空京

校長室

建国の絆第2部 第2回/全4回

リアクション公開中!

建国の絆第2部 第2回/全4回

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る

シナリオガイド

闇龍と戦う為、殲滅塔を手に入れろ!
シナリオ名:建国の絆第2部 第2回/全4回 / 担当マスター: 砂原かける

 世界の破壊者闇龍が復活してしまいました。
 しかし、まだ現れただけで動き出してはいません。

 闇龍の想像を絶する巨体は、黒雲のように空をおおっています。
 実は闇龍の本体は虚無そのもので、その周囲をすでに「食われ」た残骸が、砂嵐や雷雲となって漂っています。
 この嵐を人工衛星から見た時に始めて、黒い龍のように見えます。

 闇の救世主ダークヴァルキリー
「寝テナイで、イっショに暴レようヨ」
 と、いまやパートーナーとなった闇龍に呼びかけています。
 まるで退屈した子供が寝ている親を起こそうとしているようです。


 この闇龍の復活に呼応するように、古王国の基地が出現しました。
 ヒラニプラ南部の山中に突然、軍事基地が現れたのです。
 近くの村民の通報を受け、シャンバラ教導団から偵察隊が派遣されました。
 偵察の結果、基地は寝所と同じ古王国末期の産物、キャンプ・ゴフェルと判明します。
 基地の中心は、古王国の最終兵器と呼ばれた光条砲台『殲滅塔』。
 かつてツァンダ近くに出現した光条砲台を、さらに進化させた巨大砲です。
 光条兵器と同様に光属性の魔法攻撃ですが、威力は核兵器並みと段違いで、射程も一万kmあります。
 撃ちまくれば全世界を滅亡させられるでしょう。
 ただ光条砲台のエネルギーは、剣の花嫁と機晶姫です。
 一回の発射につき、数十から数百体の命が必要になります。
 そのエネルギー変換施設とあわせ、殲滅塔はドーム球場並みの大きさです。

 キャンプ・ゴフェルにはこの殲滅塔の他に、ロボットや量産型機晶姫の兵団に、防衛システムと、基地としての施設もそろっています。
 ただロボットの塗装は最小限で骨組みもむき出しと、基地稼動当時の戦局の厳しさがうかがえます。

 しかし教導団の偵察隊が調べられたのは、ここまでです。
 キャンプ・ゴフェルの防衛システムは、現代の人々をも部外者として基地に立ち入らせません。五千年前に死亡して復活した者も同様です。


 教導団団長金鋭峰(じん・るいふぉん)はキャンプ・ゴフェルを制圧し、殲滅塔を対闇龍の兵器として運用する事を各学校長に提案しました。
「これぞ天啓。試練に打ち勝ち、殲滅塔を手にして闇龍と戦う力となせ、という事だろう」
 しかし今動かせる第一師団だけでは戦力に不安があり、殲滅塔が国家レベルで管理すべき戦略兵器である事を鑑み、全学校が連合を組む事になりました。
 特に蒼空学園と葦原明倫館、空京大学が、教導団と共に殲滅塔の確保に前向きです。
 これまで教導団とは対立もあった蒼空学園ですが、ナラカ城での戦いのダメージが大きく、またクイーンヴァンガードの指揮能力もまだ未熟だと露呈しました。
 そのため今回のキャンプ・ゴフェル制圧戦では、クイーンヴァンガード及び蒼空学園の部隊は教導団の指揮下に入ります。
 ヴァンガード隊の親衛隊隊長ヴィルヘルム・チャージル御神楽環菜(みかぐら・かんな)校長の命令を受け、それを渋々ながら了承しました。

 蒼空学園では、剣の花嫁花音・アームルート(かのん・あーむるーと)が記憶を取り戻しました。
「あたし、キャンプ・ゴフェルを知ってます。起動させる方法も。
 だって……五千年前に殲滅塔のエネルギーになりましたから。
 闇龍からシャンバラを守る為に、またこの身を捧げます!」
「なに言ってんだ、花音?!」
 彼女のパートナー山葉 涼司(やまは・りょうじ)が仰天しますが、花音は不思議そうです。
「剣の花嫁は光条兵器を使う為のもの。そのために命を失うなら本望ですよ?
 あたしは殲滅塔を手に入れる作戦に参加します。涼司さんも手伝ってくれますよね?」
 涼司は答えられません。人間らしく見える剣の花嫁も、やはり人造生命体なのです。
 そして剣の花嫁で十二星華テティス・レジャ(ててぃす・れじゃ)も花音に賛同します。
「私も力を貸すわ。十二星華の力を光条砲台発射に役立てられると思う。
 もう誰かに先立たれるのは嫌だもの……」
 うろたえる涼司に、皇 彼方(はなぶさ・かなた)が感情を押し殺した声で言います。
「ヴァンガード隊本部によると、殲滅塔には古代の戦いでチャージされたエネルギーが、あと一回発射する分は残ってるそうだ。
 それに砲台発射でパートナーを失う生徒には、パートナーロストの代償を軽減する為に学校が別のパートナーを紹介するそうだ」
「そういう問題じゃない!」
 涼司が彼方の胸倉をつかみます。しかし彼方は言います。
「砲台を占拠しても、すぐ撃つ訳じゃないだろう。時間も方法も、きっとあるはずだ」
「!」
 彼らの頭上には、陽光を遮らんばかりに闇龍が暗い雲のように広がっていました。


