百合園女学院

　皆のイコン操縦練度を高めるためにはどうしたら良いのか。各学園の教員達がそんな事を考えていたのは、冬のある日の事でした。小さい物や柔らかい物を扱うにはまだまだ課題が多く、関節技にも難があるロボット兵器。それらをより自由自在に乗りこなし、自身の体の一部の如く動かす為には、一体どうすれば良いのか。

「それにしても、私の家の周りは雪がすごかったんだけど、この辺りは平和ですね。代わりに向こうでは雪祭りがありますけど」

　同様議案を話し合っていた蒼空学園の一室にて。職員会議の最中、教育実習に来ていた四条螢が呟きました。周囲の視線が集まります。
　こうして、イコンの練度を高める為、雪祭りの雪像作りに参加しよう!!　という意見が出され、可決されたのでした。その噂を聞きつけ、他の学園や、天御柱学院の生徒達も、雪像制作に名乗りを上げます。
　もうじきヒラニプラ山脈の近隣で、雪祭りが開催される事になっています。そこで展示物の雪像制作にイコンを用いる事で、細かい作業能力の向上を図ろうと各学園の教員達は考えたのでした。

　開催側もその話に乗り気でしたが、先方はある条件を出してきました。ただ作るだけでは、集客は見込めないので、『特徴ある雪像を作る事』と同時に『集客をする事』。雪像制作は、公開当日の早朝まで可能との事です。また、制作後は雪祭りを存分に楽しんで良いとの事でした。無論、雪像を見学するだけでも、雪祭りは楽しいものです。なお、雪像案やその他（入場門等）のデザイン、露店主などは、パラミタ中から幅広く募っています。雪祭りをより楽しいイベントにする為には、沢山のアイディアが必要です。また雪祭りを楽しんでくれる皆様こそが欠かせない存在です。

「雪像なんて作れるのかしら」
　パイロットであるリリア・バルシュミーデは不安そうな顔をしています。
「ボルシチの露店でも出そうかな」
　一方、雪祭りの話を聞きつけたジリヤ・アクロフは、楽しそうに頬を緩めています。
「当日は、普通に見て回りたいなぁ、面白いんなら……それにしてもあの雪像、本当にスノーゴーレムにうり二つだ」
　たまたま会場の近隣を通りかかったキリル・バラノフは、そんな事を呟いています。

　――その開催前夜の事。
　民間の団体によって造られたものと考えられていた雪像が、突如動き出しました。暴れ始めたその雪像は、紛れ込んでいた、巨大なスノーゴーレムだったようです。スノーゴーレムは、皆が折角作った雪像を壊し始めます。
　雪祭りが無事に開催されるか否か。
　それには、スノーゴーレムの暴挙を鎮める事は勿論、集客と雪像の完成も重要な要素となる事でしょう。
　そこで皆様のお力添えが必要です。

　この度２回目のＧＭをやらせて頂く事になりました、密巴です。
　何卒宜しくお願い致します。

　皆様には、リリアと共に、イコンを用いて雪像を作ったり、螢と共に、作成状況の見回りをしていただければ幸いです。
　また雪祭り当日には、ジリヤ同様露店を設営して頂いたり、キリルのように、雪祭り自体を楽しんで頂けたら僥倖です。
　ですが何よりも、スノーゴーレムの暴挙を止めて頂けると恐縮です。
　
　イコンの操縦練度を高める事及び、無事に雪祭りが開催されるよう、お力添え頂ければ幸いです。
　無論、入場門や雪像案を初めとした、雪祭り開催に至るまでの諸アイディアも大募集中です。
　参加するだけではなく、事前からお手伝い頂ける方を大募集しているのが現状です。
　イコンの扱い技能を上昇させるためには、より精緻な造形が望まれるのではないかと思います。
　
　ただですね、折角作っても、壊されてしまっては、雪祭り自体が、開催できません。

　そこで無事今回の争乱が静まり、楽しい一時が訪れる事を祈っています。
　その為に、皆様にご参加頂ければ幸いです。
　何卒ご協力の程、宜しくお願い申し上げます。

・イコン操縦練度を高めるため。

・制作状況の確認の為、見回りをする。

・雪像や門のデザイン案を出したり、集客のための宣伝をする。

・スノーゴーレムを倒す。

・当日露店を開店したり、会場で雪祭りを満喫する。