シャンバラ教導団へ

百合園女学院

校長室

薔薇の学舎へ

よみがえっちゃった!

リアクション公開中!

よみがえっちゃった!

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る

シナリオガイド

よみがえったのは過去? 前世? それとも……?
シナリオ名:よみがえっちゃった! / 担当マスター: 寺岡 志乃




 最近ディーバ・プロジェクトとか<石>とか、まぁ色々あった。大変だった。けど、何とかなった。



 これは、それから少し後の、お話です。




●ツァンダ

「ひっさびさのお休みぃ!」
 街に遊びに来ていたリーレン・リーン(りーれん・りーん)が大いにはしゃいでいました。
「何かここ三ヶ月くらい色々ゴタゴタしてたから今日は思いっきりパーッと遊ぼう! ね、タケシ!」
「ん? あ、ああ……」
 そんな彼女に対して、同行する松原 タケシ(まつばら・たけし)の表情は何処か浮かない物でした。
「んもー……タケシってばノリ悪いよー? まだ気にしてるの?」
「悪い悪い。でも何つーか、何か思い出せないんだよなー」
 うーむ、と唸りながらタケシは首を傾げます。
 タケシが気にしているのは、思い出せない靄がかかった記憶です。思い出そうとしても思い出せない、それが気になってむず痒く感じていました。
「……色々あったからね、仕方ないよ」
 リーレンの言う通り、ここ数ヵ月ばかり色々ありました。
 タケシはその色々の渦中に巻き込まれ、両目抉られるわ乗っ取られるわと大変な目に遭いましたが、その時の記憶は今現在曖昧になっています。
「思い出せないなら大したことないんだよ、きっと」
 その出来事は彼にとって知らない方がいい事。なのであえて誰も話していません。それはリーレンも一緒でした。
「うーん……でもなー、なーんか忘れてる気がするんだよなー?」
 ですが、その靄がかかった記憶が、タケシは気になって仕方がないようでした。
「というか、最近記憶力が低下している気がするんだよ……昨日食った晩飯すら思い出せないんだよな。何だったっけ?」
「それはそれで拙いよ! レベルがボケ老人だよ……って言われてみたらこっちも思い出せなくなってきた。何だったっけ?」

「そこを歩くお二方、ちょーっと待ったーッ!」

 そんなタケシとリーレンに、何者かが声をかけてきました。
「お困りですか? お困りですね? お困りなんですねーっ!?」
 思わず足を止めるタケシとリーレンに、頭まで真っ黒なフードをずっぽり被った人物がにじり寄ってきます。
「おわっ!? な、何だ!?」
「な、何この人!?」
 怪しげな人物に、思わず後ずさりするタケシとリーレン。
「おっと失礼。私は怪しい者じゃないですよー……って何ですか、その『充分怪しいわ』って目はー! 私は怪しくないですー! 通りすがりの辻占いですー!
 ぷんぷんとフードの人物――占い師が怒ります。
「ああ、占い師ね。えーっと、俺達急いでいるんで。それじゃ!」
「あーん! だからまってくださいよー!」
 何とかその場を逃げようとしたタケシに、占い師がしがみつきます。そんな光景を、リーレンは『まーた面倒な事になった』と言うような目で見ていました。
「あなた困ってるんですよね!? 昨日の晩御飯すら思い出せないで困っているんですよね!?」
「な、何故それを!?」
「ふふーん! 占い師に解らないことは無いのですよー!」
 解ったのは先程から話している内容を聞いていただけだというのに、占い師はいかにもなドヤ顔で胸を張りました。
「思い出せそうで思い出せないもどかしさ……辛いですよね。その悩み、解決してあげましょー!」
「どうにかできるのか!?」
「もちのろんでございますよー! 占い師に不可能はあるにはあるけどできる事はできるのですよー!」
「いや、それ普通の事だよね」
 リーレンが尤もな事を言いますが、タケシも占い師も聞いちゃいません。
「さーて、あなたのお悩みはこれで解決っ!」
 そして占い師が取り出した物。それは、

「「……コイン?」」

糸を通して振り子状にした、穴の開いたコインでした。
「ふっふっふ、ただのコインじゃありません。これは地球で流通されていた『五円玉』という物で、由緒正しい催眠術用アイテムなのですよ!
「催眠術に由緒正しいとかあるのか? いや、それより……催眠術?」
 タケシの言葉に占い師が頷きます。
「そう、あなたのその記憶が取り出せないのはロックをかけているから。それは無意識の内にかけている物なのであなた自身で取り出すのは困難なのです。そこで登場しますのがこの催眠術なのですよ! これであなたのロックを解除します!」
「……ねぇタケシ、胡散臭いし、早く逃げない?」
「そうだよなぁ……」
 ひそひそとタケシとリーレンが話していると、
「論より証拠! さぁこれを見てください!」
「おわっ!?」
占い師はタケシの前でコインを振り子のように振ります。
「さぁあなたは段々と瞼が重くなっていきます〜……段々と眠くなってきます〜……」
「い、いや……いくらなんでもそれはベタ過ぎ――」
 呆れながらもチラリとリーレンがタケシを見ると、
「ぐーぐー」
そこには目を『3』の字にして眠りに陥っているタケシがいました。
「成功ですねー。それでは〜……えーと……きおくーよみがえれーきおくー」
「一気に手順が適当になったよ……って、タケシ?」
 鼻ちょうちんを出して眠っていたタケシは、全身をガクガクと震えさせています。額には脂汗が流れだし、顔色が見る見るうちに悪くなっていきました。
「さて、貴方は今どこにいますかー? 見える物とか教えて下さいー」
「……ひ、羊が見える……ああ……羊だ……羊の群れだ……俺は今その中にいて……変な親父が羊の毛を刈って……おい、何だ?
 そ、そのバリカンをこっちに向けるな! やめろ! やめてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!
 俺の毛を刈るなぁぁぁぁぁぁぁぁ!

