波羅蜜多実業高等学校

「――今回のイベントは、ずいぶん遠方からも初めての人が来てくれてるみたい。嬉しいなー」
　大きな鍋を前にして、水着を着た少女、サニー・スカイ（さにー・すかい）は嬉しそうに呟いたのでした。

　　　◇◇◇

　それは、１週間前のことです。
「――はっ！？」
　雑貨屋ウェザーの店内で、看板娘のサニーはふいに気付いたのです。
「今……何月？」
　店の経営で多忙を極めていた彼女は、既にライフワークとも言える店のイベントをここ半年ほど運営できずにいました。
「いえいえいえいえいえ、７月だなんて、もうじき夏だなんて嘘よ嘘嘘嘘！　だってまだクリスマスもお正月もバレンタインもホワイトデーも、何も何にもしてないのにっ！」
「ちょっと姉さん落ち着いて」
「姉貴……」
　弟のレインとクラウド、居候たちが心配そうに声をかけますが、サニーの耳には入らないようです。
「そうよ、今はまだ、冬！　冬といえば鍋！　鍋会をしましょう！」
　とんでもない企画を立ち上げ始めたサニーに、居候のサリーやラフィルドも興味を示し始めました。
「なべかい？」
「きもちいい？」
「えーと、各種鍋を楽しむ場所とー、そうそう、闇鍋もいいわね」
「闇鍋ぇ？」
「知らないの？　鍋に自由に食材を入れて、箸で掴んだものは何でも口に入れなきゃいけないの」
「ぱっと聞き間違っていなさそうな所がなんか怖い」
「さあ、鍋会始めるわよー！」
　周囲の声には耳を傾けず、どんどんとチラシを作成し、準備を始めるサニー。
　弟たちの良心により、会場は温泉交じりの川の近く、そして水着着用ＯＫとなったのでした。

　　　◇◇◇

「兄さん、ウェザーからのイベント告知ですよ。久しぶりですね」
「……そうだな」
「行ってみませんか」
「……ああ」
　どこかぎくしゃくしたまま“兄弟”を続けている、ムシミス・ジャウ（むしみす・じゃう）はムティル・ジャウ（むてぃる・じゃう）に声をかけました。

　　　◇◇◇

「わあ、こんな時期に鍋会のお知らせですよ！　我慢大会か何かでしょうか？」
「……まあ、ウェザーなら何があってもおかしくないわね」
「そういうモノなんですか？」
　どこか遠い目をする雅羅・サンダース三世（まさら・さんだーすざさーど）に、遠山　陽菜都（とおやま・ひなつ）は首を傾げながら、それでもチラシを見つめていました。

　　　◇◇◇

「今日はなんだか色んなお客さんが来てくれてるわねー。嬉しいなぁ」

　長らくご無沙汰しておりまして、すみません。　初めての方ははじめまして。
　蒼空のフロンティアマスターの、こみか、と申します。
　本当に……サニーではありませんが、長らくガイドが出せず、各種イベントが出来ないまま見送ってしまい大変申し訳ありませんでした。
　冬にやりたかった企画……鍋会を、あえて今、ご案内させていただきます。

　それから今回、異世界からお客様が来ています。
　蒼空のフロンティア周年企画として、三千世界のアバターからもキャラクターが遊びに来る予定となっています。
　めったにないこの機会に、是非交流などしてみてはいかがでしょうか。
　リアクションはあちらと合同で執筆し、同様の内容を含まれるものが公開される予定となっております。

　そんな事気にせず、鍋会を堪能していただく方ももちろん大歓迎です。

■色々鍋会
　純粋に鍋会を楽しみます。
　各種お好みの鍋を作って食べ合ってください。
　場所は温泉交じりの川の側なので、暑ければそこに飛び込んでもＯＫです。

■闇鍋
　こちらは、滝側にある暗闇の洞窟の中で行われます。
　大きな鍋に、持ち寄った材料を全て入れて闇鍋を始めます。

・参加者は、食材を一つ、持ち込んでください
・参加者は箸を持ち、それで掴んだものを必ず口にいれるようにしてください
　必ず、ですよ（大事なことなので繰り返します）

　以上のルールの元、鍋会を楽しんでください。

■参加状況
　サニー、レイン、クラウドなどの運営をするＮＰＣは、どちらにも参加します。
　ＭＣ、ＬＣは色々鍋か闇鍋か、どちらかひとつにしか参加できません。
　サニーたちウェザーの面々は、運営上、呼ばれればどちらの企画にも顔を出します。
　雅羅・サンダース三世と遠山　陽菜都、そしてムティル、ムシミスも誘われればそちらに顔を出します。


　それから、一応確認しておきます。
　エロＯＫかＮＧか、同性描写ＯＫかＮＧか、ご希望がある方は明記しておいてください。
　ＯＫだからといって、必ずしもそういう描写があるとは限りません。

　また、大変申し訳ありませんが、こちらのシナリオのＬＣ参加上限は２名までとさせていただきます。申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

・色々鍋会に参加する

・闇鍋に参加する