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シナリオガイド

芸術の町に観光局設立。色彩豊かな観光地へいこう!
シナリオ名:アムトーシス観光ツアー / 担当マスター: 夜光ヤナギ

 これは平和を取りもどした魔族の地ザナドゥでのお話です。
 心をはずませる鮮やかな色彩に彩られた芸術の町アムトーシスに平和が戻ってきて、しばらくが経とうとしていました。
 大戦によって傷ついた街並みはすっかり元通りになり、それどころか、アムトーシスを治める魔神 アムドゥスキアス(まじん・あむどぅすきあす)によって数々の新たな芸術的価値(アムトーシスで言うところのメッチャスゲーって意味)のある建物が造られたりもしました。
 そんなおり、平穏をかみしめるアムドゥスキアスのもとに一人の男がやって来たのでした。


「観光局?」
「はい、そうでございます。このアムトーシス、いえ、ザナドゥがカナンやシャンバラと友好関係を締結してからしばらくが経とうとしています。ここでわがアムトーシスが率先して、各国との友好関係をより強めるべく動き出そうというわけです!」
「それが観光局の設立?」
「その通りでございます!」
 男の名はグラパス・ブルエル
 アムトーシスの、芸術的価値がある数々の出土品や美術品を展示している第5博物館(第4まであるかは定かでない)の館長を務める初老の男です。
 グラパスは切れ長の目をキランと光らせました。
「アムドゥスキアス様。以前、『お正月』なるものをこのアムトーシスで開催したことを覚えておいでですか?」
「う、うん。ボクが提案したんだしね」
「あれは良きイベントでございました。このグラパス、感動しました。シャンバラとカナンだけではなく、地球人さえもともに歩む。人々はいがみ合うべきではない。そんなメッセージをわたくし、感じ取りました」
「いや、単に面白そうだなぁって思っただけなんだけど……」
 グラパスはアムドゥスキアスの声を聞いていないようでした。
「そんなアムドゥスキアス様のご意思にわたくしも何か協力できないか。そう考えたのです。そこでわたくし、見つけ出しました! これを見て下さい!」
「フォーキンス社出版『初めての観光ガイド〜世界は旅で繋がってる〜』?」
「この本によると、なんでも地球には観光局や観光企業なるものがあり、そこで数々のツアーをおこなっているとか! われわれもこのノウハウを学ぼうではありませんか! 題してアムトーシス観光局の設立です! さっそくツアーも開催いたしますぞ!」
「うぅん……」
 アムドゥスキアスは腕を組みました。なにやら考えこんでいる様子です。
 グラパスの気持ちも分かります。アムドゥスキアスも、そろそろ何か新しいことをやろうと思っていたところでした。しかし、予算の関係もあります。所用で席を外している側近の女剣士サイクスがなんということか……。
「ま、いっか」
 アムドゥスキアスは考えるのをやめてうなずきました。
「よし、採用! 頑張ってくれたまえ!」
「ありがとうございます!」
 かくして、アムトーシス観光局の設立が決定したのでした。


 それから数ヶ月後。
 南カナンを治める女領主シャムス・ニヌア(しゃむす・にぬあ)とその妹に当たるエンヘドゥ・ニヌア(えんへどぅ・にぬあ)のもとに一通の手紙が届きました。
 届け人はアムドゥスキアスです。
「いったい、なんの用だ?」
 手紙をしげしげと見ながらシャムスが言います。
 エンヘドゥはそわそわしていました。
「お姉さま、早く開けてください。気になりますわ」
「ああ、わかった」
 シャムスはびりびりと封筒を破ります。
 そこに入っていたのはなにやら招待状らしきカードと、アムドゥスキアス直筆の手紙でした。
「なになに……」
 シャムスが手紙を広げて読み上げました。

