百合園女学院へ

薔薇の学舎

校長室

波羅蜜多実業高等学校へ

終身名誉魔法少女豊美ちゃん! 4(終)『ありがとう、母さん』

リアクション公開中!

終身名誉魔法少女豊美ちゃん! 4(終)『ありがとう、母さん』

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る

シナリオガイド

蘇る最凶の魔神、過去の記憶。全てを振り払い平和を取り戻せ、魔法少女!
シナリオ名:終身名誉魔法少女豊美ちゃん! 4(終)『ありがとう、母さん』 / 担当マスター: 猫宮烈



『イルミンスール上空に、浮遊都市と思しき物体が出現!
 同時に大量の魔族が、世界樹イルミンスールを包囲している!!』


 『イナテミス精魔塔』を通じて伝えられた、世界樹イルミンスールの窮状。ザナドゥで墜落したはずの浮遊都市、メイシュロットにしか見えない浮遊都市がイルミンスール上空に出現、そこから大量の魔族が現れ、イルミンスールを包囲したという信じ難い情報が、感謝祭を楽しんでいた契約者たちに伝えられます。
「おかあさま……」
 突然の事態に、鵜野 讃良が怯えた様子で飛鳥 豊美(あすかの・とよみ)に身を寄せます。すぐに飛鳥 馬宿馬口 魔穂香馬口 六兵衛が駆け付け、今後の対応を検討します。
「いや、今回は流石にマズイっすよ。魔族が相手じゃケガしました、で済まないッス。ちゃんとした所に連絡して協力を仰ぐべきッス」
「でも、事を大きくするのもマズイんじゃない? 折角仲良くなりかけてたのに、水の泡になっちゃうかも」
 六兵衛と魔穂香が相次いで意見を口にします。どちらの意見も正しくあり、こっち、と簡単に決められる問題ではありませんでした。
「……豊美様。どうかご決断を。あの方は……姫子様は決断力に優れた御方。生半可な覚悟では、止めること決して叶わないでしょう」
 馬宿が、いつになく真剣な眼差しで豊美ちゃんに決断を促します。一斉に視線を浴びた豊美ちゃんもまた、険しい表情を浮かべていましたが、やがて頷くと、顔を上げ真っ直ぐに皆の目を見て言います。
「本当なら、然るべき所に対応をお願いするのが筋でしょう。私たちでどうこうするのは良くないことかもしれません。
 ……でも、やはりこの件は私たちが解決しなければならないでしょう。
 私たちは、魔法少女です
 敢然と言い放った豊美ちゃんを見、馬宿が恭しく頭を垂れて言います。
「よくご決断なされました。微力ながら私、務めを果たしましょう」
「……まぁ、ここまで来ちゃったら、もう引き返せないわよね。
 とりあえず、やるだけやってみるわ。給料もらわないとだし」
「そんなこと言って、無茶するのが魔穂香さんッスよね。はぁ、ボーナスでももらわないとやってられないッスよ」
 魔穂香と六兵衛も協力を約束し、皆の意思は固まりました。
「讃良ちゃん」
「は、はいっ」
 呼ばれた讃良ちゃんを、豊美ちゃんが優しく、包み込むように抱きしめます。
 『母』の温もりを全身で受け止めた讃良ちゃんへ、豊美ちゃんの言葉が降ります。
「あなたにはきっと辛いことかもしれません。
 けれども、何があっても、あなたは私が守りますからね」
「おかあさま……!」
 讃良ちゃんの両腕が、がしっ、と豊美ちゃんを抱きしめ返します。
 ――お母さんが、自分の手の届かない所へ行ってしまわないように――。

 『豊浦宮』に関する一切の指揮を馬宿に一任した豊美ちゃんは『イナテミス精魔塔』に向かい、未だ状況が掴めず混乱している街の者たちへ事の次第を細かに話します。
 このような事態を引き起こした張本人は、自分の血筋に連なる者であること。
 その者、高天原 姫子をかつて自分は仕方なかったとはいえ、滅ぼしたこと。彼女はそれを恨みに、今また自分の前に立ちはだかっているのだろうということ。
 そして……自分は今夜、全ての決着をつけるつもりでいること。

「戦うことを私は無理強い出来ません。……それにきっと、もう皆さんは魔法少女として自分に何が出来るか、分かっていると思います。
 自分に出来ることを精一杯やる、それがこの危機を解決に導き、街に平和を取り戻す力になるんです」


 塔を降りた豊美ちゃんと讃良ちゃんの前に、テレポートでエリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)が現れます。
「話は聞かせてもらいましたよぅ! トヨミ、私たちも戦うですぅ!」
 聞けば、ザナドゥの方はアーデルハイト・ワルプルギス(あーでるはいと・わるぷるぎす)魔神 ナベリウス(まじん・なべりうす)魔神 アムドゥスキアス(まじん・あむどぅすきあす)がこれ以上の混乱を防ぐべく尽力しているとのことでした。そしてイルミンスール上空に佇む浮遊都市には、どうやら姫子が復活させたらしい魔神 バルバトス(まじん・ばるばとす)がおり、魔神 パイモン(まじん・ぱいもん)も付き従っているとの情報がもたらされました。
「浮遊都市から魔族が湧いて来て、キリがないですぅ。ここは一気に浮遊都市に飛び込んで、三人を倒すしかないですぅ!」
 エリザベートの力で、イナテミス、およびイルミンスールにいる契約者の内希望者は、イルミンスール上空の浮遊都市にテレポートで連れて行ってもらえるとのことでした。当然そこは敵の本拠地なため、激戦が予想されるでしょう。

