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シナリオガイド【イコン参加可】

魔都決戦、死を運ぶ闇
シナリオ名:全てはあの子の為に。完結編。 / 担当マスター: ウケッキ

 〜前回のあらすじ〜
 
 コンロン地方のとある町にて、私兵団団長クリム・トライゾンが仕えている町の領主を殺害しました。
 私兵団の一員であるシエル・プラージュはクリムに反抗し 幼馴染みの領主の娘リール・アンブシュールを
 連れて逃げたのですが、その途中でリールはその身に封じられた魔物に操られシエルの制止も聞かず、
 町の方に飛び去ってしまいます。

 魔物に操られたリールは魔物の力を行使し、クリムに襲い掛かりました。
 応戦したクリムは契約者達と協力しリールから魔物を引き剥がすことに成功します。
 クリムの目的はクーデターによる町の乗っ取りではなく、領主に頼まれ彼の命を代償にした剣で
 リールに封じられた魔物を倒す事でした。

 魔物――死を運ぶ闇を倒す為に必要な物は二つ。
 一つは魔物を封印した血脈を受け継ぐ者の心臓を貫いた剣。
 一つはその身に魔物を宿す者の思い人の血を吸ったペンダント。
 
 しかし、リールは肌身離さず持っていたはずのペンダントを持っていませんでした。
 その為、弱体化しなかった死を運ぶ闇に対しクリム達は苦戦を強いられてしまいます。
 クリムは一緒に逃亡していたシエルにリールが何らかの理由でペンダントを渡したと予測し
 リールを追ってシエルが戻ってくるまでの間、もう一度リールの身体に死を運ぶ闇が戻ることを防ぐ為、
 命を賭して戦うことを決めます。

 一方、町に向かうシエルはリールから預かったペンダントを握りしめ、
 リールに再会することを固く誓ったのでした。 



 〜屋敷内部・領主の私室〜


 領主の娘の身に封じられた魔物の顕現化によって、町の中心に建つ屋敷から闇が滲みだし
 滲みだした闇は街中に次々とアンデッドや死霊を出現させていきます。
 数刻も経たぬうちに町は魔物で溢れ、その姿を魔都へと変貌させていきました。
 そして――魔都となった町の中心に建つ領主の屋敷。
 その屋敷の領主の私室にて今もなお、激しい戦いが繰り広げられています。

「ぬぐぅあああっ!!」」

 黒い刃に身を斬り裂かれ、その場に膝をつくクリム・トライゾン。
 彼の目の前には、身の丈を超えるかというほどの巨大な大鎌を持った魔物が浮遊しています。
 魔物は骸骨そのものである顔をクリムに向けると、何もない漆黒の闇のようにも見える魔物の瞳部分が赤く妖しく輝きます。
 クリムの足元に軽く身を包み込んでしまうほどの炎の柱が発生、クリムは体勢を崩しつつも横に飛びそれを辛うじて避けました。

「はぁ、はぁ……流石は幾度も町に滅びをもたらした魔物だな……奴が来るまで、持たせられるか……」

 周囲を見回すと同じように息を切らした契約者達が魔物の攻撃の隙を見て、各々一時的な回復などの措置を取っています。
 
 数刻前、術式を発動し領主の娘リール・アンブシュールの体の中から
 魔物を引きずり出したまではよかったのですが、彼女が持っていたはずの術式の要になるペンダントが紛失していた為に、
 魔物は弱体化されず強力な状態のまま顕現化してしまいました。
 その結果、魔物は一切の攻撃を受け付けずクリムと契約者達は苦戦しています。状況は最悪でした。

 年月の経過を物語るかのようなぼろぼろのローブを翻し、魔物は大鎌を振り上げ一気に振り下ろします。
 衝撃波と共に黒い刃が無数に生成され、それらは軌道を複雑に変化させながら、一斉にクリムへと襲い掛かりました。
 態勢を整えるのが間に合わず避けられないと悟ったクリムは剣で弾き返すものの、全てを防ぐことは敵わず
 黒い刃は容赦なくクリムの身体を斬り刻みその身を赤く染めていきます。

「ふっ……全て防ぎきれないとは俺も年を取ったのかもな」

 彼は一刻目を閉じると再び立ち上がり、ぼろぼろのローブを身に纏うその魔物に剣を向け、声を発します。

「だがッ! この私兵団団長クリムトライゾン! この程度で音を上げるほど脆くはないッッ!!
死を運ぶ闇よ――我が剣技、その身に刻めぇぇッ!!」


 〜屋敷の地下〜


 屋敷の地下深く、大きな扉の前で気を失っている一人の赤髪の女性と一人の金髪の青年がいます。
 彼女はカーネ・ベスティア。彼はエルブ・フルール
 二人とも私兵団の一員で屋敷の地下の警備についていたのですが、突如おこった屋敷の激しい振動で
 その場に倒れ気を失ってしまったようでした。

 カーネが目を覚まし、エルブを助け起こします。

「いたた……今の振動は一体……ほらエルブ、ちょっといつまで寝てるのよっ」
「うう……カーネ? 今の振動は――」

 エルブが言い終る前にカーネは、私の方が知りたいわよと突っ込みを入れました。
 ごめんなさいっと一言言うと、エルブは大きな体を小さく丸め、それ以上喋らなくなってしまいました。
 幼馴染みである彼女と彼にとって、当たり前のような日常的なやり取りでしたのでカーネはそれほど気にも留めず、
 エルブを連れて屋敷の出口を目指すことにしました。

