薔薇の学舎

　“アトラスの傷痕”で毎年開催されるシャンバラ最大最凶の音楽イベント、『アトラス・ロックフェスティバル』通称アトフェスの季節がやってきました。
　もともとは火山に住むドラゴンに生贄を捧げて鎮める儀式だったのですが、ドージェがドラゴンを締め上げてからは、生贄の儀式ではなく音楽イベントが開催されるようになったのです。しかしその性質上、いまでも興奮したバンドや観客によって負傷者が絶えません……


「わたし、『アトラス・ロックフェスティバル』に参加しようと思うの」
「お、それいいな！　せっかくだからバンドやろうぜ！」

　そんなやりとりがパラ実のあちこちで見られたわけですが、今の会話にはひとつだけ大きな問題がありました。この会話が行われた場所は、シャンバラ刑務所、女子収容施設内でのことだったのです。

「とりあえず曲を作ってみたわ」
「こっちは歌詞ができたぜ」



『アイツにＲＡＫＥ』

あたしのガードは　難攻不落♪
正面突破じゃ　返り討ち
あたしの有効射程は３キロ☆
アイツの心臓（はぁと）に　一斉掃射！

ＲＡＫＥ！　ＲＡＫＥ！　ＲＡＫＥ！　（撃ち抜け！）
ＲＡＫＥ！　ＲＡＫＥ！　ＲＡＫＥ！　（血みどろ！）
ＲＡＫＥ！　ＲＡＫＥ！　ＲＡＫＥ！　（肉片！）


「……ねぇマナちゃん、ＲＡＫＥ（レイク）ってどういう意味なのカナ？」
　メンバーの一人、高木陽子（ヨーコ）は恐る恐る聞いてみました。
「機銃掃射のことだよ。結構いいよな？　恋愛をテーマに書いてみたんだ」
「わたしの曲はどうかしら？」
　ふたりに詰め寄られて、ヨーコは返答に窮します。
（あれ……なんかまちがったかなぁ……高校に入ったらカワいいガールズバンドをやるはずだったんだけど……この曲なんか方向性おかしくない……？）
　しかしマナちゃんは教導団で上官に反逆してパラ実送りに、たまちゃんはパラ実生相手に問題を起こしてここに収容されたという噂です。ヨーコはひきつった笑顔でこう答えました。
「う、うん、すごくイイかんじだよ！　マナちゃんの歌詞も共感できるし、たまちゃんの曲も最高だよぉ！」

　次の日、彼女たち三人は釈放されました。ガールズバンド『Ｐ−ＫＯ』（パラミタ刑務所音楽部）が世に解き放たれてしまったのです。そのアグレッシヴなリリックと凶暴かつ浮遊感あるサウンドはまさしくキラーチューンで、エクストリームなパラ実スチューデンツのソウルにジャストフィット、一部に熱狂的な信者を生み出す結果となりました。

　こうしているあいだにも、“アトラスの傷痕”には凶悪なバンドたちと、それに輪を掛けて凶暴なファンが続々と集まりつつあるのです。果たして今年のフェスで頂点に立つのはどのバンドなのでしょうか！？

今回のシナリオにはいくつか注意事項があります。

・このシナリオでは歌詞を考えて送って頂くことができるのですが、著作権に違反しないようお願いします。
・グループアクションでバンドを組む場合、バンド名をグループ名として使用してください。
・バンドメンバーと歌詞がかみ合わない場合、とんでもない曲ができてしまう可能性があります。
・特定のグループに所属していない場合、マスターが組み合わせてバンドを作成、バンド名を決定いたします。
・応援に参加するプレイヤーからの支持を集めたいのであれば、掲示板などで事前にグループ名を公表したほうがよいでしょう。
・漠然と「見物する」というようなアクションについては、過激な応援を行ったり、ほかのバンドを攻撃したりするものとします。
・ヨーコはギター、たまちゃんはベース、マナはドラムの担当です。

・バンドを組んで出場する

・バンドで出て乱闘する

・作詞して提供する

・信者として応援にいく