シャンバラ教導団へ

百合園女学院

校長室

薔薇の学舎へ

【猫の日】猫の影踏み――消えたお菓子と契約者――

リアクション公開中!

【猫の日】猫の影踏み――消えたお菓子と契約者――

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る

シナリオガイド

……それは、少女と猫の絆が起こした事件でした。
シナリオ名:【猫の日】猫の影踏み――消えたお菓子と契約者―― / 担当マスター: 猫宮烈

 2月22日は、『にゃんにゃんにゃん』と読めることから『猫の日』とされ、この日に合わせた企画・イベントが催されることもありました。それはここパラミタでも同様であり、一部の地域ではお祭りやパレードを行い、人々はねこみみやしっぽを付けて仮装し、賑やかなひとときを楽しんでいました。

 2022年2月22日。
 2が6つ並んだ去年の猫の日は『ねこねこ・ざ・わーるど』と呼ばれ、この日と前後に不思議な事件が多発しました。
 突然ねこみみとしっぽが生えたり、猫語しか話せなくなったり、あるいは猫が二本足で立って歩き出したり、人の言葉を話し出したりと、とにかく普通では説明の付かない事がありましたが、そのどれもが子供のいたずら程度のものだったため、人々は次第に「あぁ、そういえばそんな事もあったなぁ」と事件の事を忘れていったのでした。

 ……しかし、1つだけ人々の間に語り継がれる噂話がありました。
 それは、『猫に影を踏まれたお菓子が消える』というものでした。猫が持ち去るのではなく、お菓子の影、もしくはお菓子そのものを踏まれると消えてしまうのです。
 人々は最初こそ気味悪がりましたが、『子供に片付けの習慣を付けられる』とかえってありがたがったため、特に事件に発展せずにいました。

 そして、2023年2月22日。
 空京から近い、大陸の草原地帯にある町、アピシニア。この町では猫の日に合わせてお祭りが行われていました。
 住民はねこみみとしっぽで仮装し、歌や踊りを楽しみます。猫の顔を型どったお菓子やアクセサリーが販売され、町の外からも観光客が訪れるほどです。


●アピシニア

「わー。おかあさま、ねこさんいっぱいですー」
 町の華やかな様子に、鵜野 讃良が目をキラキラさせています。通りを歩く人の殆どはねこみみとしっぽを付け、道の脇にはお店が並び、猫の置物や猫を型どったお菓子などが売られていました。通りを進んだ先に見える広場では歌や踊りが披露されていますし、夜になればライトアップと、花火が打ち上げられるようでした。
「本当に猫づくしですねー。お仕事でなかったら私も参加したかったですー」
「うん、気持ちは分かる。私もこういう雰囲気、嫌いじゃないから」
「そうッスね。魔穂香さんのお父さんにはよく焼きそばをご馳走になったッス」
「……依頼が面倒なものでなければ、終わった後で祭りを楽しむ時間はあるでしょう。
 まずは話にあった、町外れの屋敷へ行きましょう」
 飛鳥 馬宿の言葉に従い、飛鳥 豊美(あすかの・とよみ)馬口 魔穂香馬口 六兵衛、讃良ちゃんの一行は賑やかな表通りをある場所へ向かって歩きます。


 ――数日前の事。
「……契約者が行方不明、ですか」
 アピシニアの町長、ゴランドから豊美ちゃんと馬宿は、アピシニアで噂が広まりつつある事件の内容を聞かされます。ここ数日の間、町を訪れた契約者が相次いで行方不明になっているというのです。
「この町では前から、『猫に影を踏まれたお菓子が消える』という事例がありました。これまでは特に気にしていなかったのですが、流石に人が消えたとなると住民も不安で……。もうすぐ祭りも行われます、どうか魔法少女の皆さんに、事件を解決してほしいのです」
「分かりました、魔法少女は皆さんに安心をお届けするのがお仕事です。必ず事件を解決して、皆さんが安心してお祭りを楽しんでもらえるようにします。
 ……ところで、何故契約者さんはこの町にやって来たんでしょう? お祭りのため……ってわけじゃないですよね?」
「あぁ、それなんですが、もしかしたら町外れの屋敷を調べようとしていたのかもしれません」
 ゴランドが町の地図を2人に見せ、一点を指して言います。
「ここにはかつて、何かの研究をしている科学者の一家が住んでいたはずです。ですがある日から突然野良猫が住み着き、近付く人に襲い掛かるようになりました。こちらが近付かなければ何もしてこないのでそのままにしていたのですが……」
 表情を暗くするゴランド、見て見ぬ振りをした結果事件を引き起こしてしまった事に、町長として責任を感じているようでした。
「……事情は分かりました。『豊浦宮』と『INQB』はあなたの依頼を受け、事件解決に尽力します」
 依頼を引き受けた豊美ちゃんと馬宿へ、ゴランドが深く頭を下げ感謝の意を示します――。


