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アタック・オブ・ザ・メガディエーター!

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シナリオガイド

雲が割れると、そこに奴が居た……きみは、あの獰猛なる牙から逃れられるか!?
シナリオ名:アタック・オブ・ザ・メガディエーター! / 担当マスター: 革酎

「な、なんだぁ!?」
「いやぁ! 怖い! 助けて!」
 家族連れや若者のグループ、或いはカップルといった多くの入場客で賑わう空中展望塔内に悲鳴や泣き声が充満したのは、浮島調査員による説明会が終わろうかという頃合でした。
 空京バーチカルビューランドの空中展望塔内にはこの日、二百人を越える地球からの一般市民の他、オープニングゲストとして無料招待されたコントラクター達の姿も数多く見られました。
 悲鳴や泣き声、或いは怒号をあげているのは、その大半が一般の地球人ではありますが、コントラクター達の間にも、僅かな動揺や緊張が走っているのは否めません。
 空中展望塔全体が大きな振動に揺れ、天井付近では空気圧の減少の為、壁や鉄柱の歪みが急激に広がっています。
 一体、何が起きたというのでしょうか。
 スタッフや浮島調査員達が、入場客への対応や状況把握の為に奔走し、空中展望塔内はまるで蜂の巣をつついたような大騒ぎとなっていました。
 そんな中、事態をよく飲み込めていない三歳ぐらいの幼児が、耐圧ガラス製パノラマビューの外に広がる白い雲海の向こうに何かを見つけたようです。
「ねぇママ、おっきいお魚さんだよ」
「あ、ごめんね、ちょっと今、それどころじゃないからね」
 年若い母親は半ば混乱状態に陥っており、我が子の言葉に耳を貸そうともしません。
「えー、でも、すっごく大きなお魚さんが居たんだよ」
「良いから、少し黙ってて頂戴、お願いだから」
 矢張り母親は、幼い我が子の言葉にはまるで興味を示そうともせず、周囲の大混乱に自身を同化させているかの如く、ヒステリックな状況に身を置いていました。
 母親に相手にされず、頬をぷっと膨らませて、その幼児は再びパノラマビューへと視線を転じます。
「本当におっきいお魚さんなのになぁ」
 幼子にはよく分からないのですが、確かにその巨影は、遥か下方の雲海表面付近を悠然と回遊しています。専門家が目にしたなら確実に腰を抜かしてしまう程、その姿は余りにも異様でした。

 空京島を中心とする浮島群のうちの一島に、先月、空京リゾートイノベーション株式会社が運営する空京バーチカルビューランドが開業し、連日に亘り大勢の観光客で賑わっています。
 目玉である空中展望塔は浮島の中央を貫いて建つ、全長80メートルの巨大な円柱形施設となっており、基底部の総面積はおよそ2千平方メートルに達していると公表されています。
 浮島の下側から突き出ている塔部は八層構造となっていて、各階の天井高はそれぞれ4メートル程はあり、非常に開放的な空間となっています。そして浮島の地上部分の展望台とは、三基の貫島エレベータと非常用のラダーパスで繋がれている構造であるとのことです。
 空中展望塔内には耐圧ガラスによるパノラマビューを主軸とする展望施設の他、レストランやカフェテリア、売店、休憩用の畳敷きの部屋などが用意され、一層あたりの定員はスタッフを除いておよそ百名と、結構な規模を誇ります。
 この空京バーチカルビューランドの空中展望塔フルオープンに、空京リゾートイノベーションはシャンバラ地方の各校に在籍するコントラクター達を、オープニングゲストとして無料で招待する告知を出したところ、決して少なくない応募数があったとのことです。

