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シナリオガイド

屋敷でパーティー?スペシャルなお菓子を手に入れろ!
シナリオ名:白の夜 / 担当マスター: ハルト

「……何をしている?」

 とある森の奥、最低限生活できる程度には清潔な屋敷の中。
 厨房から溢れ出し、屋敷全体へと広がった甘い香りに眉を寄せたシェディ・グラナート(しぇでぃ・ぐらなーと)が厨房を覗き込むと、そこには難しい面持ちで大量の材料と向き合うヴラド・クローフィ(ぶらど・くろーふぃ)の姿がありました。

「ああ、ほわいとでーのお菓子を作っています」

 違和感のある発音でそう述べたヴラドに、シェディは怪訝と双眸を細めます。
 彼はバレンタインデーにもお菓子を製作していた筈です。その上、これだけの量を個人に宛てるとはなかなかに考えにくいものがありました。

「誰に渡すつもりだ?」
「ほわいとでーは、感謝の気持ちを込めて贈り物をする日だと聞き及びました」

 やや不機嫌に述べたシェディにきょとんと目を瞬かせたヴラドは、動かす手を休めないままにずれた回答を口にしました。
 彼の手元では、恐らくチョコレートであろうどろどろに溶けた液体の湛えられたボウルが、直接火によって熱されています。
 
「ですので、日頃お世話になっている、及びこれからもお世話になる薔薇の学舎の皆さんに感謝の気持ちを、と思いまして」
「……そう、か。済まないが、俺は先に眠る」
「ええ、お休みなさい」

 彼の中では既に自分たちの入学は確定しているようです。一先ず一個人へ向けられたものではないらしいその答えに安心した様子で吐息を漏らすと、納得したようにシェディは背を向けました。
 さて、そんな彼が翌日眼を覚ました頃には、屋敷の様子は一変していました。

「……何、だ、これは」

 呆然と瞬く彼の視界には、まるで迷路のようにクッキーの壁が築かれた廊下がありました。何とかそれを潜り抜けると、辿り着いた広間にはおどろおどろしいチョコレートの飾り付けが施されていました。ところどころ溶けている、様々な色をしたそれは、飾り付けにしては酷く趣味が悪いものです。

「パーティー会場ですよ」

 同じように飴やチョコレートで装飾の為された、成体のドラゴンに近い大柄のドラゴニュート、たまの背に乗りながら、ヴラドは胸を張って答えました。
 困り顔のたまは、時折つんつんと鼻先でチョコレートをつついています。

「さあ、あなたはこのポスターをいつもの場所に」

 極めて上機嫌なヴラドの様子に気圧されたシェディは、押し付けられたポスターを手にすると、渋々薔薇の学舎へ赴きました。
 いつも通り、隙を見計らって校門脇の壁へとポスターを貼り付ます。そのポスターからも甘い匂いがしました。どうやらチョコレートで文字が書かれているようです。

『親愛なる薔薇の学舎の皆さんへ
 ほわいとでーが迫った今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
 さて、この度は日頃の感謝をこめて、明日の夜から私の屋敷でぱーてぃーを企画いたしました。
 たくさんのお菓子と、ムードに溢れる空間をご用意しております。
 大好きな彼と、愛する彼との親交を深めるためにも、 是非ご参加頂けると嬉しく思います。

 幾つかの障害を潜り抜けた先には、すぺしゃるなお菓子もご用意しています。
 皆さん奮ってご参加ください。

 ヴラド』


 地図の添えられたそれを不安そうに眺めると、シェディは静かにその場を後にしました。
 その頃屋敷では、驚くべき事が起こっていました。たまが不意に首を擡げ、威嚇するように低く唸り声を上げます。

「ああ、たま、心配いりませんよ。あれはお菓子ですからね」

 たまの視線の先では、歪な人型をしたお菓子の塊が幾つも幾つも蠢いていました。
 ヴラドの言葉にも落ち着かない様子で尻尾を揺らしたたまは、次の瞬間ぱくりと含まされたお菓子に瞳を蕩けさせます。

「惚れ薬の具合もよし。では、あとは明日を待つばかりですね」

 満足げにそう呟くと、徹夜明けのヴラドはたまの背中で穏やかな眠りへと沈んで行きました。


担当マスターより

▼担当マスター

ハルト

▼マスターコメント

シナリオを担当させて頂きます、ハルトです。宜しくお願い致します。
このシナリオは薔薇の学舎向けシナリオとなっております。その為BL的な要素・表現を含む場合がございます、予めご了承下さい。
他校生や女性の参加者も歓迎しておりますが、その場合は「ポスターを目にした」「友人・恋人に誘われた」等の理由付けをお願いいたします。

会場はまずクッキーの迷路を抜けると、様々なお菓子で彩られた広間があります。広間には大きなテーブルがあり、様々なお菓子が用意されていますが、そのうちの幾つかには惚れ薬が仕込まれています。ここに残ってお菓子を食べる場合は、「惚れ薬入り」「惚れ薬無し」「どちらでも」のいずれかを選択して下さい。選択されていない場合は、「無し」と判定いたします。惚れ薬の効力は、一時間程度です。
ちなみに市販のお菓子は通常通りの美味しさですが、手作りお菓子は塩辛かったり酸っぱかったり、様々な不味さをしています。

この奥はいくつかの廊下に分かれていて、一つは厨房へ向かう廊下です。こちらに罠はありません。厨房には様々な器具や材料が揃えられていますので、調理の際にはご利用下さい。こちらの廊下には寝台の備え付けられた客室が並んでおり、ご自由に利用して頂くことが可能です。

もう一つは、スペシャルお菓子の眠る寝室へ続く廊下です。この道にはたくさんのクッキーマンが存在します。クッキーマンは何故か調理の過程で動き出してしまった、高さ2m程の人型のモンスターです。クッキーの体にドーナツの頭、チョコレートで接合されたお菓子の手足を持っていて、通る人々に自分を食べろと襲い掛かります。負けた場合は、クッキーマンが崩壊するまで体を無理やり食べさせられるので注意が必要です。彼らはヴラドの製作物のため、基本的に不味いです。
それらを潜り抜けた先には部屋が複数立ち並んでおり、クッキー、飴、チョコレート、ホワイトチョコレート、マカロン、キャラメルが扉に掲げられたうちいずれかの部屋にスペシャルお菓子が隠されていますが、間違った部屋に入ると罠が作動して出られなくなるため、どれか一つを選んで頂く形になります。いずれも選択されていない場合は、外れの部屋のどれかとして判定いたします。
スペシャルお菓子は、ごく普通のポッキーです。辿り着いた方は、ぜひポッキーゲームをお楽しみください。

庭には何も手を加えられていません。夜になると木々の間から月光が淡く差し込み、幻想的なムードを演出します。ここには、いくつかのベンチが設置されています。たまに吸血蝙蝠が散歩に訪れます。

ヴラドとシェディとたまは、基本的には広間で皆さんの様子を眺めています。

皆様のご参加をお待ちしております。一足先に素敵なホワイトデーをお過ごし下さい。

▼サンプルアクション

・広間のお菓子を食べ漁る

・スペシャルお菓子を探しに行く

・恋人との仲を深めたい

・お菓子を作りたい

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2010年02月18日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2010年02月19日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2010年02月23日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2010年03月07日


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