葦原明倫館

　むき出しの岩がころがり、わずかな草が生えるシャンバラ大荒野を、新入生のソルジャー、レオン・ダンドリオンが疲れた顔で歩いています。
「くそ、オレが思ってた以上にキツイぜ。やってくれるな、李少尉」
　そう呟いたレオンが額の汗を拭い、手首に付けられた青い腕輪を見ます。

　その２日前、シャンバラ教導団の三郷キャンパスに集められた大勢の新入生の戦士の前に李梅琳（り・めいりん）の声が響き渡りました。
「あなた達新入生の腕にはそれぞれ青い腕輪を付けました。その腕輪を赤い腕輪を持つ鬼役の在校生達から３日間、シャンバラ大荒野のフィールドにて守りぬきなさい！　ただし、戦闘で青い腕輪を３つ、もしくは赤い腕輪を２つ集めた生徒はすぐに帰還できます。　協力し合うか、或いは戦い合うか、各自の判断に任せます。これは入校後の階級の選考材料となる大切な訓練です。存分にやりなさい！」
　と、不敵な笑みを浮かべる李梅琳に新入生達は戦慄を覚えたのは言うまでもありません。

　腕輪を取られた生徒達が監視役のエレーネ・クーペリア（えれーね・くーぺりあ）らにドナドナされていく様を何度か物陰から見送ってきましたレオン自身も、鬼役の在校生達と幾度か戦闘を繰り返しましたが、運が良いせいか今のところは何とか生き残っています。

「それにしても腹が減ったぜ。配給された食料は１日分しかなかったし……」
　ふと、足を止めたレオンが見ると、何人かの生徒達がパラミタオオヒツジと戦闘をしています。彼らの血走った目は、食料を追い求める者のまさにそれです。
「たまに生えてるパラミタトウモロコシは旨くないんだよなぁ……よし、オレも狩りに参加するか！」
　そう言って駆けていくレオンでしたが、彼らの様子を赤い腕輪を持つ生徒が虎視眈々と狙っているのを未だ知りませんでした。


　李梅琳によって定められたタイムリミットは、明日の夕方であり、あと約１日と少しです。
　赤い腕輪を持つ在校生と云えども、複数の新入生を相手に戦闘することは得策ではありません。逆を言えば、新入生達が複数で連携して手強い在校生を撃破することも可能でしょう。

　仲間と協力し合うも良し、裏切って１人抜けするもよし。頑張ってこの訓練を乗り切って下さい！

　諸注意として、各自の腕輪はロック解除のボタンを押せば外すことができますが、コンピューターで管理されているため、不正に着脱することはできませんし、奪った腕輪はすぐもう片方の腕に装備しなければなりません。
　さらにパートナーと行動を共にする生徒に与えられる腕輪は１つだけです（誰が装備しても構いませんが、腕輪を装備していない生徒が他者の腕輪を奪うことは禁止です）
　腕輪を規定数集める、もしくは腕輪を奪われた生徒は、即時三郷キャンパスに移送されます。
　
　尚、シャンバラ大荒野には、キマク・オアシスという場所が存在し、少々の休息や水浴び等で利用することは可能です。
　また、このシャンバラ大荒野には訓練の噂を聞きつけた生徒達が、訓練生相手に商売を始めたとの話もあります。
　

　こんにちわ！　もしくは初めまして！　深池　豪（みいけ　ごう）です。
　暑い季節が徐々に近づいてきましたね。ウキウキする反面、日射病対策に帽子、日焼け対策にクリームを買われる方も多いと思います。

　さて、今回のシナリオはそんな炎天下の中、シャンバラ大荒野を舞台に新入生のソルジャー、レオン・ダンドリオンらの新入生達が行う訓練のお話になります。

　堅実に腕輪を守り切る者、手段を問わず腕輪を集めて昇級を目指す者、それぞれの思惑が入り乱れるシャンバラ大荒野の訓練を頑張ってクリアして下さい。
　尚、シャンバラ大荒野にあるキマク・オアシスですが、皆がやって来る場所には必ず罠が待ち構えていると考えて下さいね。

　皆さまのアクションを、心よりお待ちしています！！

・闘って腕輪を奪う。

・移動しつつ食料品等を販売する。

・とにかく腕輪を集める。