 キャンプ・ゴフェル制圧作戦には、葦原明倫館の侍部隊と忍者隊も参加します。
「脅威には遠慮なく究極兵器を御見舞いするでありんす」
 ハイナ・ウィルソン(はいな・うぃるそん)総奉行は殲滅塔使用に前向きです。
 また空京大からは技術系の教授や学生が、教導団技術科に協力します。
 第一師団技術科少佐カリーナ・イェルネ教授も、殲滅塔使用に興味を示しています。
 教授は今作戦で、魔槍グングニル・ガーティを扱うレゾネイターケイティ・プロトワンに加え、ヴァルキリーの女騎士フレッカ・ヴォークネンを用意しました。
 気分屋で不安定なケイティよりも、生真面目なフレッカの方が御しやすいのでしょう。
 ケイティはフレッカに立場を追われるのではと、イラだっています。


 一方で、殲滅塔の使用に反対する学校もあります。
 まず波羅蜜多実業高等学校は、教導団が殲滅塔を手に入れたら、闇龍の次に撃たれるのは自分達ではないか、と不良達が大騒ぎしています。
 イルミンスール魔法学校のアーデルハイト・ワルプルギス(あーでるはいと・わるぷるぎす)と百合園女学院のラズィーヤ・ヴァイシャリー(らずぃーや・う゛ぁいしゃりー)は、強大すぎる兵器に懐疑的です。
「過ぎた力を使って自然界のバランスを壊しはせぬか?」
「強大な兵器を持つ事で、シャンバラが他国から危険視される恐れも高まりますわ」
 いつもは特に意見を出さない桜井静香(さくらい・しずか)校長も不安を口にします。
「殲滅塔って核兵器みたいだよ。そんな大量破壊兵器を使っていいのかな……」
 薔薇の学舎のジェイダス・観世院(じぇいだす・かんぜいん)校長も、殲滅塔使用には反対です。
「シャンバラの民の理解や意見も固まらないうちに、我々学校だけで大量破壊兵器の保有や使用を進めるのは、早計ではないかな?」
 ジェイダス校長は、反地球的なタシガンの民を刺激したくないようです。

 しかし殲滅塔使用に反対する学校長達に、空京大学学長アクリト・シーカーは言います。
「では、何か他に闇龍に対抗できる手段があるのかな?」
 校長達は誰も答えられません。
 である以上、殲滅塔奪取は闇龍への対抗策として必要なのです。

 百合園女学院は白百合団を作戦に参加させる事を決めました。
 その役目は、殲滅塔を得た他校が即座に砲を撃つなど、行き過ぎた行為がないか見張り、阻止する事です。
 白百合団の桜谷鈴子(さくらたに・すずこ)団長はアレナ・ミセファヌス(あれな・みせふぁぬす)ら百合園在籍の剣の花嫁に、他校の花嫁や機晶姫、特に花音やテティスが先走らないよう見張りを命じました。
 さらに神楽崎分校を通じ、百合園からパラ実に支援要請が出されました。
 今作戦では、パラ実生が白百合団の協力部隊として参加する事が金鋭峰(じん・るいふぉん)団長に許可されています。
 ただタチの悪いパラ実生が紛れ込まないように、関羽・雲長(かんう・うんちょう)が白百合団に同行します。


