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フューチャー・ファインダーズ(第3回/全3回)

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シナリオガイド【イコン参加可】

白き巨神と白き竜のまみえる時、過去は未来から紡がれる……!!
シナリオ名:フューチャー・ファインダーズ(第3回/全3回) / 担当マスター: 梅村象山

 曇天の空に雷鳴が轟いていました。
 魔法少女ポラリスこと遠藤 寿子(えんどう・ひさこ)はビルの上にいました。
 恐怖に身体を震わせ、涙を目に溜め、ずっと先に見える巨大な影を見ていました。それは三つの首を持つ目のない白竜でした。
 高層ビルよりも巨大なその生き物が天に向かって地獄の業火のような熱線を吐くと、炎の雨が都市に降り注ぎました。
 左右の首が熱線で町を瓦礫に変えていくのを、真ん中の首は邪悪にくちを歪め、まるで笑っているようでした。
「……………………っ!!」
 傍で魔法少女アウストラリスことアイリ・ファンブロウ(あいり・ふぁんぶろう)が何か叫びました。
 次の瞬間、彼女は寿子を身を挺して庇いました。空から炎が降り注ぐのが頭の上に見えました。
「……そうだ……思い出した……」
 目覚めた寿子は息を飲み、それから手の甲を見ました。
 1732……1731……甲に刻まれた数字はカウントダウンしています。
 ここは2046年。海上都市”グランツミレニアム”

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 グランツミレニアムの地下深く、超兵器グランガクインの内部にある司令部に、
 グランガクインの生みの親、スーパーロボット系科学者大文字勇作(だいもんじ ゆうさく)博士
 日本から派遣された特務隊『朝焼(あさやけ)』の隊長、太公望(たいこうぼう)、隊員のアイリ
 レジスタンスのリーダー、サマーブルーが集結していました。
「君達が回収してくれたユニットの搭載は完了した。エネルギーの充填も8割り終わった。いつでも起動可能だ」
「祝祭も今日が最終日、期は熟したな」
 サマーブルーはそう言って、講堂のように、段々に設けられたたくさんの座席を見回しました。
「……ところで、この大量の座席はオペレーター席なのか?」
「オペレーターに必要な機能も備えてあるが、同時にこれは”コクピット”でもある」
 グランガクインに備わる”タマムスビドライブ”は、精神力を力に変え大きな力を生み出す反面、パイロットの精神消耗が激しい。
 戦闘状態の精神消耗を鑑みると、10分……いや、5分がパイロットの限界だろう。
 そのため、グランガクインは複数のパイロットが交代で動かすことを前提としているのだ」
 その時、前面にある巨大な立体モニターにウィンドウが開きました。
 アイリは座席に着き、コンソールパネルを叩きます。
「通信です。サルベージ組合の端末宛てに送られてきたもののようですね。発信元は……第6地区です」
「そんなところに知り合いなんていたかねぇ」
 太公望は首を捻りました。
 アイリはこちらの場所が特定されないよう回線にジャミングをかけて応答しました。
『もし……もしもし、聞こえる? あの伝えたいことがあって……あ、私は遠藤寿子、えっとなんて説明すればいいのかな……』
「遠藤寿子……?」
 アイリは何故か驚いた様子でした。
『……今の声、もしかして……』
 寿子もアイリの声に驚き、言葉を詰まらせました。
 寿子は思い出せた自分の素性と状況、それからサルベージ組合が教団と対抗する勢力であることを知っていると言いました。
『それでこのことを伝えようと思って……』
 手に入れた”グランツ教の祝祭、その最終日の日程”を送りました。

 10:00 メルキオール大神殿 一般市民に開放
 14:00 大神殿外周 聖歌隊のパレード()
       守護者の聖堂 大神殿地下にガーディアンの移動を行う 搬送は地下トンネルを使用する
 16:00 大神殿礼拝堂 超国家神の光臨
 17:00 大神殿前大広場 ガーディアンのお披露目式

 10:00ー13:00 大神殿来賓の間 超国家神とメルキオールの会談
 13:00ー15:00 大神殿来賓の間 超国家神は光臨まで待機
 13:00ー15:00 大神殿外周 メルキオールは祝祭の視察に

「……貴重な情報、礼を言おう。まだ見ぬ少女よ」
「こいつはいいや。これで作戦が立てやすくなったな」
 サマーブルーと太公望は言いました。
 それからモニターに大神殿周辺の地図が現れました。
「作戦はこうしよう」
 まず一般市民に紛れ大神殿に侵入。超国家神が姿を見せる光臨の時に、グランガクインで神殿に攻撃を仕掛ける。
 混乱に乗じ、潜入班も攻撃を開始する。目標は、超国家神及び司教メルキオール。この二人の身柄を押さえるのが最優先事項だ。
『……あの、私達は……』
「この海域の勢力を取り戻し、人々を解放する。それが我等の使命だ。だが、諸君ら”過去からの来訪者”はそうではない」
「あんた達はあんた達の成すべきことをすればいい」
「共に幸運を祈ろう」
「それぞれの”未来”のために」

