【学校紹介】貴方に百合の花束を リアクション公開中! |
シナリオガイドはじめまして、お姉様。
シナリオ名:【学校紹介】貴方に百合の花束を / 担当マスター:
有沢楓花
聖堂でのミサ、そして新入生歓迎の挨拶を受けた新入生が、次々に中庭に誘われていきます。 * 遡ること数日前。 「……チャリティ・バザー、ですか?」 「うん」 百合園女学院校長室では、いつものように小さなお茶会が開かれていました。 生徒会白百合会本部役員・生徒会長の伊藤 春佳(いとう・はるか)は、思わず校長の桜井静香(さくらい・しずか)に問い返しました。長く艶やかな黒髪が揺れます。 「静香さんったら、急にボランティアに目覚めたそうですのよ」 「茶化さないでよラズィーヤさん」 静香は唇を尖らせ、ヴァイシャリー家の一人娘にしてパートナーのラズィーヤ・ヴァイシャリー(らずぃーや・う゛ぁいしゃりー)に抗議します。 「それで私達をお呼びになったのですね?」 副会長井上桃子(いのうえ・ももこ)の問いかけに、静香はうん、と再び頷きました。 「最近色々なことがあったよね。それでね、僕もちょっとずつ頑張らなきゃなって思ったんだ。戦いとかは苦手だけど、僕は僕にできることから、少しずつでもやっていこうかな、って。ほら、僕これでも校長だしね」 確かに彼女は一見、ただのかわいらしい(ただし、大変な美少女な)女子高生に見えます。他校の校長に比べれば、特別な能力に秀でている訳でもありません。 けれど校長という立場であるのもまた事実なのです。静香にはこの一年で、その自覚が芽生えてきたようでした。 「最近、ヴァイシャリーの街がちょっと色々な事件に遭っちゃってるよね。それで街にお世話になってる学院として、何かできないかな、って考えたんだ」 一番簡単な方法は、お金を渡す方法です。けれどいくらお嬢様が各地から集まっているからといって、お金を集ってそのまま渡す、というのは余りにドライすぎるし生徒の教育上も良くないと考えたようです。 「それでチャリティ・バザーなんだよ。みんな家に幾つか要らないものってあると思うんだ。お嬢様学校だから価値のあるものもあるかもしれないし、地球やパラミタ各地の珍しいものもあるかもしれないよね? えっと、ほら、折り紙とかでもパラミタの人には珍しいと思うんだ。千代紙とかで折ったら綺麗だし、そういうのでもいいんだよ」 生徒から不用品を寄付してもらって、街で安価に売って役立ててもらう。 特に価値がありそうなものはオークションにかけて、貴族に買ってもらう。 売上金は街へ寄付する。 そういう計画のようです。 「あと、お金だけじゃなくてね、みんなに楽しんでもらえるようにしたいんだ」 静香はまだ何か計画しているようです。 彼女が目の前の紅茶を冷めるのにも気づかず、真剣に生徒会と意見を突き合わせているのを、ラズィーヤは嬉しそうに見ていました。 * ヴァイシャリーにある商家・シャントルイユ家。 その一室で、ゆらり、とランプの光が揺れて、一枚の紙片を照らし出します。 チャリティ・バザーのお知らせに挟まれた小さな長方形の紙片を眺めて、彼フェルナン・シャントルイユ(ふぇるなん・しゃんとるいゆ)はふと眉根を寄せました。 「本気ですか?」 「頼まれたから断れないのよ。私だって一応お嬢様ってことになってるから。校長だって生活雑貨を作って出品するし、生徒会長も忙しい中薙刀部で演武をするし」 「それで紅茶研究会所属の貴方が、筝曲部でお琴を演奏するんですか?」 フェルナンが顔を上げると、そこには困り顔の少女がいます。フェルナンのパートナーであり、百合園女学院の生徒村上 琴理(むらかみ・ことり)です。 紙片には舞台演目と出演者一覧が書いてあり、そこには琴理の名前もありました。 「入学時に実家繋がりで強く勧められて、一応名前だけ掛け持ちしていたんだけど……」 チャリティ・バザーでは、各部活の生徒もバザーや出し物をすることになっていました。 静香によれば、これは「ちょっと早い文化祭」だそうです。部活内の結束を高めたり切磋琢磨し合ったりするのは勿論のことですが、 「ボランティアやってて偉いよね的な雰囲気じゃなくて、お祭りでみんな楽しもう、ってした方がいいよね、って校長が」 「それは楽しみですね。きっと街の住人にはきっと良い息抜きになりますよ。それが桜井校長の願いなのでしょう」 「フェルナンはどうするの?」 「白百合会から商工会議所に協力のお願いをいただきまして、協賛することになったんですよ。父が役員をしていますので、私が代理にお手伝いを少し」 けれど、そこまで言って彼の顔が曇りました。 「少しするのですが……実は、百合園の別の方から、別の件で私を含めて何人かに指名があったのです。高校二年生だそうで、アナスタシアさんという女性です。ご存知ですか?」 「それで呼んだの?」 その名を聞いた琴理は、少し不満げでしたが、実のところ二人の間のテーブルに乗せられた、美味しいアップルパイにつられてきたのだからこのくらいは仕方がないと思い直します。 「名前と顔は知っているわ。白百合会を始めとした守旧派──百合園本来の美徳を重んじる派閥と、新しい百合園の姿を模索する革新派。その革新派で最近頭角を現している方よ」 琴理はアップルパイを口に運んで、微妙な顔をしました。 「ごめんね、ちょっと……」 「どうしました?」 「……焦げてるわ」 担当マスターより▼担当マスター ▼マスターコメント
こんにちは、有沢です。 ▼サンプルアクション ・部活に入る ・一人でバザーに出店 ・白百合会を手伝う ▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています) 2010年07月17日10:30まで ▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました) 2010年07月18日10:30まで ▼アクション締切日(既に締切を迎えました) 2010年07月22日10:30まで ▼リアクション公開予定日(現在公開中です) 2010年08月03日 |
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