波羅蜜多実業高等学校

　蒼空学園から少し歩いたところにあるツィリルのせせらぎという小川があり、小さな妖精が住んでいます。
　初夏は妖精たちの恋の季節で、夜、完全に日が沈み辺りが暗くなると、身体を発光させながら舞うように飛び回り、異性へとアプローチするのです。
　けれど、今年は未だ飛び回り始めたということが伝えられていません。

「助けてください！」
　ある晴れた日の昼下がりの蒼空学園に現れたのは、１人の小さな妖精です。
　何事かと集まる生徒たちの前に、妖精はやや急ぎ気味の口調で説明を始めます。

　春先ごろから何処からともなくとても大きなガマガエルがたくさん小川に現れて、気に入ったのかそのまま住み着いてしまいました。
　ちなみにこのガマガエルの群れ、どうやらボスが居るらしく、そのボスガエルを中心に生活しているようなのです。
　ガマガエルたちが住み着いて以来、妖精たちは怖くて飛び回ることも出来ません。
　そろそろ恋の季節、飛び回って、異性にアプローチしたい子たちだってたくさんいるのに、このままでは初夏が終わってしまいます。

「ガマガエルは、退治するでも、追い払うでも、対処はお任せします！　けれど、二度と小川に来たくないと思わせては欲しいんです」
　でないと、毎年同じ時期に助けを求めることになってしまいますから、と困ったような表情のまま、妖精は告げます。
　困った妖精たちのため、ガマガエルをどうにかしてください。
　ガマガエルが居なくなれば、今年一番の妖精たちの作り出す幻想的風景を見ることが出来るでしょう。

　ようこそ、蒼空学園へ！
　そして、初めまして、皆さんにこちらの冒険をお届けさせていただきます、朝緋あきらと申します。
　ガマガエルを退治して、蛍のような発光フェアリーが作り出す素敵な空間で楽しんでください！
　皆さんの参加、お待ちしております。

・ガマガエルを追い払う

・ガマガエルを倒す

・事が終わった頃に訪れて幻想的風景を楽しむ