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嘆きの邂逅~闇組織編~(第5回/全6回)

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嘆きの邂逅~闇組織編~(第5回/全6回)

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シナリオガイド

迫る脅威に立ち向かえ!
シナリオ名:嘆きの邂逅~闇組織編~(第5回/全6回) / 担当マスター: 川岸満里亜

「実行犯はメニエス・レイン(めにえす・れいん)ですわ」
 ヴァイシャリー家の一室にて、ラズィーヤ・ヴァイシャリー(らずぃーや・う゛ぁいしゃりー)は生徒会執行部、通称白百合団、団長の桜谷 鈴子(さくらたに・すずこ)に調査結果を見せます。
 それには、白百合団員の幻時 想(げんじ・そう)が仕掛けていたカメラの映像から解析した、犯人の写真とデータが載っています。
「怪盗事件の際、校長をずっと護ってくださった方です……。それさえも偽りだったのでしょうか」
「指定の時刻が迫っています。付き添いとして相応しい2名の推薦をお願いいたしますわ」
 ラズィーヤの言葉に、さほど考えることもなく鈴子はロザリンド・セリナ(ろざりんど・せりな)崩城 亜璃珠(くずしろ・ありす)の名前を挙げました。
「近辺にいる団員の中で、判断能力を持ち、校長とアレナさんの身を深く案じてくださると思える2人です。お2人が辞退した際には、判断能力に優れ、冷徹に対処できる団員を向わせます」
「お願いしますわね。最優先は、静香さんを無事に取り戻すこと。アレナさんが命を落とさないこと、ですわ。この2つはどちらが優先でもなく、必ず成し得なければなりません」
 ラズィーヤも全く余裕のない表情です。
「指定の島まで向う小型漁船には、関係者の他にも同行志願者がいましたら乗り込んでいただくつもりです。船内での心身のケアの為に」
「信頼できる方以外には決して話さないで下さい」
「はい。事態を察知している静香さんと親しい方と、アレナさんが希望される方のみにお話する予定です」
 無言でラズィーヤは頷きました。

 襲撃のあった病院には、まだ何人かの百合園生が入院していました。
「アユナも、頑張るね……。桜谷団長に言ったよ。アユナ、ファビオ様の封印解けるかもって」
 ベッドに横たわっている稲場 繭(いなば・まゆ)の手を握り締めて、アユナ・リルミナルは涙を浮かべながらこう繰り返し言います。
「繭ちゃんとアユナ達が楽しく生きられる世界、大事だもん。封印解除、必要になったらアユナちゃんと頑張るから、繭ちゃんのように」
 アユナを護った繭の姿に、心を動かされてアユナは決心したようです。
「怖くない、怖くないもん……」
 でもその手はかすかに震えていました。
 カルロ・デルオール(かるろ・でるおーる)の感知能力は、特定の人物を見つけ出すことまでは出来ないようですが、魔法的な力や生命力の感知などが可能なようでした。
 それとラズィーヤを通じて聞いた、ミクル・フレイバディからの情報により、ファビオが封印の石を安置した場所がヴァイシャリー郊外の遺跡だと判明しました。
 封印の石を確保をするため、必要ならば封印を解くために、アユナは鈴子と一緒に向うことにしたのです。

 神楽崎分校では分校生達から不満の声が沢山出ていました。
「職業斡旋所なんで襲撃したんだよ!?」
「都市の仕事になんてつまんねーし、俺ら向けの仕事にありつけるありがたい施設だろ?」
 生徒会長の羽高 魅世瑠(はだか・みせる)はそんな分校生達の不満を一身に受けながら、対策に頭を悩ませています。
 幸い、分校へのパラ実生の襲撃などはまだ起きていません。
 闇組織からの分校襲撃などもないのですが……。
 川を下っていく合成獣。
 空を飛んで南へと向っていく合成獣の群れが時々分校の上空を通過していくのです。
 現在、分校では鈴子のパートナーであるライナ・クラッキル(らいな・くらっきる)を預かっています。
 南に向っているキメラ達は、ヴァイシャリーを目指しているらしいとの知らせが彼女を通じて分校や待機している百合園生達に届きました。
 果たして、分校生達に迎撃を命じたとして従ってくれるでしょうか?
 白百合団員達は若き班長の下、ジィグラ研究所を完全に攻め落とすために出陣するようです。