 黄色とオレンジの濃色が映える季節になりました。
 皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしのことと存じ上げます。
 さて、この度、わたくしどもが治めるアムトーシスにおきまして、アムトーシス観光局なる機関が設立されましたことをお知らせいたします。
 地球の観光企業をお手本といたしまして、今後は数々の観光業務に着手していく予定です。
 つきましては、南カナン領主シャムス様とその妹君であられるエンヘドゥ様を、初回アムトーシス観光ツアーへ招待させていただこうと思っております。
 ご多忙のところ恐縮ではございますが、ぜひともご出席くださいますようよろしくお願い申し上げます。


「だ、そうだ」
「観光局! 面白そうですわね、お姉さま!」
「そうだな。アムトーシスの周りにはアムドゥスキアスのデザインした新しい建造物もあるらしいし、せっかくだから休みをとって行ってみるか」
「はい!」
 エンヘドゥは笑顔でうなずきました。


 アムトーシスで観光ツアーが開かれるようです。
 招待状は、もちろんシャムスやエンヘドゥだけではなく、地球の契約者たちへも送られています。皆様でぜひ、ツアーを盛り上げてください!


担当マスターより

▼担当マスター

夜光ヤナギ

▼マスターコメント

初めましての方は初めまして。
そうでない方はお世話になっております。
口には出さないが年越しそばが大好きなMS、夜光ヤナギです。

【内容補足】
今回のシナリオは、ザナドゥを舞台にした外伝シナリオです。
物語的な繋がりはありませんので、初心者の方もそうでない方も、お気軽にご参加くださいませ。

※ザナドゥについてのより詳しい情報は特設ページご覧ください。

●ザナドゥ
ザナドゥはパラミタの地下に広がる、魔族の国です。
地下とありますが、地上と地理的な繋がりはありません。また、パラミタのどこの国の地下にあるのかといったことは判明していません。

●アムトーシス
魔神アムドゥスキアスが治める、数少ない水辺に面した、ザナドゥで最も美しいとされる街。
芸術や絵画をたしなむアムドゥスキアスの性格が反映され、街の作りから既に芸術的であり、街の至るところには芸術作品が並んでいます。
それでありながら軍事的な部分も決しておろそかにはされておらず、この辺りにアムドゥスキアスの性格が出ているようです。
この街の住民は、武力による争いを好みませんが、その代わり芸術に対する並々ならぬ情熱を持っています。

●アムトーシス観光局
アムトーシスに新たに設立された観光機関。
各観光企業と提携し、観光宣伝や振興を図ることを目的にしています。
責任者はアムトーシスの第5博物館館長グラパス・ブルエルです。

●観光地アクションについて
各々で考えた観光地をアクションにすることが可能となっています。
ただし、アムトーシスの雰囲気に沿わないものは没になる可能性がありますので、ご了承ください。

●NPCについて
【アムドゥスキアス】
 アムトーシスを治める魔神。
 今回の観光ツアーではシャムスたちと一緒に観光地を回るようですが、視察も兼ねているため、自分のデザインした建造物などの場合はしばらく離れることも。
【シャムス・ニヌア】
 南カナン領主。
 基本的にエンヘドゥと一緒に行動している。
【エンヘドゥ・ニヌア】
 シャムスの妹。
 基本的にシャムスと一緒に行動している。
【グラパス・ブルエル】
 アムトーシス第5博物館館長兼観光局局長。
 ツアーコンダクターとしてシャムスたちを案内する。
【サイクス】
 アムドゥスキアスの側近の女剣士。
 基本的にアムドゥスキアスと行動をともにするが、今回はシャムスたちの護衛が優先されている。

※以上はアクションを考える上での参考情報です。あくまで参考となるものなので、必ずしもMCやLC自体がそれを知っている前提でなければならない、ということはありませんのでご安心下さい。(もちろん、周知を前提にされても結構です)

▼サンプルアクション

・アムドゥスキアスたちと観光地を回る

・自分のパートナーと観光地を回る

・観光地でアルバイトする

・ツアーコンダクターとして働く

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2012年12月30日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年12月31日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年01月04日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年01月30日


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