「カーネ……僕らは地下の警備を任されてるんだから、勝手に脱出したら不味いん――」
「いいのよっ。今はどう見ても非常事態……さっさと脱出して団長の指示を仰ぐのが先決っ」
「で、でも……」
「ええいっうるっさいわねぇっ! そんなに心配しなくても、
 私達の任されてた部屋の入り口は天井が崩れ落ちててどうせ誰も入れりゃしないわよっ!」
 
 ぴしゃりと言われ、やはりそれ以上言わなくなったエルブと共に脱出しようと先を急いでいた所、
 カーネ達は一人の男性と出会いました。男性はカーネの手を握り自己紹介をします。

「このような場所に、貴女のような美しい女性がいるとは……ここは危険です。
 私が出口まで護衛いたしましょう」

 カーネは彼の手を払いのけると、言いました。

「私兵団団長のご子息様に守っていただかなくても、自分の身くらい自分で守れるわっ。」

 カーネとエルブが簡単に自己紹介を済ませると、団長の息子アルバ・トライゾンは改めて同行を申し出ました。

「へぇ……親父の所の団員だったのか。団員の子の顔は一通り覚えていたはずなんだがな……。
 まあ、いい……よければ屋敷の出口までご一緒させてもらえないか? 団長の息子なんて言っても
 剣の方はからっきしでね、正直一人で脱出できる気がしない」

 カーネがさっきは護衛するって言っていたのに、と疑惑の目を向けますが
 アルバは細かいことは気にしない気にしないと言って二人の背中を押し先を急ぐのでした。


 〜町中・大通り〜


 大通りを契約者達と共に進む一人の少年がいます。
 彼の名はシエル・プラージュ。彼はリールを連れ、一時は町を脱出したのですが
 その途中でリールは身体に封印された魔物に操られ、彼の制止も聞かず何かに引き寄せられるように
 町へと飛び去ってしまったのでした。
 彼はリールを助けるために、協力してくれる契約者達と共に町へと戻ってきたのでした。

「はあぁぁっ!!」

 シエル達は立ちはだかるアンデッドや死霊を蹴散らし、大通りを屋敷に向かって進んでいきます。
 しかし倒しても倒しても死霊やアンデッドは次々と湧きだし、シエルたちに襲い掛かってきました。
 その為、思う様に進めず屋敷にはまだ辿り着けていませんでした。

「くそっ……次から次へと……これじゃいつまでたっても屋敷になんて――いや、まだ諦めるわけにはいかないっ。
 ここで諦めたら……あいつはっ」

 シエルは首から下げたペンダントを握りしめ、半ば折れかけた心を奮い立たせます。

「待っていろよ……リール。必ず俺が助けるからッ!! うおぉぉぉぉぉっ!!」

 剣を握りなおすと、シエルは契約者達と共にアンデッドと死霊の一団に猛然と突撃していくのでした。


担当マスターより

▼担当マスター

ウケッキ

▼マスターコメント

お初の人もそうでない方もこんにちわ、ウケッキです。
完結編のシナリオガイドが遅くなってしまい、誠に申し訳ありませんでした。

今回は魔都と化してしまった町でのお話となります。
アンデッドや死霊と戦い続けるもよし、シエルやカーネ達を助けるもよし、
様々なアクションお待ちしております。
アクションにつきましては、仲間への一人称や、口癖など
なるべく細かく書いていただけるとものすごく助かります。

また、今回から参加という方もぜひぜひお待ちしておりますので
どうぞよろしくお願いいたします。

■登場キャラ

・私兵団の団員 カーネ・ベスティア
 
 女剣士。口よりも先に手が出るタイプ。
 辺境の村から私兵団に入る為にこの町を訪れ、見事入団試験に合格して
 私兵団の一員となる。
 赤髪、ロングヘアー。鉄製の軽鎧を着用。


・カーネの幼馴染み エルブ・フルール
 
 男性。カーネと共に辺境の村からやってきた戦士。
 弱気な性格ではあるものの、入団試験に合格したその実力は低くはない。
 カーネとは幼馴染みである。カーネに好意を抱いているものの、
 はっきりとした行動には今の所出れていない。
 金髪長身。

・団長の息子 アルバ・トライゾン
 
 団長クリム・トライゾンの息子。
 女性経験豊富で軽薄な印象を受けるが、面倒見はいい。
 めんどくさいと言って、戦闘に参加しようとしないが、
 何か理由があるようだ。

・私兵団の青年 シエル・プラージュ

 私兵団に所属する一般団員。剣の腕前はそこそこで普通の団員よりは上。
 リールとは幼馴染みであり リールを連れ、屋敷の外へと脱出した。

・領主の娘 リール・アンブシュール

 領主の一人娘であり、シエルの幼馴染み。
 活発な性格で、よくシエルを連れて屋敷内を走り回っていた。

・私兵団団長 クリム・トライゾン

 領主の私兵団の団長。元々は傭兵であり、彼の指揮する私兵団の練度は高い。
 長年領主の私兵団団長を務め、領主とは旧知の仲であった。


▼サンプルアクション

・シエルを手助けして、なんとしてもリールを助けるっ!

・なんだか秘めた思いを持っていそうなエルブに協力してあげたい。

・何か隠していることがありそうだな。一体何を隠しているんだ。

・まだ逃げ遅れてる住民がいるかもしれない。敵を倒しつつ探してみるか。

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2013年03月07日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年03月08日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年03月12日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年03月26日


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