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帝国の新帝 蝕む者と救う者

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シナリオガイド【イコン参加可】

最強と最凶の世界樹!アールキングの魔の手から、ユグドラシルを死守せよ!
シナリオ名:帝国の新帝 蝕む者と救う者 / 担当マスター: 逆凪 まこと





◆◆◆あらすじ◆◆◆


 パラミタ最大の国家、エリュシオン帝国。
 その世界樹ユグドラシルの整備に従事する“樹隷”の少年セルウスは、エリュシオンの龍騎士たちの師“スパルトイ”の一人であるクトニウス(の頭蓋骨)に導かれ、コンロンを目指して帝都ユグドラシルを出ました。
 道中、ドワーフに育てられた少年ドミトリエと出会い、「セルウス捕縛」の命を受けた第三龍騎士団の天才剣士キリアナや、謎の人物”ナッシング”に追われ――数々の“冒険”の末、アスコルド大帝の死により、もう一人の皇帝候補である荒野の王 ヴァジラと共に、次期皇帝の座を争うこととなったのでした。

 様々な思惑の蠢くエリュシオン帝国を舞台に、契約者達と協力し、あるいはぶつかりながら、とうとう荒野の王を退けて、世界樹ユグドラシルに、次期皇帝として認められたその時――荒野の王は、自身の力を媒介に、“真の王”を名乗る邪悪な世界樹アールキングを召喚し、世界樹ユグドラシルの内側から蝕んでしまったのでした――……


◆◆◆◆◆



 そして、現在。
 一時の急成長以後、アールキングによるユグドラシルの侵食は、各龍騎士団達の尽力もあって、ユグドラシルの力と拮抗し、不安定な天秤の上ながら、一時的な安定状態が続いていました。

「……だがそれも、今の所、だ。心臓部近くから食い破られているんだ、長くは続かん」

 ユグドラシルの守護を務める、第三龍騎士団団長アーグラが、難しい顔で言いました。
「ほな、騎士団を終結させて、総攻撃をかければ……」
 キリアナは言いましたが、アーグラは「それは、難しい」と首を振りました。
 国家の柱であるユグドラシルが侵食されているという事態は、帝国の民にとって大きな衝撃でした。
 それぞれが神である龍騎士達は、その混乱を抑えるため、またユグドラシルの弱体化に伴い、各地で活発化した魔物や異変への対応に追われているのです。
 また最近では、離反した龍騎士たちの動きや、霊峰オリュンポスの不気味な鳴動等もあって、慎重に動かざるを得ない状況にありました。


『すまないが、そちらは任せる他ないようだ』
 選帝神たち専用の通信魔法具から、難しい声で言ったのは、選帝神イルダーナ・メルクリウス(いるだーな・めるくりうす)です。
 彼の治めるミュケナイ地方のとある理由で、現在土地を離れるわけにはいかない状況にありました。
 イルダーナだけでなく、各地方を治める神である彼ら選帝神は、龍騎士たちと同じように、いえ、それ以上に国民の不安を抑えるために、自身の領土から動くわけにはいかない状況の中にありました。オケアノスに至っては、選帝神ラヴェルデが身を隠しているため、その腹心が領を治めている有様なのです。
『個人的にはぁ、とっても複雑なところですけどぉ……こちらはぁ、自前の防御壁が超発達してますしぃ、多少の戦力はお貸しできますよぉ?』
 そう言ったのは、カンテミールの新しい選帝神ティアラ・ティアラでした。元々は荒野の王側に立っていただけに、思うところがあるようですが、世界樹の危機である今は、帝国の一翼として動こうとしているようです。
『既に、ドミトリエさんの義妹君、エカテリーナちゃんがそっちに向かってますしぃ、必要なら……』
 言いかけたティアラに『いや』と制止したのはジェルジンスク選帝神ノヴゴルドです。
『必要はあるまいて。そのための皇帝じゃ……違うかの』
 魔法具に映し出されたノヴゴルドは、じっとセルウスを見やりました。
『そうだな』
 頷いたのは先々代皇帝のルドミラでした。
『国の危機を救うのは、皇帝の役目。これは、新たな皇帝セルウスの、真の試練ともいえるだろう』
 帝国の神々は力は貸さない。自らの力を民に示して見せろ、と、言外に含んだその言葉に、選帝神たちが見定めるように強い視線を送ってきたのに、セルウスはごくりと息を飲みました。
 しかし、まっすぐな目は決意を宿しています。
 そんなセルウスを、選帝神達は思い思いの表情で受け止め、セルウスに託すというルドミラの言葉に同意したのでした。