「た、タケシ!? 何言ってるの!? 羊とか意味わからないよ!?」
 リーレンが慌てて駆け寄りますが、その手をタケシは払います。

「か、刈られてたまるかぁぁぁぁぁぁぁッ!」

 そして叫びながら街の中へと駆けて行ってしまいました。



「……むむむ、何という事でしょう……私、とんでもない事に気づいてしまったのですよ!」
「ど、どういうこと?」
「ええ。どうやら私、前世の記憶を呼び覚ましてしまったようなのですよ!」

「……は?」

 『バーン!』と効果音がつきそうなポーズをとる占い師に、リーレンがぽかんと口を開けます。
「つまりですね、彼の記憶をまとめるとどうやら彼は牧場の羊だったようです。そこで毛を刈られる日々が苦痛だったのでしょう。それが恨みに変わり、転生した今も根っこに強く残っていたのでしょう……つまり、失われた記憶と言うのは前世の恨みだったのですよ!」
「いや、無いわー」
 リーレンが呆れ返って呟きます。
「むぅ、そこは『な、何だってぇー!』と言う所なのですよ」
「いやいや、そんな事より早くタケシを捕まえないと!」
「おっと、そう言えばあなたも忘れた記憶があるんでしたよね?」
 そう言って、占い師がリーレンにコインを見せました。結果――

「早くお逃げくださいお館様ぁぁぁぁぁぁ!」

「おお、貴方の前世は戦国を生きた方だったのですね!」
「ここは私が食い止めます! お館様は早く脱出を!
 貴様ら首置いてけぇぇぇぇぇぇぇぇ!」


 催眠術により正気を失ったリーレンも、街中へと叫びながら消えていきました。



「ふむ……皆さん、色々と大事な事を忘れているんですねー」
 リーレンを見送った占い師がしったか顔で呟くと、決意を固めた様に拳を握ります。

「よし、ここは私が皆さんの忘れ去られた記憶をよみがえらせてあげましょう!」

 そう言うと、コイン片手に占い師は意気揚々と街へと繰り出したのでした。

担当マスターより

▼担当マスター

寺岡 志乃

▼マスターコメント

 こんにちは、または初めまして、寺岡 志乃といいます。
 今回のシナリオは高久 高久GMとの合同となります。
 どのへんが合同かといいますと、ネタを提供し、ガイドを作成してくださったのが高久GMで、執筆は寺岡が担当いたします。
 高久GMお忙しいなかありがとうございました。


 さて。
 今回のシナリオですが、ツァンダの街を舞台にしたハチャメチャコメディになります。
 皆さん、占い師によって記憶をよみがえらせた、あるいはよみがえったせいで街で暴れている人々を静めるor沈めることになります。


●記憶をよみがえらせる
 街の中で占い師と出会い、忘れた記憶をよみがえらせてもらいます。思い出したい事を占い師に言えば催眠術をかけられ、その記憶をよみがえらせてくれます。
 ただし、よみがえるのが本当に失われた記憶かは定かでなく、信ぴょう性は限りなく低いと思ってください。
 たとえばそれは小さいころに見たテレビの内容かもしれません。
 そして占い師の術が悪いのか、それらがよみがえるとその記憶に従って暴走を始めてしまいます。実際に自分の体験した記憶でないもの(たとえばテレビの内容とか、他人から聞かされた話であるとか)を、まるで自分の事のように思い込んでしまいます。

※こちらのアクションは1アカウントにつき1PCまででお願いします。2PC以上のアクションがあった場合、こちらで1PCを選択させていただきます。


●暴走を止める
 暴走を始めた者達は、大勢の街の人に大迷惑をかけているはずです。きっと、必ず!
 被害が拡大しないうちに、どうにかして彼らを止めましょう。
 どうやったら止まるかって? とりあえず殴れば正気に戻るんじゃないですかね? 壊れたテレビ的理論で。 
 Q.必ず元に戻るって確証は?  A.まったくありません。(どキッパリ

 そこは皆さんのアクション次第でございます。


●NPCに関して
 タケシ、リーレン共に街中で暴走を続けています。
 ただし彼らの場合かなり狂暴化しています。反撃もしてきますので、正気に戻すのも一筋縄ではいかないでしょう。
 ちなみに、彼らの記憶は前世の記憶ではなく完全に思い込みによるものです。
 タケシは毛を刈られてブチ切れる羊のコントを、リーレンは小河ドラマを前日テレビで観ていました。おそらくその記憶がよみがえって混乱しているのでしょう。
 占い師は街中で辻斬りの如く催眠術をかけ始めています。悪気は全くありません。120%善意からです。なので余計タチが悪いです。

 ※彼らは必ずしも登場するとは限りません。アクションがかからなかった、あるいは展開上不必要と判断した場合は登場しないこともあります。



●とても大事な注意事項
 なにしろああいう占い師の使ううさんくさい術ですから、前世はほぼ間違いなくよみがえったりしません
 『この人物が前世でどうだったか云々』といったものは完全なる思い込み、として処理させていただきます。
 過去についても、基本的にはネタのようなものと考えてください。いわゆる、口走ってはいるが事実かどうかは定かでない、というものです。
 アクションとして選ぶのは構いませんが、公式としては扱われないのでご注意ください。

▼サンプルアクション

・記憶をよみがえらせてもらう

・暴走したパートナーを止める

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2012年09月13日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年09月14日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年09月18日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年10月04日


イラストを設定する 設定イラストを編集/解除する

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る