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【十二の星の華】変心のエメネア

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シナリオガイド

壊れた図書館遺跡で待ち受けるは、情報か否か
シナリオ名:【十二の星の華】変心のエメネア / 担当マスター: 朝緋あきら

 ある遺跡に、次なる女王器を見つけ出すための情報があるかもしれない――。

 ミルザム・ツァンダの女王候補宣言以降、シャンバラ建国のために何か出来ることはないかと、文献を調べていた花音・アームルート(かのん・あーむるーと)は、そのような情報を見つけ出しました。

「涼司さん! この文献にある遺跡に行ってみましょう!」
「モンスターが闊歩している可能性のある危険な遺跡になど、行かせられるか」

 花音の言葉に、彼女を危ない目に遭わせたくないと考えている山葉 涼司(やまは・りょうじ)は最初、難色を見せます。
 けれども、真剣な様子の彼女に終いには折れて、2人だけではなく、他の学生と共に行くことを条件に、遺跡へ向かうこととなりました。

 ***

 数日後。
 涼司と花音、そして遺跡探索を呼びかけることで募った学生たちは、問題の遺跡へと来ています。
 入り口の扉の左右には、石造りの台があり、傍には壊された石像があります。石像の元はコウモリのような翼を持つ怪物のようです。
 中へと踏み入れば、1つのフロアは無駄に広く、崩壊しきってはいますが図書館のような場所であったらしく、所狭しと並べられた棚には、時折、古びた本が残っているようです。
 ただ、朽ちていて、中身はほとんど読めるものではありません。
 情報があるという以上、何処かに形の残った本があるのでしょう。

 遺跡へと入ってきた学生たちを待ち受けるのはモンスターたちです。
 棚の影から襲い掛かってくるのは、二足歩行のネズミ型のモンスター。また、姿を現さないまま近付いてきては攻撃してくるモンスターもいます。
 中には既に倒されているモンスターの姿もありました。

「誰か居るのか?」

 しゃがみ込んで、倒されたモンスターの死因を見てみた涼司はぽつりと呟きます。
 モンスター同士で戦ったような痕ではなく、鞭のような撓る武器にて打ち付けられた痕が残っているのです。
 モンスター以外による襲撃にも備えながら、涼司と花音は階段を上がっていきます。

「最上階か」

 遺跡そのものは3階建てです。
 1階、2階を他の学生たちに任せ、3階へと上がってきた涼司と花音は、そのフロアを歩き始めました。
 傍にあった棚に倒れている1冊の本は、虫食いが激しく、文字も掠れて、やはり読めそうにありません。

「読める本があるといいんですけれど……」

 なかなか読める本に出会えず、花音は不安そうに呟きます。

「情報があるっていうなら何処かにあるんだろう?」

 涼司は彼女を励ますように、明るい口調で告げます。

「ええ。絶対見つけ出しましょう」

 こくりと頷く花音を見て、涼司は笑みを浮かべました。
 モンスターやそれ以外の者による襲撃に気をつけながら、身長よりも高い棚の間を歩く涼司と花音は、左側から歩いてきた人影とぶつかってしまいました。

「いてて……大丈夫か?」
「……っ!!」

 他の学生にぶつかったのだろうと思いながら、声をかける涼司。
 それとは対照的に花音は言葉を失っています。
 何だろうと顔を上げて、ぶつかった相手を見る涼司の視界へと飛び込んできたのは、青い長い髪に赤い瞳、鞭を手にした少女です。

「エメネア!?」
「エメネアさんっ!?」

 涼司と花音は同時に、驚きの声を上げます。
 そう、現れた少女は間違いなく、星槍の巫女・エメネアです。

「な!? 何でお前がここにっ!?」
「居ては悪いとでも仰るんですかーー!?」

 涼司の問いかけに、エメネアは怒ったように声を上げました。

「この遺跡に女王器に関する情報があると知って、調べていたんです! 貴方たちもその情報を求めて、やって来たんですか!?」
「もちろん、そうでもなければ、危険な遺跡に踏み込むようなことはしないだろう?」

 訊ね返すエメネアに、涼司は頷きながら答えます。

「ティセラさんに連れ去られたと聞いて、心配しましたが、女王器に関する情報を集めているということは、何ともないのですよね。良かったです」

 安心したように微笑んで、彼女と近付いていく花音の言葉に、エメネアは顔を顰めました。

「女王器を手にして、シャンバラの女王となるのはティセラさんです! 他の人が女王器を手にすることなどさせません!!!」

 そう告げたかと思えば、エメネアは手にした鞭を花音へと振るいました――!

担当マスターより

▼担当マスター

朝緋あきら

▼マスターコメント

 こんにちは、朝緋あきらです。
 ガイドを読む限り、悠長に挨拶している場合でないだろ! と突っ込まれるかもしれませんが、それはそれとしまして。

 今回の遺跡は、地上3階建て、大きな大きな図書館(崩壊済)です。
 涼司、花音と共に、女王器探索の情報を求めて、訪れた皆様は、3階それぞれに分かれて、情報らしきものを探していた、ということになります。
 遺跡の各フロアはところどころに柱があるだけで、部屋が区切られているわけではありません。ただ、所狭しと、棚が並べられており、場所によっては倒れた棚で通路が塞がれているということもあります。
 また、そういった陰となる場所からは二足歩行のネズミ型モンスターが飛び出してきます。彼らは個体としての力はないものの、数で攻めてきます。
 他にも姿を見せないまま、攻撃してくるモンスターも存在しています。
 入り口にあった壊された石像も、そこだけにあるとは限りません。

 更に最上階にはティセラに連れ去られたはずのエメネアが姿を現しました。
 ツァンダでバーゲンなどを満喫していた頃とはすっかり違った雰囲気を纏う彼女。
 手にした女王器はシリウス(ミルザム)へと渡すのだと告げていた彼女が、女王になるのはティセラだと告げている理由は?
 連れ去れた彼女に何があったのか。
 それを知ることが出来るか否かは皆様次第です。

 エメネアが現れた時点で、皆様が、都合よく涼司たちと行動しているか、運悪く他の階を探索していたか、はランダムで決めさせていただきます。
 ご了承ください。

 どうぞお付き合いください。
 皆様の参加をお待ちしております。

▼サンプルアクション

・エメネアを説得する

・女王器に繋がる情報を探す

・モンスターと戦う

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2010年01月21日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2010年01月22日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2010年01月26日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2010年02月05日


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