「……でも、どうすればいいの?」
 決意は兎も角、具体的な手段はさっぱりな様子のセルウスに、アーグラはアールキングを振り仰ぎました。
「調査の結果わかったことだが、あれは、召喚されたアールキングの一部に過ぎない。枝を幾ら落とそうと、一時的に弱体化させられこそすれ、根本的な解決にはならない」
「……ということは」
 ドミトリエの呟きに、アーグラは頷きました。
「方法は一つ。直接アールキングの核を破壊すること……つまり、荒野の王を倒すことだ。いえ、倒すことです」
 ですが、そのためには当然、ユグドラシルの中でも最もアールキングに侵食されている場所へ向かわなければなりません。他の龍騎士団たちもそうでしたが、第三龍騎士団も、ユグドラシルとその内の帝都の防衛で手一杯なのです。更には、一度拮抗状態を崩せば、後戻りは出来ません。お互いが激突すれば、あとはどちらかが倒れるまで、力の流れは一気に傾いてしまうでしょう。
 そう説明する第三龍騎士団団長から、ちらりと視線を向けられた氏無 春臣大尉は得たりと頷きました。
「人脈もまた力……ってことだねぇ」
 そんな呟きを漏らして、氏無はセルウスを向き直ると、意味深に笑みを浮かべました。
「“ボクら”は力を貸す準備がある……どうだい?」
 視線を向けられて、セルウスはドミトリエ達を――仲間を振り返って、力強く頷きました。


「オレはここまで、みんなと一緒だから、頑張ってこれたんだ。
  だから……最後まで一緒に戦って欲しい」


 その答えに、仲間達は頼もしく頷いたのでした。




担当マスターより

▼担当マスター

逆凪 まこと

▼マスターコメント

はじめましての方ははじめまして
二度目以上の方は再びお目にかかれて光栄です、逆凪まことです

このシナリオは【帝国を継ぐ者・第二部】二人の皇帝候補 (第4回/全4回)

の続きとなってはおりますが、ある種独立したシナリオでもあります
今までのシリーズに参加いただいていなくても、問題なくご参加いただけます

さて今回は、パラミタ最大の世界樹、ユグドラシルでの大決戦となります
この結果が、この後のエリュシオンの行く末に大きく影響を与えることとなります!
状況はとてもシビアですが、全力で戦いを挑んでいただければと思います


尚、シリーズ内で訪れた場所や出会った人物のその後のことについては
このシナリオの結果ごと、後のシナリオに引き継がれていきます
シリーズ中、さまざまな場所で活躍されていた皆様も
続く物語のために、是非、戦いに参加していただければと思います


※注意事項

このシナリオは、大きな戦いとなりますので、場所を一点に絞っております
そのため、行動・場所を跨いだり、MC、LC別行動は、基本的にダブルアクションとなりますので、描写がどちらか一方の採用になるか、どちらも描写が薄くなってしまう可能性があります

また、下記の行動一覧にない行動をされる場合、シナリオと直接関係がない場合は描写がごくごく一部になる可能性がありますので、ご注意ください

尚、シナリオの性質上、リアクション中にマスターNPC外のNPCや、ガイドに記載のなかったNPCが登場する可能性がありますが、基本的に下記の行動欄に乗っていないNPCに直接アクションをかけることはできませんのでご注意ください

【各状況参考】※ガイド中で省略された部分の補足説明になります

・帝都ユグドラシルは、アーグラの指揮する第三龍騎士団がアールキングの侵食を防いでいます
 ただし、キリアナだけはセルウスと共に向かうことにしたようです
アイリス・ブルーエアリアルは、ガイドの理由からルドミラに帰還を止められ、手出しを避けています
 この作戦が失敗した場合のみ、選帝神たちと共にアールキング討伐に乗り出して来ます
・秘宝については、現在イルダーナの手にあります
 遺跡も失われた今では、秘宝のみでは稼動しないため、役目は終わったものと見られています


◆◆◆ 行動 ◆◆◆


【1:アールキングの幹と戦う】※イコン参加可 参加NPC:エカテリーナ・氏無・スカーレッド

世界樹ユグドラシルの根元近くから突き出し、今も侵食を続けようとしているアールキングの幹と戦います
一部とは言え、小さな街程度は飲み込めるほどの巨大な世界樹の幹であり、意思を持って攻撃を仕掛けてきます
ムチのようにしなり、或いは触手のように伸縮させて絡みついてくるその枝は大変硬く、邪悪な魔力を持っているため、大変厄介な相手です
※この”幹”にダメージを与えることで、ユグドラシルへの影響や、核へ向かうセルウス達の邪魔をする力を殺ぐことが出来ますが、与えたダメージが少ないと、核へ向かう通路でのアールキングの妨害が強くなってしまいます
また、同じように荒野の王の力が強まれば、アールキングの力も強くなり、アールキングが弱まれば荒野の王の力も弱まることとなります

