百合園女学院

　荒廃した土地。今にも崩れ落ちそうな大きな建物。
　その中央に『二つの像』がありました。長年、この荒廃した土地を見守り続けた男女の像です。
　この像は昔、実際に生きていた男女が、水害に悩むこの土地を鎮めるために生贄とされ、像となっていたのです。
　かつては緑豊かな土地だったこの場所をもう一度取り戻したい、そう思う気持ちから『二つの像』は長年ずっと力を蓄えていました。
　そしてついにこの荒廃した大地を緑多き大地へ変えるだけの力を蓄えたのです。
　『二つの像』はさっそく耳では聞こえない呪文を唱えます。

「―――――――――」

　まちにまった瞬間が訪れる。はずでした。

「ウウ、ウグアアアアア……アアアアアアアア……」
「―――――――――！」

　荒れ果てた土の中からうめき声が聞こえ、やがてその正体を現しました。
ゾンビです。
　かつてこの土地で住んでいたけれど、大洪水で亡くなってしまったものたちが蘇ったのです。　

「アアアアアアアアア！　アアアアアアアアアアア！」
「ウグオ、ウゴオオオオオオオ！」

　ゾンビとなってしまった今ではこの荒廃した大地こそが彼らゾンビにおける最適な場所です。
　それがなくなってしまうことを本能で感じ取ったゾンビたちが一斉に像へと向かいはじめました。
　このままでは大地は荒廃したまま、更にここを通る行商たちにも万が一があるかもしれません。

　２つの像の守り人である老人から情報を得た蒼空学園は、自校、他校に防衛隊を募ることにしました。

「このままではあそこを通る行商たちが危険だ！　何より！　『二つの像』の長年の思いをここで無にかえすわけにはいかない！」

　今回の作戦総指揮を取っている、蒼空学園の校長である山葉涼司（やまは・りょうじ）が叫びます。

「必ず『二つの像』を守り抜き、彼らの願いを叶えるのだ！」

こうして、『二つの像』を願いを守るべく、防衛隊が荒廃地帯へと向かうのでした。

　初めまして。
　今回はバトルとなります。厳しい戦いになりますが勝機はあります。
　以下、補足の方をさせていただきます。

　ＮＰＣは出てきません。山葉　涼司も指揮をとっているだけなので支援に回っています。
　今回の目的は『二つの像』の防衛となります。なので勝利条件はたった一つ。

・夜明けまで、『二つの像』を守り抜くこと

　となります。

　像が壊されれば土地は更に荒廃し、ゾンビたちも活発になり『二つの像』が愛したこの場所も
　危険地帯になってしまいます。それを防いでください。

　敵はゾンビです。知能は低く、戦闘力もさほどではありません。しかし、数だけは多いです。
　一匹倒したと思ったらすぐに一匹が、というくらい出てきます。夜明けまでずっと出てきます。
　ゾンビの行動は二つの像に向かい、破壊しようとするだけです。近くに妨害をする人がいれば
　そちらに流れます。個体差で強さの違いはありません。

　今回、皆さんにやっていただきたいことは、以下の三つです。

・防御の要、ディフェンダー
・最前線で敵を減らす、オフェンダー
・武器を特別なものに改造する、特殊部隊



　ディフェンダーはそのままの意味です。あらゆる位置で『二つの像』を守るための
　防衛の要として活躍してもらいます。
　
　オフェンダーはディフェンダーよりも前にでて、最前線で敵の数を減らすことで
　活躍してもらいます。時には特殊部隊の護衛となってもらうこともあります。

　特殊部隊は今回のシナリオにおいて、
　機晶技術を持っているPCは、聖水と機晶技術を駆使し、
　グッズや装備などのアイテム改造を行い、対ゾンビ専用兵器を作ることができ、
　聖水を散布させる機能を付加したり、ゾンビの体内で聖水を爆ぜる弾を作ったり、といったことが可能です。
　
　また、今回のシナリオでは、
　改造アイテムを他ＰＣに貸し出したり、他ＰＣのアイテムを改造してあげたり、といった事も可能です。
　
※改造アイテムの効果は今回のシナリオに限ります。

　以上となります。
　敵の数がかなり多いため厳しい戦いとなりますが、各自与えられた役割をきっちり果たすことで
　防衛できることでしょう。
『二つの像』の思いと共に像を守ってくれる方。是非、参加の程をお待ちしております。


■2月22日追記
・二つの像は距離が離れているため、
　同時に二つの像を守ることは出来ません。

■2月23日追記
・「特殊部隊」とはありますが、部隊としてまとまって行動する必要はありません。

・『二つの像』を守る！

・最前線で戦う！

・一気にケリをつける！