 一方イルミンスール魔法学校は、まったく別の作戦を立てました。
「エリザベート! 我々イルミン勢でナラカ城に向かい、油断しているアズール・アデプターを討ち取るのじゃよ!」
「もぉテレポートで島に入れなくなってるですぅ」
 するとアーデルハイトは意味ありげに笑い、手紙を掲げます。その封蝋に押された紋章は、ドージェが魔法学校を襲うという報が流れていた際「ドージェを刺激しなければ襲わない」とアドバイスを送ってきた貴族のものです。
「ふっふっふ、実はナラカ城に潜入した者より、鏖殺寺院が荷物搬入に使うテレポートエリアの座標が送られてきたのじゃよ!
 ここならテレポートし放題じゃ。
 しかも鏖殺寺院の多くの者が、殲滅砲の破壊に向かうようじゃ。
 ダークヴァルキリーは儀式場に閉じこもって出てこず、城に残った長アズールの手勢は少ないそうじゃな」
「でもぉ〜、やっつけても復活するですよぉ?」
 アーデルハイトはつるぺたな胸を反り返らせます。
「わしが無駄に五千年も生きとると思うな。魔法使い達の英知を集め、特殊な結界を編み出したのじゃよ!
 この結界でアズールの魂を今の体に閉じ込め、他の体で復活できないようにして倒せば、奴も終わりじゃ!」
 こうして二人を中心に、ナラカ城特攻部隊が組織されました。
 現地ではアーデルハイトが特殊結界を張る事に集中し、エリザベートや生徒達が戦います。


 同じ頃、鏖殺寺院では、教導団の内通者から送られた殲滅塔やキャンプ・ゴフェルのデータが吟味されていました。
 長アズールは鼻で笑います。
「大戦末期の遺物で、闇龍様に傷などつけられるものか。
 だが我らの軍勢には脅威。戦力を喪失しない程度に、邪魔するのがよかろう」
「アズール様! 俺に、あの砲台の破壊を任せてください!」
 ヒダカ・ラクシャーサが興奮した口調で言います。
 アズールの前では普段は礼儀正しくしているのですが、それも忘れているようです。
「あの殲滅塔……俺の島を吹き飛ばした兵器だ。必ず……必ずブチ壊す!!」
 目をギラつかせるヒダカに、真田 幸村(さなだ・ゆきむら)は心配そうです。
 さらに幹部の白輝精(はっきせい)も殲滅塔破壊に同調します。
「長、あの破壊力で射程一万kmは見過ごせません。私も破壊が望ましいかと思います」
 白輝精が言うと、鮮血部隊将軍林 紅月(りん・ほんゆぇ)もうなずきました。
「中国と関わり深い教導団が、大量破壊兵器を手にするのは阻止したい考え。私も白輝精様に協力いたしましょう」
 そこに思いがけない人物が名乗りをあげました。
 砕音・アントゥルース(さいおん・あんとぅるーす)が会議に同席させた、ダークヴァルキリーの姉ジークリンデ・ウェルザング(じーくりんで・うぇるざんぐ)です。
 ジークリンデはショックで青ざめています。
「あんな物がシャンバラにあったなんて……。
 人道に反した大量破壊兵器を、女王陛下がお認めになる筈がありません! 殲滅塔を破壊するのなら、私も協力します」
 白輝精が呆れます。
「あなた、自分の立場を分かってるの?」
 しかし砕音が言います。
「キャンプ・ゴフェルを防衛する機体の同型機で試したところ、すべての機械がジークリンデ様の命令に従いました」
 白輝精はジークリンデをねめつけます。
「だったら連れていきましょう。私がしっかり見張るわ。でもアズール様の名をかたる……」
「セレスティアーナ」
 砕音が、イビー・ニューロ(いびー・にゅーろ)が偽アズールに贈った名を口にします。
 白輝精は無視。
「あの子は、闇龍を抑えさせる為にナラカ城に残すわよ。催眠が解けて騒がしいし」
 なお砕音は体調が悪く、作戦には参加しません。点滴や検温で恋人とのろける余裕はありますが、戦闘は辛いでしょう。
 グエン ディエム児玉 結(こだま・ゆう)が彼を守る為に城に残ります。
 また砕音は、エメ・シェンノート(えめ・しぇんのーと)が提言し、ヘル・ラージャ(へる・らーじゃ)と共に密かに発足させた回顧派の足固めも考えているようです。
 砕音は作戦に同行できない代わりにと、ヒダカ達へ言います。
「下手に砲台を破壊して、その場で暴発などはやめていただきたい。
 アナンセに基地施設や殲滅塔破壊用の機器を持たせて同行させます」
 ヒダカは砕音を疑いの目で見ます。
「貴様、何を企んでいる?!」
 砕音は座っていた車椅子から立ち上がり、ヒダカの両肩をつかみました。
「俺はおまえを助けたいんだ」
 しかしヒダカは彼の腕を振り払い、出て行ってしまいます。