イコン、または飛空艇での空中攻撃が可能です
それらの手段がない場合、アーグラから龍を借りることが出来ます(ただし飛空専用です)
また、エカテリーナから発明品を借り受けることが出来ます
背中のジェット(飛行用)・足元スプリング(跳躍用)のいずれかになります

エカテリーナはティアラの名代として攻撃に参加していますが、基本的に直轄地側の守護となります
スカーレッドも同じく、直轄地側の守護に動いていますので、幹側にはあまり参加しません
氏無は後方でスカーレッドの援護に回っているようです


【2:ユグドラシルに侵入】 参加NPC:セルウス・ドミトリエ・キリアナ・ディミトリアス・クローディス

今はアールキングに侵食されてしまっている“選帝の間”に、セルウスを無事送り届けるために道を切り開きます
内部ではユグドラシルの力もまた強いため、脱出に使った通路は辛うじてふさがれてはいませんが、アールキングは隙を見て、伸ばした根を使って攻撃を仕掛けてきます
根の長さや大きさなどは、外の枝ほどはありませんが、攻撃手段はほぼ同じです
ユグドラシルの力の影響もあって、硬さはそこそこですが、そのぶん数で補ってくるでしょう
アールキング側にも敵味方の細かい判断をしている余裕がないことから、テロリスト達は今回は妨害はしてこないようです

※【1】での状況次第で、妨害の度合いが変化します
最悪の場合は「誰か」が妨害を引き受ける形となってしまう可能性があります

また、セルウスを妨害するナッシングの存在がありますが、何故か彼らと同じナッシングであるはずのオルクス・ナッシングは、彼らを吸収して回っているようですが、その目的は、今のところ定かではありません



【3:荒野の王を倒す】  参加NPC:セルウス・ドミトリエ(キリアナ・ディミトリアス・クローディス)

セルウス達と共に、アールキングを召喚する核となっている荒野の王と戦います
“召喚の魔方陣”の中心にある荒野の王の体は、殆どアールキングに取り込まれた状態ですが、意識はあるようです
直接的な攻撃は、特殊で強力なイコンブリアレオスが行いますが、荒野の王自身も魔法を使ってその援護をしてきます

キリアナは龍騎士団所属のため、ガイドにありますとおり、積極的に戦闘には参加しません
ディミトリアスとクローディスは、“召喚の魔方陣”を崩すために行動するため、戦闘には参加しません
ただし、魔方陣を崩しても、荒野の王という核がある限りは、出現しているアールキングが消えてしまうことはありません
(尚、上記は「全員が無事に辿り着いていた場合」です)

◆選帝の間
帝都ユグドラシルのなかでも最深部に位置する特別な場所で、世界樹ユグドラシルの意思に最も近付く場所と言われています
天井の高い荘厳な空間で、樹に飲み込まれた円形の神殿のような様相をしています
構造は円形闘技場にも似ており、最上段に選帝神たちの立つ台座があります
その下に五段程の階段状の段差があり、それぞれの段に七本ずつ、柱が配置されています
また、中央にステージのようなものがあり、そこに候補者が立つようになっています

現在はアールキングに侵食されてしまっており、外側の台座はアールキングの根に埋め尽くされてしまっています
辛うじて高い天井と闘技場の形態は残され、十二分に戦うスペースは残っています
床に突き立てられた武器が作る”召喚の魔方陣”の中心には、アールキング召喚の核となっている荒野の王と、そのイコンブリアレオスが待ち構えています
(尚、魔方陣を発動させた者達の命は、既に召喚の魔方陣そのものとなっています)




※逆凪NPCの詳細は、マスターページに記載しています。 

※【帝国を継ぐ者】第一部、第二部の詳細につきましては、お手数ですが下記ご参照くださいませ。

▼帝国を継ぐ者 第一部

【帝国を継ぐ者】追う者と追われる者 第一話
【帝国を継ぐ者】追う者と追われる者 第二話
【帝国を継ぐ者】追う者と追われる者 第三話

▼帝国を継ぐ者 第二部

【帝国を継ぐ者・第二部】二人の皇帝候補 (第1回/全4回)
【帝国を継ぐ者・第二部】二人の皇帝候補 (第2回/全4回)
【帝国を継ぐ者・第二部】二人の皇帝候補 (第3回/全4回)
【帝国を継ぐ者・第二部】二人の皇帝候補 (第4回/全4回)



▼サンプルアクション

・【1:アールキングの幹と戦う】

・【2:ユグドラシルに侵入】

・【3:荒野の王を倒す】

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2013年06月06日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年06月07日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年06月11日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年07月02日


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