百合園女学院

　
「なぜ来ない……！！」
　薄暗い路地を、ソフィア・アントニヌスはうろうろと歩き回っています。
　毎日毎日、夕暮れから遅くまで路地を歩き回り続けて１週間が経っていました。

「あの……たぶん、無理なんじゃ、ないかな？」
「うん。私もそう思います」
　そんなソフィアの様子を見かねた今年入学したての級友たちがソフィアに声をかけました。

「なぜだ……！？」
「見るからに、強そうだもん」
「返り討ちにあいそうですよね」
「どうしたらいいんだ……？」
「活け花とかどう？」
「ああ、おしとやかに見えますね」
「活け花！？　道端でか！？　……はあ。危険な目に遭わせたくはないが、誰かの力を借りるしかないのか……」

　頷きあう級友たちの姿を見て、ソフィアはがっくりと項垂れるのでした。

　実は、ヴァイシャリーではここ数週間の間に連続して令嬢の誘拐未遂事件が起こっていたのです。
今のところは未遂で済んでいますが、いつ本当に誘拐されるか分かりません。
　話を聞いたソフィアはすぐさま自ら囮となって犯人を捕まえようと、事件に乗り出しました。
　しかし、制服の上にプレートアーマーやガントレット、ブーツを身につけ、油断なく周囲に目を配る姿は、誰がどう見ても囮向きではありませんでした。

　幸か不幸か、一時的に事件は沈黙を守っているものの、またいつ発生するか分かりません。
　このままでは埒が明かないと判断したソフィアは、百合園女学院に協力を仰ぐことにしたのです。

　学院はすぐさま受理すると、秘密裏に各校に協力を要請したのでした。　

こんにちは。花井です。
【ぷりかる】シリーズ最後の登場となりました、ソフィア・アントニヌスのシナリオとなります。
ヴァイシャリーでの誘拐未遂事件が、誘拐事件に発展しないようどうか力を貸してください。

■囮になる
囮になれなかったソフィアの代わりに、囮になって犯人たちを引き付ける

■事件調査
これまでの事件を分析して、犯人が現れそうな場所や傾向などを分析する

■犯人たちを捕まえる
ソフィアと共に犯人確保を目指す

など、事件解決に向けご協力いただけますと幸いです。


【犯人たち】
誘拐未遂に遭った令嬢たちの話によると、複数人での犯行のようです。
それぞれお面をつけていて、顔は分からない。全員が武器のようなものを持っていた、という証言が上がっています。
慎重なのか臆病なのか、令嬢が大声を上げたり、近場で物音がするとあっという間に逃げ出すそうです。


どうぞよろしくお願いいたします。

・囮になる

・犯人確保