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 大神殿の屋上に、装飾を凝らした大型飛空艇が接岸しました。
 司教メルキオールとグランツミレニアムの上位神官たちが固唾を飲む中、テンプルナイツの一団が降りてきました。
 物々しい護衛に護られ、一人の女性が現れました。扇情的な衣装に身を包んだ、輝くばかりの美貌の持ち主です。
 メルキオールは跪き、彼女に祈りを捧げました。
「ようこそおいでくださいマシタ、”アルティメットクイーン”様」

担当マスターより

▼担当マスター

梅村象山

▼マスターコメント

マスターの梅村象山です。
未来世界を舞台にしたキャンペーンも今回で最終回となりました。最後までどうぞよろしくおねがいします。


【今回のシナリオについて】


本シナリオは前キャンペーン『インベーダー・フロム・XXX』シリーズと関連性があります。
関連性はありますが、とは言え、前回を必ず踏まえなくても楽しめるシリーズですのでお気軽にご参加ください。
勿論、他校の方も大大大歓迎です。

今回から参加されるPCは全員、スタート地点は第8地区となります。
前回、前々回の出来事は第8地区に潜伏して様子を見ていた、という体で始めて頂ければ問題ありません。
また、今回LCを追加する場合も、はぐれていたけど再会することが出来た、という体であれば大丈夫です。
ただし、はぐれていたLCが、MCの知らない情報を持っていることはありません。

本シナリオでは、PCの皆さんは例外なく軽度の記憶障害に陥っています。
自分が何者なのかはわかりますが、自分のいる場所のことも、何の目的でそこにいるのかも思い出すことが出来ません。
自分が何者なのかわからなくなっていても構いません(笑)
詳しい状況は、第一回の様子をご参照ください。

記憶だけではなく、使えるスキルも忘れているため、スキル欄のスキル1、スキル2に設定したものしか使用出来ません。
ここで設定したスキルは、次回以降も引き次がれ、変更する事は出来ません。

※第一回、第二回に参加されたPCの装備設定は、わたしのマスターページをご参照ください。

また、どういうわけか装備も少ない状態です。
持ち込めるアイテムは装備欄の武装1、武装2、武装3に設定されているもののみとします。
ここで持ち込んだアイテムは、次回以降も引き次がれ、変更する事は出来ません(消費/破壊された場合はなくなります)。

従者やペット、乗り物の場合生き物は持ち込み不可です。

基本的に生物を持ち込むことは出来ませんが、
例外として、召喚獣や虚無霊など、呼び出すことで一時的に存在する生物の持ち込みはOKとします。
常に同行する類いの生物(聖獣は含まれます)は、持ち込みNGとさせて頂きます。

ユニーク化アイテムの扱いですが、
”非生物を生物にした”場合、”生物を非生物にした”場合は、ユニーク化後の形態に準ずる、とさせて頂きます。
ユニーク化後の状態が生物であれば持ち込むことは出来ません。

必要なアイテムがある場合は現地調達をしてください。

また、今回イコンを使用出来るのは第二回でサルベージに成功したPCのみとさせて頂きます。
※イコンの使用可能なPCとイコンの状態は、わたしのマスターページをご参照ください。


【グランガクイン】


グランガクインに搭載されている”タマムスビドライブ”はパイロットの精神力を機体にフィードバックするシステムです。
パイロットが闘志を燃やせば燃やすほど、パワーやスピード、各攻撃の精度が上昇します。
逆に、冷静に淡々と操縦しているとまったくパワーが上乗せされません。むしろマイナスになってしまいます。
この部分は皆さんのアクションの熱=闘志として、わたしなりに計らせていただいて判定します。
ただ、闘志が凄ければ凄いほど機体性能は上昇しますが、それだけ精神消耗も激しいため、活動時間は短くなります。

