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死神動画 後編

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シナリオガイド【イコン参加可】

世界の死に様こんなもの
シナリオ名:死神動画 後編 / 担当マスター: 蘭鈴六

 イルミンスール魔法学校の大広間。
 魔術式催眠型学習装置が多数設置されるこの場所で、エリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)は装置の技師と話し合いをしていました。

「いいからシステムの管理権限を寄越すですぅ! 全能力カンストで魔王を助けに行くですぅ!」
「だから何度も言いますが、システム外のエリアへ向かう場合装置の補助は効果がないんですってば」

 更に技師が言うには、エリザベートに管理権限を渡した場合、彼女に何かがあれば装置が機能しなくなる可能性もあるといって居ました。

「むむむ……」
「ですが、イコンデータを組み込むことは可能です。相手は未知のセキュリティならばそのぐらいの戦力は必要でしょう」
「……十分ですぅ」

 エリザベートは早速自分のイコンのデータを登録しようとして、やめました。

「けっ、趣味じゃねぇですが、アイツも連れ帰ってやるですぅ」

 そう言って登録したのは、まだ仮データであるヒュドラーンのデータ。
 魔王と、サポートの誰かが乗る事を前提とした機体であり、2人乗りも可能な機体です。

「はい、既に登録済みです。 頼みますよ、校長」
「わかってるですぅ」

 エリザベートは自分に気合を入れ直すかのように叫ぶと、装置にどっしりと腰掛けました。

「お母さん!」
「ん…?」

 気が付くと、ミーミル・ワルプルギス(みーみる・わるぷるぎす)が装置の前で息を切らせていました。

「魔王さんはお母さんなんだよね? だったら私も仲良くしたいから、ちゃんと連れ帰ってきてあげてね?」
「おう、任せるですぅ」

 エリザベートはぐっと握り拳を突き出しました。

――――――

穏やかな日々、響く鳥の鳴き声。
誰もが笑顔で平和に暮らす屋敷の一室。
そこで穏やかな顔をして様々な人物に見守られる一人の老人。
彼はそれぞれの顔を見比べ、幸せそうに目を瞑る。

 そう、これが【金 鋭峰(じん・るいふぉん)の死に様】でした。

「おやおや、随分と素敵な死に様だ」

 同席して動画を見ていたルナティックは鋭峰を茶化すような言葉を並べます。

「ふむ、つまりまだまだ私は働ける、という事か」

 動画を見た鋭峰は悔やむ様子も、喜ぶ様子も見せず、むしろさらに自分を酷使する事を考えていたようです。

「この事件が解決した暁には、教導団を率いて更なる努力を積まねばなるまいな」
「おやおや、皆様発狂してしまうのでは?」

 ルナティックの嫌味に対し、鋭峰は「教導団にそのような腑抜けはいない」と返します。

「貴様の扱いは契約者の面々に任せてある。何もなければここで待機だ」
「ええ、存じております」

 仮面の下で、ルナティックは笑みを浮かべているのだろうか。
 相変わらず彼の考えはわかりません。

「死神動画の運営にはアーデルハイト・ワルプルギス(あーでるはいと・わるぷるぎす)とを中心としたメンバーを向かわせている。直ぐにカタはつくだろう」

 一番の問題は自分に向かってくるであろう、時を喰らう番犬を率いた存在。

「さて、私の命は決して安くないという事を教えてやらねばな」

 鋭峰は残った契約者達と共に、連中を迎え撃つ準備を整えていました。


担当マスターより

▼担当マスター

蘭鈴六

▼マスターコメント

今回のシナリオ「死神動画」に関しては前後編からなるシナリオからなっており、今回はその後編に当たります。
ですが、前編に参加していなくてもご自由に参加いただくことは可能で、
死神動画に関しては前もって登録していたという形であれば描画させて頂くことは可能です。

特にお気になさらず、積極的かつ気軽に参加いただけると幸いです。

■状況説明
前編で皆さんが調査を行っていただけたおかげで、様々な事件の真相が判明しました。
詳細に関しては前編のエピローグ、マスターコメント欄に置いて説明しておりますので、こちらでは省かせて頂きます。

現在の状況は、電子世界で捉えられた魔王エリザベートを救出がてら、
死神動画のシステムを内部から破壊するエリザベートの部隊。

死神動画の運営チームを現実世界から取り押さえる為に派遣された、
関羽、アーデルハイトを中心とした部隊。

時を喰らう番犬を率いる連中を迎え撃つ為、
イルミンスール魔法学校近辺で迎撃の準備をしている鋭峰の部隊に分かれています。

また、ルナティックに関しては皆さんの指示で自由に動くようで、
シーンが異なったとしても彼は好き勝手に飛び回る事が可能なようです。

■死神動画の運営チームの居場所

空京の市街地における安アパート。
民間人も多く暮らす場所に潜んでいたようで、騒ぎが起きれば人ごみに紛れて逃げ出す準備は整えているでしょう。

また、表沙汰になっていない事件でもある為、
人払いを行う事が出来ておらず、迅速に制圧することが望ましいでしょう。

敵の人数は不明ですが、更新速度がそれほど速くないことを考えると、それ程数はいないでしょう。

■イコン参戦可に関して

今回のシナリオはイコン参戦可、という事になっていますが、
主に活躍が望めるシーンは電子世界における戦いとなります。

それ以外の場所では、市街地や学校近辺なこともあり、
広範囲に影響をもたらすイコンは中々扱いづらく、望んだ活躍は出来なくなってしまうでしょう。
もし、それらのシーンで参加させる場合はご注意頂けると幸いです。

■それぞれの場面の説明
・空京、死神動画の運営本部
空京の市街地で、辺りには多くの民家が存在する場所です。
戦闘による音が響けば一般人が騒ぎだし、空京の警察も動き出さざるを得ない状況になってしまうでしょう。
最も、前もって連絡は行き通っている為捕まることはありませんが、十分注意が必要となるでしょう。

・魔法学校近辺
鋭峰を中心とした部隊で、魔法学校の近辺。
主にイルミンスールの森でローブの人物を迎え撃つという状況です。

時刻は日中ではありますが、森の中は暗く、注意が必要となるでしょう。

・死神動画の電子空間
前回、魔王エリザベートが侵入していた経路を辿り、死神動画のデータベースへと侵入。
魔王を救出したと同時にデータベースを破壊します。
また、無防備となる装置で眠る皆様の体はミーミルや他教員が守っているようで、心配する必要はないでしょう。

ログインセキュリティの突破の為にはパスワードが必要ですが、
エリザベートはその為に死神動画に登録しているようです。
※動画自体は見ていないようですが。

未来の技術によるセキュリティは非常に堅牢かつ隠蔽されており、
【現代】の技術では見抜いたり抑圧したりすることは非常に難しいでしょう。

■最後に
前編、後編と続き、非常に大きな事件となっておりますが、
皆様のおかげで解決まで今一歩というところまで進んできております。

私も、無事解決できることを祈りつつ、皆様のアクションをお待ちしております。

▼サンプルアクション

・馬鹿な事をした魔王を助ける

・救世主気取りの連中を叩きのめしたい

・ローブの人物の目的が気になる

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2014年07月19日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2014年07月20日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2014年07月24日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2014年08月05日


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