 薔薇の学舎では、ジェイダス校長が佐々木 弥十郎(ささき・やじゅうろう)からヒダカについて報告を受けます。
「……ヒダカは長アズールから邪霊を操る力を授かったと勘違いしているようです。
 また英霊真田幸村は、元は怨霊だったそうです。でも現在そうでなさそうなのは、ヒダカの黄泉之防人の血筋が影響したのかもしれません。
 ワタシも彼と話しましたが、トラウマもあってセンシティブですね。言動は大人びようとしていますが、実際は中等部の生徒とそう変わらないのかもしれません」
「粘り強く説得するしかないな。
 闇龍が現れた今、スフィアを通じた各都市の破壊も近い。
 ヒダカらスフィア保有者の絶望を払う事を第一にすべきだろう」
 校長は殲滅塔破壊に現れるヒダカに接触するため、ふたたびイエニチェリルドルフ・メンデルスゾーン(るどるふ・めんでるすぞーん)を始めとする生徒達を向かわせます。
 今回もスフィア情報提供者の御使いとされる蛇のエルとそのお世話係白田 智子が同行します。
 房姫御筆先があるので、葦原明倫館も協力します。


 ジークリンデが鏖殺寺院と共に、殲滅塔破壊に現れる。
 その報に魔剣の主高根沢理子(たかねざわ・りこ)はキャンプ・ゴフェルに向かう決意をしました。
「ジークリンデを取り返さなきゃ!」
 リコは彼女との契約をコントラクターブレイカーによって解除され、今は一般人となっています。
 そのため携帯用結界発生装置を着用しており、戦闘能力はありません。
 新日章会の北条真理香(ほうじょう・まりか)や理子様親衛隊が、リコを守る為に同行します。

担当マスターより

▼担当マスター

砂原かける

▼マスターコメント

 闇龍の脅威が迫っています!
 しかし殲滅塔をめぐり、各校の意見は分かれています。
 そこで今回の投票は、この殲滅塔の使用に賛成か反対かを集計します。
 この結果が、殲滅塔制圧後に使用するかどうかに影響します。
 なお砲台が破壊された時は、投票の結果に関係なく砲台を使う事ができません。
 投票方法はMCの手段欄の最初に「賛成」か「反対」を明記してください。
 無記入は投票無しとして扱います。
 投票はMCとLC一組につき1票です。
 またご参加の方へのプレゼントアイテムは、集計結果が賛成か反対かで変化します。

・殲滅塔使用のメリット
 闇龍にダメージを与えられるかもしれません。(効かない可能性もあります)

・殲滅塔使用のデメリット
 他に、闇龍に対抗できる手段を探さないといけません。
 シャンバラ地方の自然界のバランスが崩れる恐れがあります。
 他国から危険視されるかもしれません。



 今回も、以下のように担当を分けてマスタリングさせていただきます。
 アクションの目的欄に、行動に応じた番号を、下記から選んで記入してください。
 無記入や番号違いの場合は、判定で著しく不利になりますのでご注意ください。
 制圧や確保を邪魔する場合も、その場所の番号になります。


【1】基地制圧
 担当マスター 有沢楓花
 主なNPCは、金鋭峰、関羽、桜谷鈴子、リコ、北条真理香、ヴィルヘルム、ケイティ、フレッカ、イェルナ博士、灰玄豺、ジークリンデ、紅月、白輝精

【2】砲台確保
 担当マスター 村上収束
 主なNPCは、山葉、花音、皇彼方、テティス、アレナ、エル、白田智子、ルドルフ、ヒダカ、真田幸村、アナンセ

【3】ナラカ城強襲
 担当マスター 桜月うさぎ
 主なNPCは、アーデルハイト、エリザベート、長アズール、偽アズール、砕音、児玉結、ディエム

【4】それ以外の行動 情報収集
 担当マスター 砂原かける
 NPCは必要に応じて登場。

 NPCは必要に応じて別シーンに登場したり、ここに書いていない校長なども状況に応じて登場します。
 なお【3】のナラカ城特攻部隊は、イルミン以外の生徒も受け入れています。
 エリザベートと一緒でないとナラカ城に入れませんのでご注意ください。
 また鏖殺寺院に所属、もしくは回顧派(砕音かヘル)の協力PCは始めからナラカ城にいる事ができます。
 【4】は、内容によっては描写に適切な場所のマスターへ執筆を振り替えさせていただく場合もございます。


 また今回から、シナリオ参加PCに経験値(EXP)が入ります!
 どうぞ奮ってご参加くださいませ。

▼サンプルアクション

・【1】キャンプ・ゴフェルの制圧を行なう

・【2】砲台の確保を目指します

・【3】ナラカ城を急襲してアズールを倒す

・【4】その他

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2010年04月16日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2010年05月28日


イラストを設定する 設定イラストを編集/解除する

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る