●イルミンスール上空:メイシュロット+

(……本当、いい所ね、地上は。
 許されるのならあなたと二人、静かに暮らしてみたかったわ……パイモン)

 姫子により、メイシュロットを限りなく再現された浮遊都市、『メイシュロット+』の居城にて、ザナドゥにはなかった月を見ながら物思いに耽っていたバルバトスへ、姫子の声が飛びます。
「このまま世界樹を我等が握り続けていれば、いずれ下らざるを得なくなる。……そんな所かしらね」
「握り続けていられれば……ですけれど。契約者、わたくしをも打ち破った者たち……油断なりませんわよ」
「それは我も重々理解しているわ。だからこそあなたを蘇らせ、付き従う魔族に世界樹を占領させた。
 時間毎に世界樹内の施設を破壊し、無力な民を殺す。……これは脅しではないわ」
 姫子が言うように、既に一部の魔族はイルミンスール内部に侵入、ターゲットとなる施設へ攻撃を加えていました。生徒や教職員が応戦していますが、占領されるのも時間の問題でした。
「ふふ……しかし契約者がそのことに気付けば、必ずわたくしたちを止めようと直接、飛び込んでくるはず」
「そこを我とあなたたちで返り討ちにする。どう? 夜が明ける頃には、世界樹とその周囲は我とあなたが支配する新たな『国』になっているわ」
 そう口にした姫子が、ふぅ、と大きく息を吐いて目を閉じます。
(さあ、豊美……あなたはどうするのかしら。膝を抱えて震えているならそれでよし、仲間と立ち向かってくるなら、それもよし。
 決着を、付けましょう)

 姫子から視線を外したバルバトスが、向かいに控えるパイモンを見ます。一見平静に見えますが、内では強く悩んでいるのがバルバトスには分かりました。
(……考える時間は作ってあげる。だから悩みなさい、パイモン。そして、決断しなさい。
 魔族のために。……そして、あなた自身のために)
 願い、と表現すべき思いを込めた視線を向けられたパイモンは苦悩に沈みます。
(母さん……俺は……)

 夜明けまで数時間。その時立っているのは、魔法少女か、それとも魔族か。
 魔法少女最大の戦いが、始まろうとしていました――。

担当マスターより

▼担当マスター

猫宮烈

▼マスターコメント

■2012年6月5日:追記
 魔族側(姫子側)として動く場合・『ザナドゥ魔戦記』でのNPCとの関係につきまして追記致しました。



猫宮烈です。

いよいよ、魔法少女シリーズも最終回。姫子が死んだはずの魔神バルバトスを甦らせ、付き従ったパイモンと魔族の一部は浮遊都市『メイシュロット+』で世界樹イルミンスールを取り囲み、一時的ながら占拠しました。
夜が明けるまでの数時間の間に、豊美ちゃんと魔法少女はこの最大のピンチを切り抜け、街に平和を取り戻せるでしょうか。
全ては、皆さんのアクションにかかっているのです。

シナリオ開始は、『イナテミス感謝祭』の終わり際、夜です。
ここからイルミンスールまでの移動、及び『メイシュロット+』への移動はエリザベートがやってくれます。
前回のリアクションの結果を引き継いでもらってももちろん結構です。

『メイシュロット+』は、『メイシュロット』の構造を概ね引き継いでいます。住居部がない分メイシュロットよりは大分小さいですが、一度メイシュロットに行った事があるPCは、居城までの道程を有利に進めるでしょう。無論、バルバトスもそのことは織り込み済みで、配下の魔族(羽を持ち、槍による近接と魔弾による遠距離攻撃を用いる一騎当千の精鋭部隊)を要路に控えさせています。
一人一人が強力な分、仲間、LCとの連携無しには姫子たちの元へ辿り着けないままやられてしまうでしょう。

世界樹イルミンスール内には既に一部の魔族が侵入、施設の占領を試みています。
数百の魔族が各所に散開して事を起こしている分、先にイルミンスールに辿り着いていた契約者や元からいた契約者の抵抗で何とか凌げている状態です。ここに契約者が応援に駆けつければ間に合いますが、そうでなければ占領されてしまい、悲劇が展開されてしまうでしょう。

感謝祭で登場したNPCは、引き続き登場します。
その他のNPCについては、判定次第になります。

魔族側(姫子側)として動く場合、既にメイシュロット+にいるという前提で動くことも可能です。
場所の制約はありません、ということです。

『ザナドゥ魔戦記』でのNPCとの関係を持ち出しても構いません。アクションに理由を持たせるためには必要だと思いますので。
ただ、特別な関係を築いていたからといってそれだけで判定が有利になることはありません。判定はあくまでアクションの内容次第、です。


それでは、皆さんのアクションをお待ちしています。

▼サンプルアクション

・『メイシュロット+』に乗り込み、決着を付ける!

・イルミンスールを、魔族の蹂躙から守る!

・街の住民の安全確保に努める。

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2012年06月03日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年06月04日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年06月08日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年06月26日


イラストを設定する 設定イラストを編集/解除する

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る