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墓地に隠された秘宝

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シナリオガイド

埋蔵金? 不老不死の妙薬? ゆる族の宝が今ここに!
シナリオ名:墓地に隠された秘宝 / 担当マスター: 冷泉みのり


こちらは【初心者様向け】シナリオです。
今まで一度もシナリオに参加したことのない方のみご参加ください!


「こんな形でお別れになるとは思わなかったなぁ……ごめん。でも……楽しかった、ホント、に」
 吐息のような最期の言葉の終わりと共に、握り締めた、まだぬくもりを残す手からしだいに力が抜けていった。



 誰かの押し殺した泣き声に足を止める。
 雨に打たれるのもかまわず、質素な墓の前で膝を着いて泣く一人のゆる族。
 懺悔するような呟きを聞いてしまった時、彼女の人生は一変した。



 最近、大陸各地に流れている噂があります。
「ゆる族の墓の下にはスンゲェお宝があるらしい」
 というものです。
 ゆる族の墓は、シャンバラ大荒野にあります。東京ドーム一個分くらいの面積のある、ゆる族のための墓地です。
 いったい誰がいつ流した噂なのかわかりませんが、噂を聞いた人達の反応はほぼ二つに分かれました。
 すぐに宝探しに向かうか、この噂が今後どうなるか様子を見るか、です。
 ゆる族の秘宝の話は一部のトレジャーハンターなどには伝説のように囁かれていました。しかし、あまりにも手掛かりがないため、どこをどう探して良いのかわからない状態だったのです。
 いつか見つけてその伝説を拝んでやる、と野望を胸に秘めていた者達は一も二もなくゆる族の墓地へ突入しました。
 そこで彼らが見つけたものは、地下へと続く入口。
 ここに着くまでにすっかり伝説の秘宝に魅了され、正常な判断力を欠いていた彼らは、何故入口があらわになっているのか深く考えもせず、階段を駆け下りました。
 ところで、この入口は二箇所あります。
 北の入口と南の入口です。
 秘宝を求める大勢の人達は、それぞれ好きな方から入っていきました。中には、入口は自分の目の前にあるものだけだと思っている人もいたでしょう。
 そして、彼らは。
 北の入口へ行った人達は、見るも無残な姿で命からがら逃げてきました。
 どうやら強いガーディアンがいたようです。宝の守り主と言えば、やはりドラゴンでしょうか?
 南の入口へ行った人達は、どういうわけか次々に入口から吐き出されてきます。まるで箒で掃かれる枯葉のように。そして彼らは外傷はないのですが、酷く憔悴した様子です。
 結局、一人も秘宝に到達はできませんでした。
 挑戦者は口々に言います。
「あんなホールに、あーんなでかいドラゴンをどうやって倒せって? 火炎放射で一掃されて終わりだっての! 爪や牙もすげーしよ」
「怖気づいたの? じゃあアンタはここで腐ってな。あたしは再挑戦するよ! 今度こそ、秘宝を拝むんだから!」
 これは北の入口の人々。
「あんな恐ろしい思いはもうゴメンよ。あんな……心が壊されそうな……ああっ、こんなところで無駄話してる暇はないわ! 置いてきたパートナーの無事を確認しないと!」
「あーあ、あんなにうろたえちゃって。あれはもう二度と来ないね。僕は、もう惑わされないよ。絶対に……たぶん」
 これは南の入口の人々。

 ゆる族の秘宝を求める方法は、この危険な二種類だけなのでしょうか?
 まさか。そんなはずはありません。
 秘宝への道はもう一つあったのです。
 秘宝を安全に手に入れるための鍵を持つ存在が。
 それは、横幅はあるがカッパに似た姿で成人男性くらいの背のゆる族のコタと、美しい金髪のシャンバラ人のクラリッサです。
 コタは陽気な墓守として墓地を訪れる人達に親しまれていました。
「いったいどこでバレたっスかねぇ。あ、別にオメーを疑ってるわけじゃねえっスよ。それよりも、オイラにくっついてたために命を狙われる身になっちまって、申し訳ねっス」
「私は大丈夫。それよりも、このまま逃げ続けるのは無理よ。敵が多すぎるもの。味方がいてくれれば……」
「味方かぁ、ぜひとも欲しいっスね! でもな、ホントのこと言うと、鍵のことがバレた時点で、寂しいことっスが、オイラはクラリッサのこと以外信じられねっスよ。知ってたのはオイラとオメーだけだ。そしてオイラは、オメーがオイラ達の大切なものを売るようなマネをしないってことを知ってるっスからねぇ」
 コタの信頼の言葉に、クラリッサは嬉しそうに微笑みました。
 しかし、その笑顔はコタが前に向き直った直後に曇ってしまいました。
 彼女はコタに言いたいことがあったのです。
 雨の墓地で出会った時からずっと。
 けれど、それを口にしたらコタの心が死んでしまいそうで言えませんでした。
 墓地で眠るあの人に助けを求めても、返ってくるのは沈黙だけ。
「いつか、本当のあなたを……」
 前を歩くコタの背に、彼のかつてのパートナーの姿が重なって浮かんだのでした。

担当マスターより

▼担当マスター

冷泉みのり

▼マスターコメント

このシナリオは【初心者様向け】となっております。

今まで一度もシナリオに参加したことのないMCさんに参加していただけたらと思い、用意したシナリオです。
そのため、これまでにシナリオ参加をされた経験のある方、多くのシナリオに参加された経験のあるレベルの高い方などは、申し訳ありませんがご遠慮ください。

アクションは「MCに何をさせたいか」をまず決めると後も決まるかと思います。
例えば、コタとクラリッサを守る、墓地の罠に挑戦する、などです。
それが決まれば、後は、守るためにどんな手段を取るのか、どんな作戦を用いて罠を突破するのかを考えるだけです。MC、LCの個性の見せ場ですね。

サンプルを参考にしても良いですし、他に思いついたことで動いてもいいです。
参考までに、このシナリオのテーマは『パートナー』です。
特にLCの参加はなくても問題はありません。

▼サンプルアクション

・コタとクラリッサを襲う敵を倒す

・墓地の北の入口へ行く

・墓地の南の入口へ向かう

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2009年09月03日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2009年09月06日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2009年09月10日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2009年09月25日


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