シナリオガイド
あの日から1年……再びの年末でも雅羅は絶好調(カラミティ)!
シナリオ名:再来、呪いの○○○人形! / 担当マスター:
流月和人
「今年ももう終わりなんて、どうしてこう、この時期になると今年は早く過ぎ去ったと感じるのかしらね」
「それはお前の体質から来る災厄を、忘れたいからでは?」
「……そんなわけ、ないじゃない。……ないわよ?」
「二度も繰り返すな。こっちまで悲しくなってくる」
クリスマスとお正月が交じり合い活気に満ち溢れている蒼空学園内を歩くのは雅羅・サンダース三世(まさら・さんだーすざさーど)と馬場 正子(ばんば・しょうこ)です。
性別上二人とも女性でございます。繰り返します、正子さんもまたれっきとした女性でございます。
それはそれとして、彼女たちは現在学園内のパトロール中のようです。
周りでは、各自で材料を持ち寄ってお鍋パーティーの準備や、羽子板などの遊びを堪能する日本遊戯会などが開かれていました。
「それより、私は敬語じゃなくていいのかしら? 一応校長なんでしょ?」
「まだまだ未熟者ゆえ。それに年齢も3つほどしか違わないのだから、敬語なぞいらぬ」
「未熟、ね」
雅羅が現校長である正子を見上げます。二メートルと九センチもある身の丈は見上げなければ、視線を合わすことさえできません。
「身長は関係ない。あくまで校長としての心構え、精神的なもののことよ。だからこそこうして警邏をしているのだ」
「そう、いいことだと思うわ。けどあまり私を連れて歩くのはオススメしな」
「あーどいてどいてっ!」
前から大きなダンボールを抱えて走ってきた生徒が雅羅にぶつかってしまいます。
その拍子に雅羅はしりもちを、ぶつかった生徒は持っていたダンボールの中身をこぼしてしまいました。
「あいたた……ちょっとあなた、廊下は走らないっていう校則が……あら? あなたはいつぞやの」
ぶつかってきた生徒は去年の丁度この季節に、同じ場所で、いろいろな問題の発端となった第11考古学部の部長でした。
「偶然ね。よほど縁があるのかしら」
「あ、あああ、人形たちがぁ! はやく、はやく戻さないと!」
「わしが全部拾ったぞ。だが少々持ち余すので、雅羅、一つ持ってくれ」
「え、ええ」
そう言って正子から人形を受け取る雅羅でした。が、その手元が狂い、人形を落としてしまいます。
何故か『封印 〜絶対はがすな!〜』というお札が張ってある人形を。
そして、案の定べりっという音と共に人形からお札が剥がれてしまいました。
「……嫌な予感がするわ」
『……遊んでくれないとぉぉぉぉぉぉ!!! イタズラしちゃうぞおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!』
雅羅の嫌な予感とほぼ同時にジャック・オー・ランタンを模した人形が叫び、宙へと舞います。
更に正子が抱えていた大小さまざまな人形たちも動き出しました。
「ああー!? 呪いのジャック・オー・ランタンの封印がっ!」
そんな悲鳴に振り返ると、そこにはやっぱり第11考古学部の部長が居ました。
頭を抱えた部長が続けます。ついでに言うと雅羅も頭を抱えています。
「ううう、小さな頃からの子供心を忘れられず、
いい年になっても半そで半ズボンでいたもんだからバカにされて、
『大人になんかならないもん!』という身勝手な怨念によって、勝手に動きだすようになった危険な人形なのに……」
「去年も言ったけど、なんでそんなものがこんなとこに放置してあるの!? そもそもハロウィンはもう終わってるわよ!」
「ああ、今日中にどうにかしなければ……この学園の全校生徒の上履きが隠されたり、
机にハートマーク付きのラブラブ相合傘を書かれて冷やかされるハメになったりと恐ろしいことに……」
「ねえ、それ本当に恐ろしいの、ねえ?」
雅羅を制し、場のいきさつを見ていた正子が胸を張って宣言します。
「なるほど。生徒が困っているのであれば三代目校長たるわし、馬場正子がこの事件をなんとかしよう! 雅羅と共に!」