 ミストラル・フォーセット(みすとらる・ふぉーせっと)の真意は兎も角、メニエスの桜井静香拉致理由は、静香と交換で組織の賞金首であるアレナ・ミセファヌスを手にし、殺害することです。が……。
 眠っている静香の傍らに座って、メニエスは深く考え込んでいます。
 自らが指定した時間が迫っています。
 その隣。幹部コリスの部屋に、高崎 悠司(たかさき・ゆうじ)ら舎弟が集められています。
「今晩、この地図の場所で人質交換が行われる。こっちの人質は百合園女学院の校長だ。コレは手を出さずに返す予定だ。能無しが校長でいてくれた方がこちらとしても有難いからだ。交換対象の剣の花嫁アレナ・ミセファヌス(あれな・みせふぁぬす)は、殺害しろ。だが面倒なことになりそうなら、人質交換に現れた者の前で殺すことは避けろ。てめぇら護送班の仕事はアレナ・ミセファヌスの身体と、光条兵器を確実に本部に届けることだ」
 また、アレナに関しては、一切抵抗をしないようなら、生きていても構わない。タイミングを見て本部で殺害するか、別の場所に送ることになるとコリスは補足説明をします。
 殺害理由はアレナのパートナーが組織にとって邪魔な存在だからとだけ説明します。
 実際の人質交換は桜井静香捕縛者であるメニエスが行います。メニエスの許可がないかぎり、護送班は交換の場には近づかず、離れた岸辺で待機をしてメニエスを待つことになります。
「人手が足りないようならてめぇら個人の舎弟を連れていっても構わない。アレナの身柄確保後に、携帯で写真を撮って俺の携帯に送れ、確認後移動ルートを教える。乗り換えなどの指示も携帯で出す。報酬は破格だが、失敗時はてめぇらごと始末されると思え」
 上空、その他近辺を含め、監視は常に行われていると考えた方がいいでしょう。護送班ではなく、監視役として立候補してみるのも良いかもしれません。
 同様の連絡をコリスはサルヴァトーレ・リッジョ(さるう゛ぁとーれ・りっじょ)にもしました。ただ、サルヴァトーレには任されている店の運営の仕事もあります。そちらの管理者という立場で満足ならば、今回も含め、今後組織の仕事を受ける必要はないとも説明をしました。

 アレナは鈴子から話を聞いた時「はい」と頷きました。
 「行きます。桜井校長好きですから」と微笑みました。
 だけれどそれから殆どの時間、彼女は神楽崎優子の部屋で過ごしています。
 優子のベッドに腰掛けて壁に貼られた写真を見ながら、1人、考えています。
(星剣……きっと、取られてしまう。大切な、大切なものなのに……)
 剣の花嫁は光条兵器の守護者。アレナの体内にある星弓ヴィータは、大好きだった女王から預かっているアレナにとってとてもとても大切なものです。
 それはアレナの存在理由そのものです。
 そして、パートナーの神楽崎優子はアレナが今、生きている理由です。
(桜井校長はとても大切……そう、だけど……戦場にいる優子さん、よりも? 私が今死んだら、優子さんも……優子さんが護りたい人達も、みんな、みんなどうなるか……。離宮にいる沢山の人より、校長……大切なのですか? どうして……)
 涙が、流れ落ちていきます。
「わから、ないです。ただ、星弓は大事なんです。優子さんに迷惑かけるのは絶対嫌なんです……っ」
 わがままを言ってはいけない。
 桜井静香の身より、自分は当たり前だけど優子達の命も軽いんだ。
 何故だかわからないけどそうなんだ。
「アムリアナ様……優子さん、優子さん……優子さ……ん」
 大切な人の名前を呼びながら、電話をしきりにかけます。
「繋がらない、繋がらない……っ、う……っ」
 袖も、スカートも、絞れるほどに涙で濡れてしまっています。

担当マスターより

▼担当マスター

川岸満里亜

▼マスターコメント

こちらのシナリオは、百合園女学院のキャンペーンシナリオです。
百合園女学院のPCが抽選で優先されますが、他校の方も歓迎いたします。但し顔を隠していたり、身分の証明が出来ない方が百合園生に混ざることは不可能です。
これまでの展開は特に気にせずに、ご参加いただいても構いません。キメラ戦に関しましては、たまたま通りかかって巻き込まれたなどの参戦も大歓迎です。助けてください!