グランガクインは全長200mを超えるスーパーサイズの弩級イコンです。
武装は以下のようなものが搭載されています。詳細に関しましては、第二回をご参照ください。

ガクインビーム 胸のクリスタルから発射される機晶タキオンエネルギーを超絶収束させた必殺光線。
ミサイルフィンガー 指先から発射される小型ミサイル。
アイアンスラスト 腕に格納された脅威の切れ味を誇る百烈手裏剣。
時空断裂砲 腹部に搭載された空間そのものにダメージを与える大型キャノン。
スパイラルブレイヴァー 胸のクリスタルから取り出す、流体金属製の変幻自在の武器。
PTAフィールド 大きさや発生ポイントを操作可能な超高出力バリアー。
ガクインキャノン 両肩に搭載された百連装のショルダーキャノン
ガクインアンカー 無数のワイヤークローを放出する。
火事場のガクインブースター 一定時間グランガクインの出力を大幅アップさせる装置。
イコンドック 前回回収されたイコンはここからの出撃となります。ここで整備・補給が可能です。
自爆装置 その名の通り、動力を暴走させて機体と引き換えに大爆発を引き起こす装置。司令席にボタンあり。


【冒険の舞台】


皆さんがいるのは、グランツミレニアムと呼ばれる海上都市です。

1)第8地区
  グランツミレニアムの商業地区にあたる場所です。
  中央に広場があり、そこから放射状に商店通りが伸びています。
  酒場『煌明亭』や玩具屋『大勇玩具店』、その他、皆さんの想像する商店街にあるお店は大体あります。
  北に、第6地区。南に、第9地区。西に、第7地区。東に、サルベージラグーンがあります。
  祝祭最終日のため、市民は大神殿に移動しているので、あまり人はいません。
2)第6地区
  境界関連施設の密集する区画で、一般市民の立ち入りは厳重に止められています。
  美しい聖堂が立ち並んでいますが、中には聖堂をカモフラージュにした研究施設も紛れているようです。
  前回、判明した施設はガーディアンの研究・開発が行われている”守護者の聖堂”と、
  謎の装置が運び込まれた”時の聖堂”と呼ばれる施設です。
  また、出入り口付近にある塔は、非常時には高射砲塔にもなるようです。
  警備が厳重のため、基本的には既に侵入に成功したPCのみ、ここで行動する事が出来ます。
  また、聖者コルテロに認められたPCは、彼と一緒なら出入りする事が可能です。
  ※状況によっては、他のPCも侵入することは出来ます。
  ※侵入の手順を踏まずに第6地区で行動可能なPCの一覧は、わたしのマスターページを参照してください。
3)第7地区
  下層市民が押し込められている地区です。
  まだクルセイダーによるPCの包囲と追跡が続いている状態ですが、もはやここに用はないでしょう。
4)第9地区
  大きな港町で、別名”ナインポート”と呼ばれています。
  サルベージ船もたくさん往来していますが、別の地区とを結ぶ定期船、交易を行う輸送船、
  それから、太平洋に存在するメガフロート要塞とを結ぶ教団の戦艦も港に停泊しているようです。
  ここには、サルベージ組合の本社があります。つまり特務隊『朝焼』の本拠地です。
  こちらも第8地区同様に祝祭最終日のためあまり人はいません。
5)メルキオール大神殿
  第6地区の奥に位置する、グランツミレニアムの中心にある大神殿です。
  最も警備の厳重な場所で、一般市民は祝祭最終日に、水路から出る船によってしか行くことは出来ません。
  また入る際は持ち物の確認も行われるため、武器の類いを持ってると没収、及び拘束されてしまいます。
  武器を所持した状態で入るには何らかの工夫が必要です。
  神殿の周辺はたくさんの食べ物屋台や祝祭の記念品を売る店が並んでいます。
  祝福を受けた焼きそば、聖なるイカ焼き、清められたラムネ及びビールなど、普通のお祭りにあるものが並んでいます。
  また記念品は、超国家神ペンライトやTシャツ、タオル、またブロマイドが売られています。
  神殿の中は、一般市民が入れるのは巨大な礼拝堂までとなっています。その奥には警備がいて入れません。


【本シナリオにおける注意点です】


ダブルアクションについて、改めて説明します。
MCとLCの目的が別のアクション、目的が複数あるアクション。
これらはダブルアクションになります。この場合、アクションが一部しか採用されませんので、ご注意ください。

またシーンを複数に跨ぐようなアクションも限りなく透明な……じゃない、ブラックに近いグレーです。
ダブルアクション気味になってしまうので、ワンシーンで魅せるようなアクションにして貰えると助かります。
ワンシーンで自分を出し尽くすようなアクションこそ、完成されたアクションだと私は思う次第です。

上記のシーン跨ぎ問題があるので、原則MCとLCの別行動を禁止とさせていただきます。

▼サンプルアクション

・ガーディアンが過去に送り込まれるのを阻止する!

・グランガクインに乗り込む!

・特務隊とレジスタンスに協力する!

・イコンでグランツ教と戦う!!

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2013年05月27日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年05月28日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年06月01日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年06月14日


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