百合園女学院へ

薔薇の学舎

校長室

波羅蜜多実業高等学校へ

花屋の一念発起

リアクション公開中!

花屋の一念発起

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る

シナリオガイド

売り上げアップの秘策とは!!
シナリオ名:花屋の一念発起 / 担当マスター: 夜月天音

 
 イルミンスールの町の片隅。

「はぁぁ、今日もお客はゼロかぁ」

 花屋『シャビー』の店の主ガヤックは、レジから店内を見回していました。様々な花が咲き乱れる店内には誰一人お客はいません。

「……昔は賑やかだったのになぁ。閉店かぁ」
 お客で溢れかえっていた昔を思い出します。今ではその面影もない静かな店内。ここ最近の売り上げ不振で閉店も考えています。
「閉店は嫌だな。みんなを花で幸せに出来なくなるのは」
 ぼんやりする彼の目には、愛する花々が寂しそうに映ります。

 閉店回避の妙案をいつものようにぼんやりと考えていた時、

「……そうだ。何か、あっと驚くような目を引くような目玉商品があれば客足が増えるかもしれない。それなら……」

 突然の閃きが脳天を突き抜けて思わず立ち上がり、大声で叫びました。
 すぐに彼はイルミンスール魔法学校に電話をしました。変わった花を咲かす種を作ってくれるようにと。依頼は快諾して貰い後は、待つだけです。

 電話をしてから数週間後。

 相変わらず、店内は昼が近いというのに朝からずっと静かです。

「届いた、届いた」
 ガヤックは、待ちに待った荷物をウキウキしながら開けて中身を確認します。

「よーし、早速」
 早速、不思議な色の種をあるだけ全部鉢植えや床に蒔いて水をかけます。

「おぉぉぉぉ」
 蒔いた種は感動の声と共に芽を出し、伸びに伸びて大きくなります。
 花を咲かして売り上げ不振解決と思った矢先に予想外の出来事が起きました。

「おっ、ちょっ、待って!!」
 
 大輪の花を咲かせた大きな花は、鉢植えから飛び出して店の外へ。踊って人を楽しませるはずが、止まらぬ成長と共に踊りながら気ままな散歩に行ってしまいました。
 ガヤックは追いかけようとしますが、花から漂う癒しの匂いに力を奪われてその場に座り込んでしまいました。

 と――突然。

『水、水、水。早く飲ませてちょうだい。枯れちゃうでしょうが!!』

「な、何の声だ!!」

 水を凄まじい声で要求していたのは可憐な花でした。

 あまりの声に彼は耳を塞いで店の外に避難しました。
 人と楽しくお喋りをする花を依頼したはずが、凄まじい声で不満を延々と口にするとは予想外です。

 外に飛び出したガヤックが次に驚いたのは店内から溢れ出る色様々の小さな花達の行進です。

「わ、わっ、何だこの数は!?」

 店内の床に蒔いた種は、部屋を花一面にして楽しむことが出来る土いらずの丈夫な花でした。
 しかし、あるはずの際限が無くなり凄まじい勢いで花畑を作り続ける上に予想外の生長は気ままな蔦を生み出し、近くの物を手当たり次第絡み取っていきます。当然、ガヤックの店が最初の餌食となりました。

「……な、なんで」
 ガヤックは、花だらけになっていると思われる店内に顔を向けながらエプロンのポケットに入れている携帯電話を取り出してイルミンスール魔法学校に電話をしました。

校長のエリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)からの返答は、こうでした。

「ごめんなさいですぅ。魔法実験してた学生が成功した種と間違えて失敗した種を渡しちゃったみたいですぅ。今、成功した種を届けさせてるから心配ないですよぉ。その子達に失敗した花の後片付けを頼むといいですよぉ。本当にごめんなさいですぅ」

 電話を切ったガヤックは、後悔と騒ぎを起こしてしまった責任に涙目になっていました。

「……売り上げ不振だからって無茶なことをするんじゃなかった。安直なことを考えたばっかりに。……罰が当たったんだ。……早く、早く来てくれ」

 完全に店は閉店だと思いながらもガヤックはひたすら店先で来るはずの助けを待っていました。

担当マスターより

▼担当マスター

夜月天音

▼マスターコメント

 はじめまして、もしくはこんにちは、夜月天音です。
 売り上げ不振に悩む花屋『シャビー』の店長ガヤックのために騒ぎを収めて下さい。このまま騒ぎが広がると店を続けることが出来なくなってしまいます。もし出来るならば、騒ぎを利用して上手に店を宣伝しても構いません。
 花を愛する彼のためにお願いします。

 店長ガヤックは、38歳の優しい顔立ちをした体力のある小太りのシャンバラ人の男性です。花を愛する心だけは誰にも負けません。

【花について】
・不満を吐き出す花:金切り声で不満を言い続けます。要求を達成すれば、しばらくの間は静かになります。引っこ抜こうとすれば、激しい金切り声
 で抵抗します。

・踊りながら散歩をする花:生長し続けながら癒しの匂いを振り撒いて歩くだけです。ただ、癒しの匂いで近づくことは困難です。

・増殖する花:土いらずの丈夫で元気な小さな花です。地面や壁など関係なくひたすら増え続けます。増殖が速く枯れるのが遅いですが、枯れると
 極端に脆くなります。実験の失敗により蔦まで生まれて近くのものをベタベタと絡み取って吸盤のごとく離れません。

▼サンプルアクション

・不満を口にする花を大人しくさせる

・散歩する花を捕獲

・花畑が町中に広がる前に阻止しよう

・花の被害を受けて騒ぎ究明に乗り出す

・騒ぎを利用して何とか店を宣伝しよう

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2012年03月03日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年03月04日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年03月08日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年03月22日


イラストを設定する 設定イラストを編集/解除する

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る