケシが読みます。

「『ロミオとジュリエット』? ああ、あの有名な」
「何それー? あたし知らない」
「これはだな。対立する家に生まれた2人の男女が……えーと…………あれ? どうしたんだっけ?」

 とりあえず読もうと表紙を開きました。
 キャピュレット家とモンタギュー家の説明があります。

「あ、そうそう。ロミオがキャピュレット家の宴会に忍び込んで、その宴の席で……えーと…」

 その先のページがありません。
 光がぼんやり放たれているだけです。

「それで2人はどうなったの? ねえタケシってばっ」
「あー……? どうだったっけかなぁ…」

「そういうこと」

 うんうんと、腕を組んだスウィップ・スウェップが頷き、見えない椅子に腰掛けてでもいるような姿勢で、ふよふよ飛び回っています。

「最近、ここに知識を食い荒らす者が侵入したの」

「知識を食い荒らす者?」
「そっちは現在あたしたちの方で調査中だから、いいの。
 だれも気づかないうちに幾つかの知識が食い荒らされちゃったけど、人間のみんなは単純にド忘れしただけと思ってるらしくて、全くそのことに危機感を持ってないみたい。
 知識の消失なんて、これは大変な事件なのに!」

 じゃじゃーん。
 スウィップ・スウェップのタクトが振られ、背景に効果的な稲光が起きました。
 ただし音抜きの。
 なぜならスウィップ・スウェップは大きな音が苦手だから。

「だから早いうちに修復しなきゃいけないんだけど、あたしたち司書は犯人探しと被害を食い止めるので精一杯。
 とても知識の修復まで手が回らないの。
 それで、知識の修復を手伝ってもらおうと呼んだんだけどー…」

 …………うーむ……。
 どう考えてもこの2人、かなりのおばかっぽい。
 自分の人選誤りなのだが、それを認めるのはちょっぴり悔しかった。

 こうなったらアレしかない。ちょっとキャリーオーバーになっちゃいそうだけど、緊急事態だから仕方ないよね。
 館長や検閲官も許してくれるよ、うんうん。
 どうせここは無意識の世界。人は、目覚めちゃえば忘れる場所だし。

 スウィップ・スウェップはそう考え、すっくと立ち上がりました。


ほかの人たちと一緒に、この『ロミオとジュリエット』の知識を修復して! お願い!」

担当マスターより

▼担当マスター

寺岡 志乃

▼マスターコメント

 こんにちは、または初めまして、寺岡 志乃といいます。
 今回は軽め軽めのお騒がせドリームイベントシナリオです。なぜジャンルが恋愛かというと、ロミジュリだからです。

 現在、無意識界の知識の図書館リンド・ユング・フートでは知識を食い荒らす謎の存在が暴れています。そのため、幾つかの書物(知識)が食い荒らされてしまいました。
 その修復をお手伝いしていただくのがスウィップ・スウェップからのお願いです。

 『ロミオとジュリエット』ですが、本の中は現在、キャピュレット家の宴会の真っ最中。2人が出会うシーンからラストまでが消えてしまっている状態です。
 もちろん全員この話を知っているはずなのですが、そこから先を覚えていません。
 全くド忘れ状態です。(リーレンのように最初から全く知らない人もいるかもしれませんが…)

 『ロミオとジュリエット』の主たる場面は以下のようになります。

 【1】ロミオとジュリエットの出会いのシーン。
    ロミオは現在ほかの女性に片思いしており、彼女が出るというキャピュレット家の宴にベンやマキューシオたちと忍び込んでいます。彼はその女性に会いたくてたまらない状態です。(※ここまでは残っていますがこの先が真っ白です)
 【2】ロミオを思ってジュリエットがバルコニーで語りかけるシーン。
 【3】マキューシオ、ベン、ロミオがティボルトとその取り巻きに会い、マキューシオが決闘により死亡。
    ロミオがティボルトを殺害するシーン。
 【4】愛するいとこを殺したロミオをジュリエットが罵倒するシーン。
 【5】ジュリエットとロミオの一夜の愛と別れ、そしてロミオが追放されるシーン。
 【6】ジュリエットが父親にパリスとの結婚を言い渡され、手に入れた毒を飲むシーン。
 【7】教会の地下霊廟でロミオとジュリエットが自殺するシーン。
 【8】2人の死により2家が和解するシーン。

 このうちのどれかのシーンでもいいし、それ以外のシーンでも構いません。
 この通りの進行でも、はたまたオリジナリティあふれる創作でも、それは皆さんのお好みで。
 どのシーンで何をするか、アクションに盛り込んでください。

 修復の方法としまして、タケシとリーレンに呼ばれてリンド・ユング・フートにやってきた皆さんは、スウィップ・スウェップの用意した扉をくぐり、本の中に入ります。そしていくつかの場面で、ロミオとジュリエットそしてその脇役たちを説得したり誘導したりして、お話を作っていただきます。
 (服装はスウィップが整えてくれます。そのため武装欄は今回参照しません)

「きっとここはこうに違いない!」
「この方がいいよね!」
「俺がマキューシオになる!」

 そんなふうに場面場面を作り上げていってください。もちろんラストも好きに作ってくださって構いません。
 登場人物になりかわって動くこともアリ! 一度目にしたものなら女性でも男性でも、はたまた犬・鳥にだってなれます!

 ただし、このことにより、現実世界での本作品自体の改編はできません。あくまでこれは人々の無意識下の認識(知識)の創作です。
 もっとも、これはインプリンティングですから、現実世界でオリジナルを読んだとしても、今後はこの内容のように認識して記憶に残ります。


 この本の修復が無事完了しましたら、スウィップ・スウェップは別の本の修復も任せてくれるかも?


 皆さんのアクションで作られる『ロミオとジュリエット』を、楽しみにお待ちしております。

▼サンプルアクション

・2人をくっつける

・2人を別れさせる

・世界を堪能する

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2011年01月11日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2011年01月12日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2011年01月16日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2011年01月28日


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