●町外れの屋敷

「……ここですね」
 屋敷を正面に見て、一行は一様に緊張した表情を浮かべます。錆びた門、枯れた生垣、朽ちた噴水、そしてその先にある屋敷は不気味に佇み、いかにも事件の中心地といった存在感を醸し出していました。
「なんだかお化けが出そうな雰囲気ですー」
「……豊美ちゃんがお化けを怖がるのって、やっぱり不思議に見えるわ。
 とにかく、行ってみないと何も分からないし、行きましょう」
 言った魔穂香と六兵衛、豊美ちゃんを前列に、馬宿と讃良を後列に一行が門を潜って中へ入ります。荒れた道を真っ直ぐ進んでいくと、突然2つの影が一行を横切りました。
「わぁ! な、何ですかー!?」
「今のは……猫? そういえば野良猫が住み着いてるって――!」

 そして、次に猫が姿を見せ、豊美ちゃんと魔穂香、六兵衛に触れた瞬間。
 2人(と1匹)の姿がパッ、と消えてしまいました。

「えっ? おかあさま? おかあさまー!」
「いけません讃良様、我々も二の舞になりかねません。ここは一旦引きましょう」
 駆け寄ろうとする讃良を押し留め、馬宿は屋敷の門まで引き返します。
(……契約者が消えたのは、ここに住み着いている猫の仕業だったか。猫は屋敷の内外に数多く住み着いている、これでは迂闊に近付くことも出来ない)
 猫によって消されてしまった豊美ちゃんと魔穂香の事は気がかりでしたが、2人一緒であればしばらくは大丈夫と馬宿は考えます。
「……魔法少女の方々に、協力を仰ぎましょう。事情を説明した上で、騒ぎが大きくなり祭りが中止にならぬように留意させましょう」
「それが賢明であろうな。……猫がこのような力を持つに至った経緯……何があるのか」
 馬宿に頷き、讃良に代わった高天原 姫子が屋敷を見上げて呟き、後に続きます――。


●?

「……あ、あれ? 私たちいつの間に屋敷の中に入ったんでしょう」
「……違う。豊美ちゃん、ここは屋敷の中じゃない。私たち、猫に“消された”んだわ」
「凄いッスね、触っただけで消しちゃうなんて。どんな魔法の力を持ってるッスかね」

 薄暗い中、辺りを見回しそこが屋敷の中ではなく、広々とした空間であることを悟った豊美ちゃん、魔穂香、六兵衛の耳に、女の子の声が聞こえて来ます。

「♪〜〜〜♪〜〜〜♪〜〜〜
 お菓子は美味しいな♪ もっとたくさん食べたいな♪」


 上空から明かりが点き、照らし出されたのはケーキ、キャンディー、クッキー……などなど、お菓子を置物化したようなものでした。一つ一つが豊美ちゃんと魔穂香の数倍はある、大きなものです。

「……あれ? あなた、お菓子じゃないよね。
 わたしはお菓子が食べたいの。お菓子じゃないのはいらないから、居なくなってちょうだい」

 そして、お菓子の上に現れた見た目10歳くらいの女の子が笑顔のままそう口にすると、豊美ちゃんと魔穂香の前に2匹の黒猫が現れました。これもやはり2人の数倍はあり、頭からかぶり付かんばかりに姿勢を低くして飛びかかろうとしています。

「こ、こんな所で人生終わりにしたくないッスよ!」
「それは私も同感よ。豊美ちゃん、まずはこの猫たちを鎮めましょう」
「うーん、猫と戦うのはかわいそうな気もしますけど、食べられるのは嫌ですねー。
 ごめんなさい猫さん、少しの間大人しくしてくださいですー」

 豊美ちゃんが魔法少女の杖、『ヒノ』こと『日本治之矛』を、魔穂香が同じくクリミエックス・ゼロを構え、猫たちと相対します。
(ウマヤドと讃良ちゃんが解決策を見つけて、きっと私たちを助けてくれます。それまでの我慢、ですねー)
 残された者たちを思う豊美ちゃんへ、猫はついに地面を蹴って飛びかかります――。

 『アピシニア』で起きた失踪事件、そこに関係する猫たち。
 隠されている謎を解き明かし、そして猫のお祭りをみんなで楽しみましょう!

