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黒い悪魔をやっつけろ!

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シナリオガイド

寮の平和を取り戻せ!G撲滅大作戦
シナリオ名:黒い悪魔をやっつけろ! / 担当マスター: 藤森あず

 百合園女学院学生寮。
 ここは乙女たちの秘密が詰まった魔法の小箱。
 乙女たちは寮に住まい、大和撫子となるべく自分を磨き、日々悩み・傷つき・恋をする……。
 女性はすべて、一時が万事。人生は舞台、私は女優!鏡はみんなのお友達!!
 ……要するに、女性の“キレイになりたい欲望”に限りなどないものなのです。

「瀬蓮さんのお肌、滑らかですべすべですわね。やっぱり妬けてしまいますわ」
「そ、そんなこと、ない……よ……。ふあぁぁ……くすぐったいよぉ……」
「瀬蓮さんのお肌って、本当に、赤ちゃんのようにすべすべで……」
 つ、つーと瀬蓮の頬に指を滑らすラズィーヤ・ヴァイシャリー(らずぃーや・う゛ぁいしゃりー)の前に、アイリス・ブルーエアリアル(あいりす・ぶるーえありある)は、そっと紅茶を置いた。
 いもくりかぼ茶は、この秋一番のアイリスのお気に入りです。こうばしい香りが部屋に漂います。
「ラズィーヤ様、寮にまでいらっしゃるなんて……、どうかなさったんですか?」
 普段、寮にはめったに顔を出すことのないラズィーヤの訪問に、アイリスは少々怪訝な顔をしました。
 だってラズィーヤ様は、部屋に現れてからと言うもの、瀬蓮の肌をさわさわさわさわ……それはにこにこと触っておられるのです。
「ふふっ、実はね、とても良いものを手に入れましたのよ。瀬蓮さんとアイリスさんにも、分けて差し上げようと思って」
「良いものって、何ですかぁ……?あ、くすぐったいってばぁ……」
 高原 瀬蓮(たかはら・せれん)は、くすぐったさに身をよじって、ラズィーヤから離れようとしました。
 ラズィーヤは、瀬蓮を撫でまわして満足したのか、小さなポーチの中から先の尖ったキャップのついた、香水瓶のようなものを取り出しました。
 七色に光るガラスがキラキラとしています。その中には……、なんだかとろりとした薄いピンクの液体があります。
「なんです?これ……」
「これは、エリザベートに分けてもらった、魔法のお薬ですわ♪と、言っても、妖しいお薬ではなくって、美肌になるための成分の浸透率がとても高いものだそうで……」
 ラズィーヤは「アンチエイジングが……ミトコンドリアの……肌の活性化が……光老化を……高濃度のヒアルロン酸で……」と、何やら謎の用語をずらずらと並べて解説しています。
「それで結局これは、その……?」
「お肌すべすべ、美肌になれる化粧水ですわっ!試してみたけれど、本当にすごい効果ですのよ。お二人にも分けて差し上げようと思って」
 ラズィーヤは、イルミンスール魔法学校校長エリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)から入手してきたらしいその薬の瓶を二人の前に置きました。
「ありがとう〜♪さっそく使ってみようかな」
 二人は手のひらに薬を出すと、ぴたぴたと自分の頬に付けてみました。
 
 その夜、キラキラとした美しい薬の瓶を見つめながら、瀬蓮は幸せな気持ちになっていました。
 美しいもの・可愛いもの、そんなものを見つめて、それで心を満たすのは乙女の至福の瞬間です。
「うぅぅん、ほんとに……キレイ……。明日、肌ぴかぴかだと、いいなぁ……」
 瀬蓮はうとうとしながら、瓶を枕元に置きました。すぐにくーくーと軽い寝息を立て始めました。
 愛らしい寝顔の瀬蓮ですが……、ごろんごろん、と寝ぞうはそれほど、良くはないようです。
 かつん、と軽い音がして瓶が床に落ちました。瀬蓮の手が瓶をはじき落としたのです。
 とくっとくっ……小さな瓶から、中身が零れおちていきます。

 ぴちょん。

 その雫をかぶった、何者か。カサカサとした小さいな小さな、しかし不穏な足音が遠のいて行きました。
 


 次の朝、彼女は誰かの悲鳴で飛び起きることになりました。
 百合園女学院学生寮の食堂に、黒い悪魔、Gことゴキブリの姿が!! 百戦錬磨のコックたちも思わず逃げたくなる、体長約30センチ!!
 ……というか、これは本当にGなのだろうか。それにしては大きすぎる。気持ち悪い。そしてもちろん、Gは増えます。増え続けます。
 このままでは百合園女学院の学生寮に学生が住めなくなり、G天国が完成してしまいます。

「Gを倒して、寮の平和を取り戻すんだっ!!」
 G撲滅作戦の、始まりです。   

担当マスターより

▼担当マスター

藤森あず

▼マスターコメント

 Gが大きくなった原因は、エリザベートにもらった魔法薬にあります。
 この薬は本当に美肌に効果があるのですが、虫が触れると巨大化してしまうというものでした。
 薬に触れなくても、繁殖力の強いGなので、時間が経てば経つほど増殖する恐れがあります。
 Big・Gの増殖をやめさせるために、G退治をする仲間を集め、協力して撲滅してください。
 撲滅するためには、残り何匹であるのか、Gがどこにいるのかなど、みんなで連携することが必要です。

 舞台が百合園女学院の学生寮のため、寮に入ることが出来るのは、女性及び外見性別女性の方のみです。
 寮長の厳しい目が光っていますので、男性の方はどんな手を使っても寮に入ることは出来ません。
 基本的に男性の場合には、寮の周辺からの援護をお願いすることになりますので、ご了承の上、シナリオにご参加ください。

 Gは大きくなっても、退治方法は一般的なGと変わりません。
 コンビニエンスストアやホームセンターで手に入るものを駆使して、退治してください。
 ただし、Big・Gを叩きつぶしたりすると、いろいろな意味で大変なことになりますので、
 なるべく姿を見ないで済む方法での退治を推奨いたします。

 寮長は、代々の寮長へと受け継がれるアイテム(G退治用スリッパ等)を武器として持っています。
 協力して、寮に平和を取り戻してください。

▼サンプルアクション

・Gが来たら撃退する

・Big・Gホイホイを作る

・寮長と協力する

・魔法薬について聞く

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2009年11月10日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2009年11月11日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2009年11月15日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2009年11月30日


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