「あ、ありがとうございますっ!! きっとあの人形は面白そうな場所、きらきら光る装飾を施された校庭に向うはずです!」
「ああ、結局こうなるのね……」
担当マスターより
▼担当マスター
流月和人
▼マスターコメント
去年のメリークリスマスからやって参りました、流月和人です。
あの懐かしの部長に会えた喜びをかみ締めつつシナリオの説明をさせていただきます。
今回のシナリオは、心は子供で元大人の大人気ない怨念が乗り移ったジャック・オー・ランタン人形の暴走を止める、というものです。
同時に、専用の教室ではいろいろな種類の鍋パーティーに参加したり、日本遊戯を心ゆくまで楽しむことができます。
相も変わらない災厄体質の雅羅と、それを見ていた現校長の正子がそれを捨て置けず、事態の収拾を図ります。
そのため二人は人形の暴走を止めるために動くことになります。
暴走してしまった呪い人形を止めるには、人形の怨念を満足させれば成仏するだろうと部長は言います。
この怨念は楽しいことが大好き、もちろん単純なおいかけっこや鬼ごっこでも十分に楽しめます。
そのため暴走した呪いの人形を追いかけたり、それを阻む人形を捕まえたりする、これらを行えば自然に成仏するはずです。
ただし、この呪いの人形は『子供心を捨てきれない大人』の怨念がおんねん……………。
ということで、行く手を阻む人形を容赦なく捕まえたり、開始早々呪いの人形をキャッチしてしまえばヘソを曲げてしまいます。
時には阻む人形を逃がしてあげたり、抵抗してきたらあえてやられたフリをするなどしてご機嫌をとらなければなりません。
そこで、人形を逃がしてもいいor人形にやられてもいい、という方がいましたらアクション内に、
【逃げOK】、【やられOK】、両方可能な場合は【逃げ・やられOK】と記載した上で、アクションを書いていただけると助かります。
行く手を阻む人形の種類は本当にいろいろです。ウマ、ドラゴン、本型のぬいぐるみ、美少女フィギュアなどなど。
万が一暴走した人形がヘソを曲げてしまい自然な成仏が期待できなさそうな場合は、
代わりに封印のお札があるのでそれを使い再度封印することになります。このお札は正子及び雅羅が持っています。
ただ、部長曰く、
「この怨念は幼少の頃に両親とあまり遊んでもらえず、いつも一人きりで遊んでいた。
これを機に楽しい思いと共に成仏してほしい」
という事情があるそうなので極力お札での再封印はせず、どたばた楽しんで成仏させてあげるのがベストです。
暴走している人形の行き先は美しく装飾された校庭と予測されます。また、今日中にどうにかしなければいけない制約もあります。
そのため人形の心を楽しく暖かくさせるため、皆さんの『楽しかった・素敵な・嬉しかった思い出』を聞かせてあげてください。
そうすれば、楽しい思い出と共にこの怨念が成仏できるはずです。
鍋パーティーや日本遊戯会については怨念付き人形騒動には特に関与せず、
パートナーや他のPCと共に交流をしながら、少し早めの年末気分を味わっていただければと思います。
以上を踏まえた上でのサンプルアクションです。
・ジャック・オー・ランタン人形の怨念を成仏させる
・鍋を作ったり食べたり囲んだりの鍋パーティーを楽しむ
・羽子板ベーゴマ百人一首三昧の日本遊戯会に参加する
みなさんの楽しい思い出を呪いの人形と一緒に拝見させていただき、僕自身も成仏できることを祈っています。
▼サンプルアクション
・子供心なら負けない!
・具材の入れる順番がなってなーい!
・これが、日本だ!
▼予約受付締切日
(予約枠が残っている為延長されています)
2012年12月15日10:30まで
▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)
2012年12月16日10:30まで
▼アクション締切日(既に締切を迎えました)
2012年12月20日10:30まで
▼リアクション公開予定日(現在公開中です)
2013年01月09日