波羅蜜多実業高等学校

　ジャタの森の村で起きた火事はなんとか消火することが出来ました。
　しかし、原因は放火であった事。
　そして犯人は村の火事をホイップ・ノーン（ほいっぷ・のーん）に報せてきた薬屋のおやじであった事が判明しました。
　全てはホイップの星杖『シナモンスティック』を盗むために仕組んだものだったのです。
　ホイップの杖は約５０００年前の巨大台風を封印したもので、このままでは封印が解かれてしまうことから、ホイップは特殊な石化を自らに施してしまいました。
　皆に杖奪還を託して――。

「ティセラ様！　ホイップの杖を盗むことに成功しました！」
　おやじはバイクを一度止め、携帯で連絡をしていました。
　あまりにも興奮しているのか、鼻の穴を膨らませ息が荒くなっています。
『わかりましたわ。御苦労様』
「はいっ！　つきましては女王になったあかつきには鞭かヒールで――」
　おやじがそれ以上言う前に電話は切れてしまいました。
「ああっ！　ティセラ様っ！」
　そんな扱いにも喜びを感じているようです。
　おやじは携帯をポケットへと戻すとまたバイクを走らせました。

「杖が手に入ったのでしたら……ホイップは……」
　携帯を本気で嫌そうに切ったティセラはどこかへと向かったようです。



　石化したホイップの元ではおやじを追う人達がそれぞれ自分の乗り物に乗ろうとしていました。
「ボクはホイップちゃんの側に居ます……乗り物もないですし、皆さんの足手まといになってしまいますから。それに……ホイップちゃんが心配で……」
　宿屋の青年主人グラン・リージュはそう言うと、おやじを追う人達を見送りました。

　しばらくするとグラン達の元へと男性が近づいてきました。
「村を助けていただき有難うございました。お疲れでしょう？　村の皆からお礼……と言っても大したものではないのですが、どうぞ飲んで下さい。疲れが取れますよ」
　村から来たという男性は大きな水筒に入った温かいスープを皆に配りました。
　なかなかに美味しかったらしく、何人かは一気に飲み干してしまいました。
「助かります」
「いえいえ、助けていただいたのはこちらですから」
　男性は人の良さそうな笑顔で答えます。
　水筒のふたをしっかり閉めると、男性は去って行きました。
　そして、異変が起きたのはすぐでした。
　なんとスープを飲んだ剣の花嫁がホイップ目がけて攻撃してきたのです。
「全てはティセラ様の為に……」
　そう呟きながら。

　薬屋のおやじを追い、杖を奪還して下さい！
　そして石化中でもろくなっているホイップを助けてあげて下さい！

　「シャンバラを守護する者」の続きとなっております。

　おやじを追いかける人達はおやじが時限発火装置を自分で作れるという事をお忘れなく。
　薬屋をやっていた為、色々と作って来ています。
　おやじのバイクは普通のバイクよりもスピードはありません。

　ホイップの側に残った剣の花嫁達は操られてしまっています。
　長い時間操られているわけではありませんが、全ての力が強化されております。
　操られている時間は３０分ほどです。

　ホイップですが体が欠けたりすれば体だけでなく心にもダメージがいってしまいます。
　ご注意くださいませ。
　勿論、首が取れたりしてしまうと死んでしまいますので！

　前回、参加していなかった方も実は火事の現場に来ていたとしていただいて大丈夫です。

・おやじを追うぜ！

・ホイップさんと一緒にいます

・ホイップを亡きものに……