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空京薬禍灼身図(【DD】番外編)

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シナリオガイド

空京“環七”に広がる“自焼”行為“バースト”、そしてドラッグ! その裏に潜む真相は何か!?
シナリオ名:空京薬禍灼身図(【DD】番外編) / 担当マスター: 瑞山 真茂

 空京警察環七中央署・少年犯罪担当の八街修史(やちまた・しゅうし)警部から「契約者」宛てに依頼が出されました。
 「“環七”界隈の新種のドラッグ騒ぎと“バースト”流行を止めるため、『契約者』たちの力を貸して欲しい」
という内容です。

 空京環状第七号線──通称“環七”では、以前から非行少年少女達による暴走行為に悩まされていました。が、少し前に警察による暴走族の大掛かりな取締りがあり、それ以来彼らによる“暴走行為(ハシリ)”は大分静まりました。同じような衣装をまとい、バイクに奇抜なデコレーションを施して、チームを組んでツーリングする姿はあちこちでまだ見られます。が、それでもヘルメットはきちんと被り、排気音はかなり抑えられ、最低限の交通ルールも守っています。
 ですが、彼らの“行き場のない青春(エネルギー)”は発散の場を求めて、あちこちで様々な規模での暴力事件、器物損壊、窃盗などの騒ぎを起こしています。空京警察やその協力者、あるいは自警団の人たちに休む暇はないようです。
 現状の“環七”界隈で、目立った動きは以下のようなものがあげられます。
 “環七”北部では、現在“路王奴無頼蛇亜(ロードブライダー)”というグループが台頭し、勢力を拡大しています。傘下に入る事を拒んだ個人やグループはかなり凄まじいリンチに遭いますが、傘下に入った者達も、場合によってはひどい制裁を受けるという噂です。傘下に入ってから、全く姿を見なくなった“ワル”もいる、という噂もあります。
 が、警察関係者が一番懸念しているのは“環七”界隈の非行少年&少女らに広がりつつある“ザラメ”“アズキ”と呼ばれるドラッグです。心身ともに常人を凌駕する「契約者」をして“ぶっとばして”しまうこのドラッグは、北部を中心として“環七”全体に流行り始めており、一刻も早い流通ルートの解明と潰滅が求められています。
 流行といえば──最近の非行少年&少女らの間には、煙草の火を肌に押し付ける“根性焼き”の延長なのでしょうか、自分で自分を焼く、というのが見られます。誰ともなく“バースト”と呼ぶようになったこれらは、自分の腕に自分で「火術」をかけたり、手に「爆炎破」を施して全身を叩くあるいは掻き毟る、中には「ファイアーストーム」を自分にかけるなど、まともな神経では到底思いつきもしないような自虐的な行動です。公共の場で突然“バースト”が発現するケースも珍しくなく、ボヤ騒ぎや巻き込まれた人が火傷を負う事案も出てきています。

 相変わらず空京警察の人員は不足気味のようで、これらの状況を収束させるにはマンパワーがあまりに足りませんでした。
 かくて、冒頭の依頼が出される事となったのでした。

 そして、八街修司警部は妙な“臭い”を感じています。
(新種のドラッグの流行、火を用いた自傷行為の流行……根は同じところから出ているんじゃないか? しかも、相当深い、危険な所から……)

 未だ風紀の整わない“環七”にはびこる新たな危険と、その奥にある“もの”の正体。
 それらが解明、解決できるかどうかは、参加される皆さんの動きにかかっています。


 ※本シナリオでは、プレイヤーキャラクターの皆さんは警察協力者・あるいは自警団等として、
 ※ドラッグ騒ぎや“バースト”騒ぎを沈静化させる立場で参加して頂きます。
 ※ですので、「警察の調査を邪魔する」「ドラッグを入手、摂取して(あるいはそのフリをして)
 ※破壊や殺傷を恣(ほしいまま)にする」等のアクションは没とします。
 ※また、残虐性の高い調査・捜査アクションの類も没となりますのでご注意下さい。

担当マスターより

▼担当マスター

瑞山 真茂

▼マスターコメント

 ご無沙汰しております。瑞山真茂と申します。
 過日の東北地方太平洋沖大地震の被災者の方々への心よりのお見舞いを申し上げます。




 本シナリオは全ての学校の生徒が参加できます。
 本シナリオは「空京暴走疾風録」の続編及び「【DD】『死にゆくものの眼差し』」の番外編ではありますが、以前のシナリオに参加していなくとも楽しめます。
 シナリオ種別を「ミステリー」としたのは、本シナリオが「警察もの」「刑事もの」を意識しているから、とご理解下さい。

 本シナリオへの参加のやり方には、以下のような方法があります。
●1.“環七”を巡回、“バースト”発現等に備える
 ガイドの通り、「火術」「爆炎破」ならともかく「ファイアーストーム」までの使用により、“バースト”による人的・物的被害は既に出ています。
 “バースト”を発見した(あるいは通報を受けた)場合は、
  ・現場に急行
  ・“バースト”発言者を鎮静化(打撃による昏倒、睡眠系スキルによる無力化等)、及び「保護」(警察病院への搬送)
  ・被害状況の確認、けが人がいた場合可能なら回復系スキルによる対処
 等の対応が求められるでしょう。
 また、“バースト”に限らなかったとしても、周囲から分かる形で巡回をする事で犯罪抑止効果を高める事ができます。

