薔薇の学舎へ

波羅蜜多実業高等学校

校長室

葦原明倫館へ

【ダークサイズ】未来から来た青年

リアクション公開中!

【ダークサイズ】未来から来た青年

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る

シナリオガイド

未来のニルヴァーナはダークサイズの手に!?
シナリオ名:【ダークサイズ】未来から来た青年 / 担当マスター: 大熊 誠一郎

空京。

「君は局の特派員としての自覚はあるのかね?」
「も、もちろんです」
「自分のデスクをほったらかしで、局に一報も入れず、それで特派員、いや、社会人としての自覚があると言えるのか!」
「ひ〜ん、すみません……」
「あと、ダークサイズのラジオ番組はいつ再開するんだ! 休みっぱなしじゃないか!」
「そ、それはあたしにも分かりかねます……」

 空京放送局の局長室で、こっぴどく叱られている秋野 向日葵(あきの・ひまわり)
 局長は厳しい眼差しで、うつむいた向日葵を見据えています。

「私も残念だが、解雇せざるを得ない」
「そ、そこを何とか!」
「君、そんなとこを言える立場だと思うのか!」
「お慈悲を! お、お代官様ー!」

 向日葵は局長の足にしがみつき、

「クビだけは! クビだけはご勘弁を〜。あっしには嫁も子供もいるんでさあ!」
「ふざけている場合かね、君は!」
「ちょっと待ったあー!」

 若い男性の声と共に、局長室のドアが蹴り開けられました。

「ノックくらいしないか、新人!」
「局長! 秋野さんにはやむにやまれぬ事情があったのです。これをご覧ください」
(無断欠勤の間に、こんなイケメンが入社してたのね……!)

 一瞬見とれる向日葵の視線をよそに、新人と呼ばれた青年は、抱えた資料や写真やDVDをデスクに置き、

「秋野さんが秘密裏に追跡取材していた、謎の闇の悪の秘密の結社ダークサイズダイソウ トウ(だいそう・とう)です」
「ダイソウさんなら、うちの筆頭株主じゃないか。それがどうした?」
「ええ、局長。そして、こっちの写真をご覧ください」

 青年がさらに、胸ポケットから写真を一枚取り出しました。

「こ、これは……!」

 そこには、巨大なイコンらしきメカを背に立つダイソウの姿と、彼に跪いて頭を垂れる、女性の姿が映っているではありませんか。
 局長と向日葵は身を乗り出します。

「何なの、このでっかいメカ!」
「それにこの女性はもしや、ニルヴァーナファーストクイーンでは……」

 青年は手を震わせながら、声も怒りに震え、

「これが……未来のニルヴァーナの、ひいてはパラミタの姿です……!」
『な、なんだってーっ!』
「この恐るべき未来を、何とかして防がなければ!」

 局長は青年に向かって顔をあげ、

「そ、そういえば君は未来人と言っていたな。ダークサイズが支配する君の未来はどうなっているんだ?」

 と問うのを、青年は歯を食いしばってうつむきました。

「それはもう……悲喜劇です!」
「悲喜劇!? よく分からんがこれはスクープだぞ。株主に盾つくのはアレだが、悪の組織が支配する未来があるのなら、そうも言ってられん」

 局長は、ヒーローの指揮官ぶって人差し指を外に振り向けます。

「向日葵君、汚名返上の最後のチャンスだ。取材がてら、何とかしてダークサイズを止めるのだ!」
「あ、あたしですかー!?」
「何だかんだで、君がダークサイズを一番よく知っているだろう」

 続いて、青年が局長に身を乗り出します。

「それなら、俺も行かせてください!」
「何言ってんだ新人! お前はまだ雑用だ」
「局長、俺はただの新人じゃありません。なぜなら俺の名前は……秋野 ひなげしだからです!」
「秋野……?」

 向日葵が顔を青年に向けると、ひなげしと名乗った青年は目に涙をいっぱいに溜めていました。

「やっと会えたね……母さん!」
「母さんー!?」

 ひなげしに抱きつかれて頭の中が真っ白になった後、向日葵が浮かんだ最初の言葉は、

(……だ、誰の子なのー!?)

 だったとか。





☆★☆★☆





クマチャン……」

 ダークサイズの総帥超人ハッチャンは、フレイムタンを走るリニアモーターカーの運転手となり、記憶を失った大幹部クマチャンの姿を悲しげに見ています。
 その後ろには、パラミタ大陸征服のためにニルヴァーナを征服しようと火山帯遺跡に拠点を作った、謎の闇の悪の秘密の結社ダークサイズの大総統であるダイソウ トウ(だいそう・とう)

「ふむ。このリニアは、ニルヴァーナ捜索隊の連中も利用しているようだな。我々のインフラ整備も成功したようだ」
「閣下! クマチャンどうするんですか!」
「大幹部……良い運転手になったな」
「そんなこと言ってないで! 何とか元に戻してあげられないもんでしょうか」
「しかし大幹部は、イレイザーの魂と融合している。おいそれと引きはがせば、危険極まりないであろう」
「そ、そうですけど……クマチャン、僕だよ。ハッチャンだよ。何とか言ってよ。」
『……発車シマァース……』
「発車はいいから!」
「しまったぞ、総帥。このリニアの名前を正式に決めてなかった。改めて幹部達から募ろう」
「名前はいいから!」

