シナリオガイド
収穫する? レシピを公開する? 豪華なデザートパーティに潜り込む?
シナリオ名:伝説のリンゴを召し上がれ / 担当マスター:
ミシマナオミ
「た……大変……大変です、先生!」
ある冬の日の早朝。
葦原島立つ優雅な古城のようなエンパイアーパラミタホテルの厨房へ、14歳の見習いパティシエール小林美瑠が、大慌てで駆け込んで走り込んできました。短いおさげが、両頬の横でピョコピョコと揺れています。
「騒がしいですよ、美瑠」
「で、でも……リンゴが全滅しちゃったんですっ!」
弟子の美瑠に呼ばれて、師匠のパティシエ森幸人が見たものは……、
「うむう……これは、ひどい有様ですね……」
地球から届いた物資を貯蔵していた倉庫の扉が壊れ、このあたりに生息しているアシハラザルたちが、今夜のデザートパーティに使う予定だったリンゴを食い散らかしている光景でした。
今、エンパイアーパラミタホテルには、地球からやってきたさる大企業の社長が宿泊しています。
企業は、パラミタの開発と発展に深く関わっていますが、つい最近、相次ぐ肉親の不幸で社長の地位を継ぐことになったコーデリアは、まだ7歳。
金色の巻き毛と大きな蒼い瞳を持つお人形のように愛らしい少女ですが、突然、小さな肩に背負うことになった責任や、孤独感で押しつぶされそうになっていて……、
「パラミタの料理はもうイヤ! こんなところ、もう居たくない! イヤイヤ、全部イヤ! 早く地球に帰りたい!」
と、昨日もディナーの最中に突然泣き出して、厨房のスタッフを困らせたばかりです。
地球で修行した幸人は、そんなコーデリアの心を慰めるために、彼女の故郷のリンゴを取り寄せ、洗練されつつも素朴な味わいの残るアップルパイを焼き上げて、中央のテーブルに置く予定でした。
「困りました……」
幸人の繊細な美貌に、深い憂いの影が漂います。
十代で数々の賞に輝き、天才の名をほしいままにしてきた幸人ですが、最近はスランプ気味。
パラミタにやってきて以来、コーデリアがデザートに手をつけようとしないことがトドメとなって、ここ数日は、ブツブツと鍋に向かって独り言を繰り返している有様です。
「このあたりで手に入るリンゴでは、コーデリア様を満足させることなど、できそうもありません……かといって、他のデザートでは、また、ひとくちも食べてもらえずに……何か、コーデリア様の気に入るデザートがあれば……ダメだ、何も思いつかない……」
「せ……先生!」
すっかり自信を喪失し、手にした小鍋に向かって呟きはじめた幸人に、美瑠が、必死に呼びかけました。
「私、飛び切りおいしいリンゴの噂を聞いたことがあります! この近くの山にある樹に実るリンゴで、それを食べると、食べさせてくれた人を好きになっちゃうくらいおいしいリンゴ……それなら、きっと、コーデリア様も満足してくださいます!」
「伝説のリンゴですね。噂は、私も聞いたことがあります」
一生懸命な弟子のキラキラと輝く瞳から目をそらした幸人は、小さなため息をつきました。
「そのリンゴは、動物たちにとっても大切なもので、樹の根元は、パラミタ狼の群れに守られているとか。とても、私たちの手に負えるとは思えません」
「私たちには無理でも、コントラクターさんは、きっといい方法を見つけてくれると思います!」
「なるほど……コンダクターなら、私たちの知らない新しいデザートのレシピを持っている可能性もありますね……そちらの方も募集してみましょう」
少し元気を取り戻したパティシエの幸人と、見習いパティシエールの美瑠は、広告ポスターを作りました。
<エンパイアーパラミタ特別企画>
2つのコースの参加者を募集しています。
コースその1「伝説のリンゴを収穫しよう」
・パティシエールと一緒にリンゴを収穫しましょう。
食べさせてくれた人を好きになってしまうくらいおいしい伝説のリンゴを手に入れてみませんか?
収穫したリンゴは持ち帰ることができます。
コースその2「オリジナルデザートレシピを公開しよう」
・あなたのレシピを教えてください。
一族に伝わる秘密のデザートや、まだ誰も食べたことのない新しいデザートを、パーティで発表しましょう。
※どちらのコースもコンダクターのみ無料で参加できます。
※収穫の際は、モンスターが出現しますので十分にご注意ください。
担当マスターより
▼担当マスター
ミシマナオミ
▼マスターコメント
マスターコメント
このシナリオは、学校の所属に関係なくご参加いただけます。
食べさせてくれた人を好きになってしまうくらいおいしいと伝説のリンゴ。
パラミタ狼を追い払ってリンゴを収穫したい方、収穫したリンゴをすぐにお相手に食べさせたい方、秘伝のレシピを伝授したい方、超高級ホテルのデザートパーティにこっそり紛れ込みたい方……ぜひ、ご参加ください!
初心者の方もお待ちしています!
■コーデリアについて
コーデリアの後見人は、彼女の権力を使って、葦原島の開発をかなり強引にすすめようとしています。
このままでは、伝説のリンゴの樹のある場所も、更地にされてしまうかもしれません。
社長のコーデリアは、一応、発言権を持ってはいるものの、ただただ我が儘三昧の日々を送っています。
■パラミタ狼とリンゴの樹
狼たちは、代々、伝説のリンゴの樹を守ってきました。
彼らにとっても大切なものを分けてもらうのですから、むやみに傷つけたり殺したりせずに、リンゴを収穫する方法を考えてください。
パティシエールの美瑠が同行します。彼女が抱えている大きな籠を、みずみずしいリンゴでいっぱいにしてあげましょう。
■厨房について
秘かに受け継がれてきたレシピや、まだ誰も知らないオリジナルレシピを幸人に伝授して、パラミタの自然を生かした素敵なデザートを完成させましょう。
リンゴのレシピは大歓迎ですが、他にも手に入れやすい素材なら大丈夫。
不完全なレシピでも、皆様の協力があれば、見た目も美しくておいしいデザートを仕上げることができる……かもしれません。
■デザートパーティについて
コーデリアを歓迎してホテルで開かれる華やかなデザートパーティに紛れ込むことができます。
デザートを盗み食いすることもできますが、招待客ではないので、あまり目立たないように気をつけつつ、見つかったときの言い訳も考えておきましょう。
■伝説のリンゴについて
食べさせてくれた人を好きになるというほどおいしいリンゴです。ほれ薬と呼べるほど強力ではありませんが、調理するより、生で食べた方が効果があるという噂です。
ひとりで食べた場合は、おいしさのあまり、とても気分が良くなります。
▼サンプルアクション
・パラミタ狼を追い払ってリンゴを収穫できるようにする
・幸人にデザートレシピを教えてめずらしいデザートを完成させる
・デザートパーティに参加
▼予約受付締切日
(予約枠が残っている為延長されています)
2012年02月11日10:30まで
▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)
2012年02月12日10:30まで
▼アクション締切日(既に締切を迎えました)
2012年02月16日10:30まで
▼リアクション公開予定日(現在公開中です)
2012年02月28日