葦原明倫館

　空京にあるドーム型リゾート施設　パラミアン。
　寒さ厳しい外とは対照的に南国ムード漂う温水プールでは、
　家族や友人同士、恋人同士で訪れた人々が水着姿でレジャーを楽しんでいました。


　パラミアン内、オープンテラス風のカフェ。
　
「……見事にカップルだらけだな。
　ナンパがことごとく失敗するわけだ。場所の選択を誤ったぜ」

　山葉　聡（やまは・さとし）が赤く腫れ上がった頬を摩りながら言います。

「いや……失敗の理由はそれだけじゃないと思うけどな」

　辻永　翔（つじなが・しょう）は半眼でこぼしました。
　翔は聡に半ば騙されるような形で、ナンパをするためにパラミアンを訪れていました。

　と――――

　突然、和やかな雰囲気に似つかわしくない銃声が響き渡りました。

「ッ、なんだ！？」

　そして、パラミアンに雪崩込んで来たのは銃やナイフといった武器を持った迷彩服の男たち。

　今まで流れていた流行曲が、ブツッ、と乱暴に止められ、
　代わりに、男の声がパラミアン内に放たれました。

『これより、我々はパラミアンの制圧を開始する。
　君たちが逆らわない限り、我々は君たちにとって危険ではない。
　しかし――
　もし、抵抗するというなら、残念ながら我々は君たちにとって死神とならざるを得ない』

　男の声は続けました。

『我々は崇高な思想を持った集団だ。
　君たちには、我々がシャンバラ政府を突き動かすための人質となってもらう。
　そう……政府主導でバレンタインという悪習を撤廃させるという要求を通すための！！』

「……とんでもなく、くだらない思想を抱えたテロ集団だな……」

　翔はガックリと肩を落としながら呻きました。

「チャンスだな」

　翔とは対照的に、聡が真剣な様子で目を細めます。

「ここで華麗に女子を助けて、バレンタインに備えるんだ」
「……好きにしてくれ」

　翔は嘆息しながら言いました。

状況は緊迫していますが、コメディです。

今、パラミアンは銃やナイフを持ったテロ集団に制圧されようとしています。
皆さんは、そんなパラミアンに遊びやバイトなど様々な理由で訪れていた状態からのスタートとなります。

テロ集団は人質を得るために、客やスタッフに襲いかかろうとしています。
人質となった人を助けようとしても良いですし、人質になっても良いですし、
襲いかかってきたのを迎撃しても良いですし、無視してレジャーを楽しんでも良いです。
深く考えず、自由に楽しんでいただければと思います。


※基本的にパラミアン内は水着でなければいけないので、おおっぴらに武器を持ち込んだりは出来ません。
　しかし、『水着や、上に羽織る服などに隠して持ち込んでいた』とする物などは大丈夫です。


■パラミアン
ウォータースライダー、流れるプール、波の出るプール、温泉施設、マッサージ店
レストラン、カフェ、日光浴が行える優雅な休憩スペースなどなど……
その他、おおよそ温水プールレジャー施設にありそうなものは何でもあります。


■テロ集団
銃やナイフを持っています。
基本的にそれほど強くはありませんが、人質を取られている状態を相手にするのは厄介です。
彼らは『バレンタインの悲しい思い出』を聞かされると激しく動揺します。
てっとり早く怯ませるなら、その方法が一番でしょう。

彼らの目的は、
パラミアンの客を人質に取って、シャンバラ政府に
『政府主導でシャンバラからバレンタインの習慣を撤廃するように求める』ことです。

リーダー格の男は仲間たちと共に、既にパラミアンの警備室を制圧し、
パラミアン各所に置かれた防犯カメラの映像を確認しながら他の仲間たちに指示を行なっています。

・人質を助ける！

・バイトに徹する！

・気にせず遊ぶ！