 そんなダイソウ達の元へ、スライムスク水の上に【スペースセーラー服】姿のキャノン モモ(きゃのん・もも)がやってきました。

「トウさん。【創世学園都市】に、幹部が【ホテル アルテミス】を建設したようです。これでニルヴァーナの中枢にも足を伸ばすことができますね」
「うむ、私も聞いたぞ。早速見に行こうと思うのだが」
「フ……我の名を冠する建造物とは、幹部達もよく分かっておるようだ」

 と、選定神 アルテミス(せんていしん・あるてみす)もご満悦です。
 一方でちょっとふてくされているのがダイダル 卿(だいだる・きょう)

「ホテル ダイダリオンは造ってくれんかったのか……」
「ダイダリオン、お主にはダイダル動物園あたりがお似合いだろう」
「やかましいわい……」

 そしてキャノン ネネ(きゃのん・ねね)は嬉しそうに、

「ダークサイズのホテルですもの。カリペロニア以上に充実したものに違いありませんわ。さあ参りましょう」

 リニアに乗り込もうとする一同を、モモはもう一度引きとめて言いました。

「あとみなさん、【ニルヴァーナ創世学園】のそばには、【創世学園都市イコンパーツ研究所】という施設ができています。幹部のみなさんが試行錯誤してきた、ダークサイズ用イコンが開発できるかもしれません」

 このモモの言葉に、ダイソウの瞳も輝きます。

「そうか、私専用のイコンが……!」
「いえ、トウさんは操縦が下手すぎますから」
「仕方あるまい。我とダイソウトウさまのペアシートにするしかないようだな」
「アルテミスさん、なんでペアシートなんですか」
「わし用のイコンも造ってくれるかのう」
「ダイダルさんには本体があるじゃないですか」
「モモ! イコンが造れたら、クマチャンを戻す方法を探しに行けるかな!?」
「そうですね、ハッチャンさん。広いニルヴァーナを探せば、あるいは」
「モモさん、ホテル アルテミスは、どんなにステキなリゾート施設になっていることでしょうね」
「お姉さま……イコンに1ミリたりとも興味をお示しにならないんですね……」

 ダークサイズは、やいのやいのとリニアに乗り込もうとするのを、今度は超人ハッチャンが皆を止めます。

「閣下。イコンって、ゼロから造るのはかなり大変ですよね。原型が必要じゃないですか?」
「む、そうだったか。では、一万年前にニルヴァーナで乗り捨てられたイコンを、この遺跡からどうにかして発掘して持っ てゆくのだ」
「え……そんな都合よく見つかりますかね」
「大丈夫だ。我が幹部達が何とかしてくれる」
「そのフレーズ、久しぶりに聞きました」





☆★☆★☆





 一方で、向日葵とひなげしを載せた定期便は、ゴアドー島へ向かって行きました。

「ねえひなげし君、ダイソウトウのやつ、どうやってあんなイコンを開発したの?」
「俺にも分からない。だけど、イコンパーツ研究所とダークサイズ幹部達の力の結晶なのは間違いない。開発が始まる前に、何としても止めなくちゃ。アレが完成したら、俺達にはどうしようもなくなる……!」
「シャンバラ教導団とかに通報した方がよかったんじゃ……」
「まだ小者のダークサイズ相手に、教導団が動くわけがない。でもあの恐ろしいイコンが完成すると、ダークサイズの力は教導団をも凌駕してしまうんだ。少なくとも僕の未来ではね。未来の母さんは、正義の味方が大勢バックについてるって言ってた。彼らの力を借りれば、ダークサイズを止められるはずだ」
「……あー、そうなの?」

 向日葵は天井を見上げながら、

(正義の味方が大勢……だといいな……)

 と思いを馳せた後、

「あとさ、もっと早い時代に来たら、楽に止められたんじゃない?」

 向日葵は、タイムスリップを行う者たちへの疑問を口にしました。
 ひなげしは、向日葵によく似た目を見開き、

「何を言うんだ母さん! そんなことしたら、話が盛り上がらないじゃないか!」
(あー、やっぱりそうだよねー……)

 向日葵とひなげしを載せた定期便は、月の港へ向かって行きました。





担当マスターより

▼担当マスター

大熊 誠一郎

▼マスターコメント

みなさんこんにちは、大熊誠一郎です。

お久しぶりのダークサイズです。
ニルヴァーナ開拓が進んだようで、これからのダークサイズの展望も期待できそうですね。


今回は、未来のニルヴァーナの危機と、向日葵の息子が登場です。
父親は一体誰なんでしょう(笑)
イコンが完成してしまうと、未来のニルヴァーナはダークサイズに征服されてしまうようです。
これは大変です。
グランドシナリオが台無しになること請け合いです。

ダークサイズ用イコンを造るには、元になるイコンを遺跡から発掘しなければなりません。
何とか発掘して研究所に運び、ニルヴァーナを支配する足掛かりを作りましょう。


それでは、たくさんのご参加をお待ちしております。

▼サンプルアクション

・ダークサイズ用イコンを発掘・開発する

・ダークサイズに加入しにいく

・イコン開発を阻止する

・秋野ひなげしの父親が気になる

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2012年12月25日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年12月26日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年12月30日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年01月31日


イラストを設定する 設定イラストを編集/解除する

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る