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釣果王を目指せ! 氷上釣りキング選手権!

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シナリオガイド

氷の下の大ウナギに気をつけろ! 釣りの王の称号目指して、競い合うのだ!
シナリオ名:釣果王を目指せ! 氷上釣りキング選手権! / 担当マスター: 640

 高く張られた、天幕のテントの下。キャンプファイヤーの、強く燃え上がる炎の周囲を、寒さに凍えがたがたと震える無数の人々が毛布に包まって取り囲んでいました。

「三月とはいえ、まだこの気温なのに……。防寒装備もなしに水に入ればこうなることくらい、わかりそうなものなんだけど」
 
 彼ら、彼女らへとあたたかい飲み物を配って回りながら、アゾート・ワルプルギス(あぞーと・わるぷるぎす)はやれやれと小さくため息をつきました。

 彼女がやってきたここは、いくら寒さのピークは去ったとはいえ、まだ雪の根深く残る山村近い、表面を凍てつかせた湖。
 今こうして歯の根をかちかち言わせ暖を取っているこの面々は、いずれもがそこで行われている氷上魚釣り大会の参加者たちでした。
 
 ルール、その一。それは大会本部より貸し出された既定の釣竿と、餌とを使用すること。
 ルール、その二。素潜りによる手掴みも、有効である。ただし水着、ウェットスーツ。ワセリン以外の装備の使用は禁ずる。なおこの手法をとる場合は事前に本部での健康診断を受けておくこと。
 ルール、その三。それ以外、いかなる武器も、手段も競技における使用を禁ずる。見つかった場合、即座に失格となる。

 釣った魚一匹につき一ポイント、そういうシンプルな釣り大会。勝っても得られるのは村役場と蒼空学園内の新聞に『ザ・釣果王』として表彰されるだけのささやかな名誉ばかり。それでもこうまでして──身を切る寒さの凍った湖に飛び込んでまで優勝を目指すのは、ヒトが競争をする生き物であるがゆえなのか。アゾートは救護テントを手伝いながら、そんなことを思います。

「そもそも、手掴みという時点で釣りじゃないような……?」

 呟いたアゾートは、紙皿へと山盛りになった魚の天ぷらを手にしたひとりの少女がテントの幌をくぐり、こちらへとやってくるのに気付きます。

「なんだか、すごいことになってるね。戦場でもないのに、野戦病院って感じ」

 指先でつまんで、ぱくり。警備を担当する皆のリストの中に、見覚えのあるその少女、金元 ななな(かねもと・ななな)の顔があったことをアゾートは思い出します。

「それは?」
「あっちで揚げてるよ。ワカサギモドキに、淡水タラ。無臭コイもある。釣れたものをどんどん揚げていって、皆で食べよう、って。釣れたて、揚げたてだもん。そりゃおいしいよね。ひとつどう?」

 いかが? なななの差し出す料理に、しかしアゾートは首を横に振ります。そう、残念。言ったなななは自分でもうひとつ、皿の上のフライをつまみました。

「ああ、そうそう。さっき、ちょっと気になる情報が本部から入ってきてね」
「え?」
「なんでも、この時期。この湖には『レイク・サーペント』たちがいるから潜るのは危ない、って。村役場の人たちが本部のほうで揉めてるんだって」
「──『レイク・サーペント』?」
「うん。えっと、たしかここに。……ああ、これこれ。といってもこのフライは稚魚みたいだけど」

 更にもう一つ。なななが手にした楊枝の先に刺したのは細長い、背開きにされた白身の魚のフライ。
 それは他のどれより一際大きく、長く。その他のどれとも、その形や大きさは異なっていました。

「『レイク・サーペント』。湖の大蛇──つまり、その伝承のもとになった巨大ウナギだね。……ひょっとしたら、この釣り大会。なかなかスリリングなイベントになるかもしれないね」

 さあ。魚たちとの格闘があなたを待っています。

担当マスターより

▼担当マスター

640

▼マスターコメント

 ごきげんよう。ゲームマスターの640です。
 今回は春近い、けれど寒さの残る氷の湖を舞台に釣り勝負へと皆さんをお誘いしてみようと思います。
 氷の張った湖の上、そこから釣り糸を垂れる。数時間にわたる釣り大会の中できっと、様々な魚が釣れることと思います。
 
 ですが、釣りとはある種時の運です。あいさつ掲示板のサイコロが、その運を教えてくれるでしょう。
 左のサイコロに、右のサイコロ。ふたつのサイコロの合計の表す数があなたの運、魚たちを釣り上げる総数となります。もしかしたら、ただ足し算するだけでなく、ゾロ目などの出目次第では、もっと多くを釣り上げることも可能かもしれません。
 具体的には、合計値の倍の数を釣り上げることができるでしょう。ただし残念ながら1・1のゾロ目が出てしまった人は運がなかったものと諦めてください。どうも魚群に嫌われてしまったようです。──いわゆる、ボウズというやつですね。
 逆に、運など知らない、実力勝負だ。サイコロなど振らないという方は堅実に、ある程度の数──それこそサイコロの合計値、期待値の半分程度は確実に釣り上げることができるでしょう。堅実にこつこつと積み上げて、確実な釣果は手にすることができます。しかしその上積み、ギャンブル的な大きな成果はあまり期待しないほうがいいのではないでしょうか。
 また無論、ただ釣竿を使って釣った数がその数字とは限りません。凍てつく湖へと潜り、死にもの狂いで捕まえ漁った結果、更に上積みを重ね優勝を掴みとるかもしれませんし、飛び込んだ時点で力尽きてそこで試合終了となるかもしれません。

 ただし湖に潜る場合はご注意ください。冬の厳しさの中、食欲旺盛な大ウナギたちの魚群が氷の下、広大な湖のどこに潜んでいるかもしれません。その場合失格覚悟で、戦わざるを得なくなるでしょうから。
 逆に、競争を忘れて恋人と釣りデートを楽しんだり、皆の釣ってきた魚で創作料理を披露するのもありでしょう。

 そして、今回の優勝者となった方には 『ザ・釣果王』の称号を進呈いたします。

 それでは、皆様の釣果を期待しております。

▼サンプルアクション

・巨大ウナギを捕まえる!

・溺れて巨大ウナギに襲われそうになっている面々を救助する

・釣り糸を垂れてのんびりデート。

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2012年03月08日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年03月09日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年03月13日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年03月27日


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