百合園女学院

――２０１９年１２月のとある朝。

　教師が二人の少女を連れて教室に入ってきました。
「転校生を紹介する。それぞれ自己紹介をして」
「藤野　赫夜（ふじの　かぐや）だ。よろしく頼む。私は剣を少々たしなむ。剣道部や魔法剣術部に所属したいと思う。生徒の皆様にご指導頂ければと思っている」
　蒼空学園の制服ではなく、豊かなバストラインに黒いセーラーに赤いタイ、そしてそれに呼応するかのように美しい黒いロングヘアをなびかせた赤い瞳少女がまず、挨拶をしました。
「あ、あの、私、」
　次に蒼空学園の制服を着た金髪のゆるやかなウェーブがかかった色白の青い瞳の少女が赫夜の後ろでもたもたしている。
「ハッキリ言わないか、真珠」
「は、はい、姉様…。私、藤野　真珠（ふじの　まこと）です。よろしくお願いします」
　消え入りそうな声で、ぎゅっと赫夜の制服の袖を握る真珠。
「妹の真珠は銀細工や手芸が得意だ。この通り、性格が大人しすぎるのだが、みんな仲良くしてやってくれ」
　赫夜は真珠のフォローをしました。赫夜は真珠の手をしっかりと握っています。
　二人はどうやら姉妹のようです。堂々とした姉の赫夜に、引っ込みじあんの真珠。
　見た目も性格もまったく違う二人の美少女に、みんなは興味津々です。
　
　
　その一方。
「またツァンダ家の施設が襲撃されたの？」
「ええ。おそらく狙いは、この『朱雀鉞』でしょうね」
　御神楽　環菜（みかぐら・かんな）が校長室で眉を顰めていました。
　ソファーに腰掛けるミルザム・ツァンダ、すなわちシリウスが女王候補宣言して以降、ツァンダ家にゆかりのある施設がテロ行為にあっているのです。
　彼女の手には朱雀が翼を広げたような４０ｃｍ程の青銅製の鉞（まかさり）が握られています。
「学園内でのクイーン・ヴァンガードの襲撃に続いて、ツァンダ家へのテロ行為とはね……調査が必要になってくるわね」
「お手数をお掛けしますが、よろしくお願いします」
「ううん、こっちのことは気にしないで。それよりミルザムさんも気を付けてね」

　その日、環菜からそれぞれの生徒の携帯端末にテロ行為の調査を志願する生徒の招集がかかりました。

『生徒諸君へ。すでに知っている生徒もいると思うけど、ツァンダ家関連の施設がテロによって次々、破壊されている。情報として判っていることは、テロリストは黒いフードとマントに身を包んだ、恐るべき剣の使い手。そして週末にテロ行為が行われている、この２点。これは我々、蒼空学園に対する挑戦でもある。テロ行為の調査及びテロリスト確保を生徒諸君に依頼する。我こそはと思う者は、この依頼を受けなさい。
蒼空学園校長　御神楽環菜』

クィーン・ヴァンガードの襲撃に続き、ツァンダ家に対するテロ行為が次々、起こっています。

ツァンダ家の施設で、襲撃されそうな場所はいまのところ、下記になっています。

・ツァンダ美術館
美しい芸術品の数々が飾られています。ツァンダ家にまつわる女王器も貯蔵されています。

・蒼空学園特別会館
体育館やスケートリンク、剣道場などが設置されています。ここを破壊されると、授業にも影響が出てきます。

単独でテロリストを追い詰めるのも良いですが、チームを組み、テロ行為を防ぐことも良い作戦でしょう。
まずは、これ以上、ツァンダ家の施設を破壊させないことが重要です。


また、このタイミングでやってきた二人の姉妹の転校生。特に藤野赫夜は、剣をたしなむ様子。
この姉妹はとても仲が良く、特に妹の真珠は姉なしではいられない、そんなか弱いところがありそうです。
その理由を探るのも良いかも知れません。
とにもかくにも美人姉妹。彼女らの転入で、学園生活も楽しめそうです。色々案内してあげましょう。

他校の生徒であっても、テロ行為が行われていることとこの姉妹の転校生についても、既に噂や蒼空学園の友達から知っています。

テロを調査して、犯人捜しをするもよし、美少女二人と親密になるのもよし！
みなさんからのアクションをお待ちしております。

・テロリストと戦う

・テロ行為について、調査する

・赫夜と真珠に近づく