 舞台は変わって、天御柱学院内に数多くあるイコン研究施設のうちのひとつ。
 使途不明な大量の機材や分厚い書類の束によって埋め尽くされ、まさに文字通り、足の踏み場も無い程に乱雑している小さな研究室の中。そのほぼ中央に、薄汚れた白衣に身を包んだ中年男性が、キングファイル片手にうんうんと唸っています。
 どうやら彼は、研究のさなかで何らかの壁にぶつかった模様です。
 と、そこへ真新しい白衣をまとった、どことなく初々しさすら感じさせる新人の女性研究員が、これまた同じく難しい顔を作りながら、この雑然とした研究室内に足を踏み入れてきました。その手には、LCD表示のパッド式小型端末を携えています。
 若い女性研究員は中年研究員の正面に回り込み、小型端末のLCDを示しながら声をかけました。
「あの、主任、ちょっと教えて欲しいことが」
 主任と呼ばれた中年研究員は、LCD上に浮かび上がる映像に、僅かながら眉をひそめて反応しました。
「ほう、それはメガディエーターじゃないか」
 メガディエーターとは、太古の昔、当時のイコン開発者達が開発中のイコンと戦わせる為に、一部の巨大海洋生物をサイボーグ化した実験生物であるということが、現在までに判明しています。
 しかもただサイボーク化を施したのみならず、飛行能力まで搭載させたというから驚きです。
 その当時は、このメガディエーターを仮想敵に見立てて、空中戦闘シミュレーションのデータ採取を行っていたそうです。
 中年の主任研究員は、小型端末に表示されるメガディエーターの画像を見ながら、小首を傾げました。
「それが、どうかしたのかね?」
「確か以前教えてくださった折には、メガディエーターは全て殺処分されて現存しない、というお話でしたよね?」
「ああ、その筈だが」
 ところが、と若い女性研究員は表情を曇らせました。
 曰く、先般のイコン発掘調査の際、メガディエーターと思しき影が、記録ビデオの中にはっきりと映し出されていた、というのです。
「そんな馬鹿な、といいたいところだが、可能性は無いとはいえないか」
 主任研究員はキングファイルをデスク上に放り出し、渋い表情で腕を組みました。
「殺処分したというのは、あくまでも当時の開発者達のいい分に過ぎないからな。もしかしたら、処分を免れて生き延びた個体がどこかに潜んでいて、昨今のイコン発掘に刺激されて目覚めた、という線もあり得る」
「もしそうだったら、大変な問題ですよ」
 女性研究員の顔色が、僅かに青ざめたように見えました。

 メガディエーターの正式名称はカルカロドン・メカニクスであり、メガディエーターという呼び名は、当時のイコンパイロット達がその外観と与えられた役割から、畏怖の念を込めてつけた呼び名でした。
 その呼び名が持つ意味は、剣闘士(グラディエーター)としてのメガロドン
 グラディエーターは歴史上、奴隷としての剣士が多かった為、剣奴と称されることもありました。
 そしてメガロドンは、数百万年前に絶滅した獰猛な巨大鮫。その全長は、最大個体で13メートルにも達するといわれる程の巨体を誇っていたそうです。

担当マスターより

▼担当マスター

革酎

▼マスターコメント

 本シナリオガイドをお読みくださり、ありがとうございます。

 今回の舞台のひとつとなる空京バーチカルビューランドの空中展望塔は、非常に危険な状況にあります。
 謎の衝撃を受けた後、浮島との接合部分が大きな損傷を受け、このまま放置しておくと観光客達は塔もろとも地球に落下してしまう運命が待っています。
 どうか皆さんの手で無力な一般市民に過ぎない観光客達を救出し、雲海に舞う巨大な影から人々を守ってあげてください。

 具体的な行動としましては、
・小型飛空艇や空飛ぶ箒で巨影を追跡する
・空中展望塔に留まって迎撃する
・空京への定期便(大型飛空艇)乗り場まで観光客達を護衛しながら誘導する
などが考えられるでしょう。

 また、空を飛ぶ相手への対抗手段をお持ちで無い方には、空京バーチカルビューランド備え付けの小型飛空艇が貸し出されます。どうぞご利用ください。

 それでは、皆様からの素敵なアクションをお待ちしております。

▼サンプルアクション

・観光客達を無事に脱出させる。

・雲海内を徘徊する謎の存在と接触。

・空中展望塔内で一般人達の助けになる。

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2011年04月26日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2011年04月27日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2011年05月01日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2011年05月19日


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