●2.ドラッグ本体、及びその使用者や密売人の調査と確保
 “環七”界隈を蝕みつつある“ザラメ”“アズキ”流通ルートの解明・潰滅は急務です。
 情報収集に関しては、ウェブのアングラ系サイトを見たり、非行少年&少女達に訊く等様々な方法があるでしょう。後者の場合、相手は警察や「オトナ」達を嫌ってはいますが、正面から敵対する者も稀です。しかるべき威厳と最低限の礼節を以って話をすれば、それなりの情報は得られるでしょう。ですが、彼らに捜査活動への協力を警察協力者から依頼するのは八街警部があまりいい顔をしないかも知れません(「警察に貸しを作った」と思われたくないからです)。
 また、“ザラメ”“アズキ”の密売や使用があったと思しき現場でスキル「サイコメトリー」を使うのも有効でしょう。「証拠」にはなりませんが「手がかり」にはなります。
 「サイコメトリー」で得られた手がかりを絵に描いたり「ソートグラフィー」等で仲間に伝えられれば、情報の共有はより効率的・効果的にできるでしょう。
 ドラッグ密売の現場を押さえたり、証拠を固めた上での密売人や使用者の確保・逮捕の際には、多少の追跡劇や戦闘の場面もあるかも知れません。が、その際にも被疑者や参考人に過剰な力を振るうのは避けるべきでしょう。対象を絞っての「睡眠」系のスキル使用が無難ですが、“ザラメ”や“アズキ”の効果には心身能力の著しい向上や精神作用系スキルへの抵抗力を高める、などの噂もあります。「畏怖」系スキルはあまりに強力すぎると対象がパニックを起こした挙げ句自殺する可能性もあり得るので注意が必要です。

●3.各種当事者・被疑者・参考人の治療
 警察病院に待機する等して、担ぎ込まれた人(“バースト”発現者等)の治療をします。
 自傷行為による肉体的ダメージは「ヒール」等各種回復スキルが有効です。担ぎ込まれた人が恐慌を起こしていた場合は、「睡眠」系スキルで鎮静化できるかも知れません。
 場合によってはドラッグ常用者・中毒者が担ぎ込まれる事もあるでしょう。常習者の精神や肉体に刻み込まれた高い依存性を完全に拭い去るのは、外部から他人がスキルを用いるだけでは非常に難しいです。が、禁断症状やそれにまつわる幻覚症状・被害妄想のたぐいをしばらく落ち着けるのに、ある程度経験を積んだ「契約者」による「キュアポイゾン」「ナーシング」等の「解毒」系スキルは有効かも知れません。「龍玉の癒し」はかなりの効果を期待できます。
 治癒が成功した場合、精神状態が落ち着いた「“バースト”発現者」「ドラッグ常用者・中毒者」は有用な情報源と成りうる事でしょう。また、血液検査をした結果も「証拠」となりえます。
※※以下のアクションはシナリオ「【DD】『死にゆくものの眼差し』」に参加した方推奨のアクションです※※
 上記「解毒」系スキルでも禁断症状が治まらなかった場合、最終手段として他人の夢の中に人の心を送り込む女王器「夢門の鍵杖(ゆめとのかぎづえ)」と、他人の見ている夢を水面に映し出す「遊夢酔鏡盤(ゆうむすいきょうばん)」という女王器を用いてサイコダイブを敢行、常用者の精神に直接アクセスして幻覚症状・被害妄想を叩き潰すという方法があります。夢の中の風景は相当に現実離れしたものとなるでしょうが、万が一その環境で戦闘が発生した場合には「吸精幻夜」というスキルが有効という報告もあります(副作用や反動も極めて大きいですが)。
 なお、サイコダイブを行っても、ダイブした相手の記憶をきちんと探れるという保証はありません。眠っている人間の精神は相当混沌としているものです。


●4.被疑者、容疑者、参考人を尋問する
 様々な手段で捕まえたり、警察機関に来てもらった人などに色々質問して、知っている事を話してもらいます。
 ドラッグ常用者や密売人から、密売ネットワークの正しい情報を聞き出すのは難しいでしょう。ですが、八街警部曰く「暴力、拷問を用いた取調べは後々色々面倒なので禁止」です(アクション判定としては没となる可能性が極めて高いです)。精神に影響を及ぼすスキルは、正しい情報を得られなくなるかも知れません。
 「サイコメトリー」の使用は有用な情報を得られるでしょうが、「証拠」としての能力は低いです。ただし、尋問相手との会話時にトピックとして使えます。
 このアクションはキャラクターの交渉能力が問われます。故郷の話やカツ丼をご馳走するというベタなものから、「君はクスリに溺れるために『契約者』になったのか云々」などと話しかけるなどして、まずは尋問相手の精神的ガードを崩すのが課題でしょう。強い口調で威嚇するのもひとつの手段ではありますが、「白状しなきゃおまえは死ぬ」等の脅迫じみた台詞や実力行使は避けて下さい。

 この他、「入手したドラッグの成分を解析する」等、様々なアクションがあると思います。
 今回のシナリオのリアクションは、明るさや笑い所、華やかさに著しく欠けたものになるでしょう。
 シナリオに参加される皆様の義憤や執念、そしてクレバーさに満ちたアクションをお待ちしております。


※本シナリオは、上記に例示したアクションで得られた手がかりをさらに調査して真相に迫る、という構成になります。
※アクションが重複した等の場合、同じアクションで別な人が見つけ出した情報を手がかりとして別な調査に当たる等の可能性があります。
※あらかじめご了承下さい。

▼サンプルアクション

・空京“環七”北部を巡回、“バースト”発現者を警戒

・“ザラメ”“アズキ”等が取引or使用されたらしい所に行き、現場の記憶を「サイコメトリー」で調査

・ドラッグ使用者の知り合い、関係者、パートナーに聞き込みをする

・“バースト”発現者やドラッグ中毒者が鎮静化しなかった場合、サイコダイブをかけて鎮静化を図る

・“バースト”発現者やドラッグ中毒者を尋問し、何があったのかを話してもらう

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2011年03月29日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2011年03月30日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2011年04月03日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2011年04月13日


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