担当マスターより

▼担当マスター

猫宮烈

▼マスターコメント

『ねこみゃ』こと、猫宮烈です。
『猫の日』にちなんだシナリオ、やりませんか? と言ってみた所、このような形で展開することが出来ました。
参加を表明してくださったマスター皆さまには感謝です。

さて、自分のシナリオはちょっとシリアス&ミステリー風味です。
あくまで『風味』なのですが(それこそ本気でやろうとしたら、対面形式じゃないと厳しいと思うので)、楽しんでいただけるよう頑張りたいと思います。


・舞台となる『アピシニア』では、猫の日にちなんだお祭りが開催されています。参加者は猫の姿に仮装し、楽しんでいるようです。
 単純にこのお祭りをカップルや仲の良い友人と楽しむ、でも十分に楽しんでいただけると思います。
 また、後述する事件を解決した後に楽しむ、でもいいでしょう。(その場合ダブルアクションとはカウントしません。ただ文量が限られますので、上手く書かないとどっち付かずのアクションになってしまうでしょう)

・事件の中心地と思われる屋敷は、『アピシニア』の外れにあります。
 そこまでの町内の地図と、屋敷の見取図は町長から提供を受けましたが(マスターページに地図と見取図を載せます)、屋敷の中がこの通りになっているとは限りません。
 何か事件が起きたのは確からしいので、参考までに留めておくのがよいでしょう。

・屋敷の内外には、野良猫が大勢住み着いています。
 どうやらこの猫たちが、近付いて来た契約者やその前はお菓子を消し去っていたようです。分かっているのは今の所、『触れられると消されてしまう、消された者はどこか別の空間へ送られてしまう』です。またゴランドの話から、影を踏まれるだけでも消えてしまうのではないか、という推測はされています。

 シナリオのルールとしては、
 『猫に触れられた・影を踏まれた時点で、屋敷を調査するアクションは以後、無効になる』とします。
 もしアクションを、屋敷を調査するパートとお祭りを楽しむパートで2つ書いていた場合、猫に触れられた時点で屋敷を調査するパートが無効になり、お祭りを楽しむパートの冒頭で『他に何か用事があったような気がするが、記憶に無い』というような描写を挟みます。

 武器や防具に触れられた場合は、それが消えます。
 ギフトを武器として使用していた、魔鎧を装着していた等、LCが絡む場合はLCが消える事になります。

 最初から『猫に触られ、豊美ちゃんと魔穂香の居る空間に送られた』という仮定で(つまり、先に屋敷を訪れた契約者の立場)アクションをかけていただくことは可能です。もしその場合、送られた時点で豊美ちゃんと魔穂香を襲った猫が1MCにつき1匹用意されますので、どうしたかを記述してください。「豊美ちゃんと合流してまとめて倒す」「餌付けして大人しくさせた」等、あんまり無茶苦茶なものでなければオッケーです。

 アクションの書き方としては、
 ・屋敷を調査する/お祭りを楽しむ
 ・猫に触られ送られた空間で行動する/お祭りを楽しむ
 ・屋敷を調査する
 ・猫に触られ送られた空間で行動する
 ・お祭りを楽しむ
 の5パターンのどれかとします。屋敷を調査する/猫に触られ送られた空間で行動する、はなしとします。
 それ以外の区分は、書いて頂く分には構いませんが、内容が難解だったり等の理由があった場合は採用を見送る可能性がありますことを予めお伝えしておきます。
 申し訳ありませんが、ご了承願います。

それでは、ねっこねこなシナリオをどうぞよろしくお願いいたします。

▼サンプルアクション

・屋敷を調査して、お祭りを楽しむ

・猫に触られ送られた空間で行動して、お祭りを楽しむ

・屋敷を調査する

・猫に触られ送られた空間で行動する

・猫のお祭りを楽しむ

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2013年02月25日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年02月26日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年03月02日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年03月13日


イラストを設定する 設定イラストを編集/解除する

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る