尚、百合園女学院キャンペーン『嘆きの邂逅』は2分割となっており、こちらの闇組織編5回に参加された方は、来月上旬にガイド公開予定の離宮編5回にはご参加いただけません。ご了承下さい。

リアクションでの描写は原則1PC1シーンです。状況によって複数シーンに登場する方もいるとは思いますが、アクションは原則1つの事柄への行動にして下さい。
LCはなるべくMCと一緒に行動してください。但し、同じ事柄へのアクションであり、行動が繋がっていれば別行動も出来なくはありません。

今回の主な舞台は、ヴァイシャリー郊外(ファビオの封印解除)とキマク郊外(ジィグラ研究所周辺)……のつもりです。
前回病院方面に参加された方は、怪我をして入院しているという設定や、お見舞いアクションもOKです。
建国の絆最終回と同時期のお話となりますが、どちらが前なのかはアクション投稿時は気にしないでいただければと思います。

四天王の称号をお持ちのPCは、キマクでの行動の際のみ、舎弟を従えた行動を可といたします。

【同行予定NPC】
・封印解除
桜谷鈴子(白百合団団長)
アユナ・リルミナル(ファビオの封印を解く力を持っている)
ミルミ・ルリマーレン(鈴子のパートナー。6騎士ジュリオ・ルリマーレンの子孫)
ラザン・ハルザナク(ルリマーレン家執事)

・ジィグラ研究所(神楽崎分校)
ライナ・クラッキル(ハーフフェアリーの幼子。鈴子のパートナー)
ミズバ・カナスリール(白百合団員)
リーア・エルレン(NPCとしての役目が果たせる方向に導いていただけると嬉しいです)

その他登場予定NPCの動き
アレナ・ミセファヌス……星剣を持って人質交換に向います。
桜井静香……人質交換に連れていかれます。
マスク……闇組織本部に行く手段を探していそうです。
早河綾……病院で精神面の治療を受けています。要安静です。

NPCにつきましては、描写の必要がない場合リアクションに登場しないと思われます。

こちらのシナリオではPL情報とPC情報の違いにご注意下さい。ガイドやリアクションに載っていても、知る手段のない情報は知っているとして行動することができません。
情報を交換できる状態のPC間で情報の受け渡しをする際には、双方のアクション欄にその旨お書きください。

〇人質交換のルール(関わる方は前回のリアクションをよくご覧下さい)
・人質交換は前回指定の場所及び日時に行われます(行われることは決定事項とさせていただきます。成否はアクション次第です)。
・組織側の人物(メニエスさん)が辞退した場合、メニエスさんが指名した組織側の人物が交換に向うことになります。指名が無い場合はコリスと舎弟NPCが向います。
・百合園側の推薦された人物が辞退した場合。片方だけ辞退の場合は、行かれる方が推薦した人物と2人で付き添うことになります。特に推薦が無い場合や両名辞退された場合は、冷徹で頭脳派の白百合団員NPCがアレナに付き添います。
・小型漁船の定員は10名です。人数が多いと不自然、及び介抱するスペースがなくなるので、船長無名NPC、アレナ、付き添い2名の他、釣り人に扮した4名まで乗り込み可とします。それ以上希望者がいた場合は選抜となり残りの方は船着場で見送り(お迎え)になります。
・MCが漁船に乗り、LCは船着場で待機(及びその逆)という別行動は可といたします。
・人質交換に関しての情報は、嘆きの邂逅(離宮編でも可)で百合園側に協力をしており、桜井静香と親しい、もしくはアレナを励ましたり、喜ばせたりしたことのある方のみ、知ることが出来る情報とさせていただきます(他校生も可)。
・指定場所の無人島は岩ばかりの何も無い小島(1周5分ほど)です。封鎖されており普段は人が上陸することはありません。

〇お知らせ
『嘆きの邂逅』の第6回は分割せず1本(100人定員)で行いたいと思っています。
その最終回用に扉絵を用意する予定なのですが、NPCの他に、若干名(合わせて3、4人くらい)のPCにもご登場いただきたいと思っています。描かれたくない方は今回のアクションの意図に『イラスト不可』とでもご記入いただければと思います。

それでは、アクション楽しみにお待ちしております。

▼サンプルアクション

・研究所を破壊する

・研究所を護る

・ヴァイシャリーに向うキメラを倒す

・遺跡に向う

・人質交換に関わる

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2010年06月24日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2010年06月25日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2010年06月29日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2010年07月15日


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