シナリオガイド
大災厄への秒読み開始か!? 危険な古代遺跡を再封印せよ!
シナリオ名:カウント・トゥ・デストラクション / 担当マスター:
からすば晴
そこはドーム上の広い広い空間でした。
大きな石が隙間なく組み上げられ、その表面には遙か昔に栄えたシャンバラ王国の文字が刻まれています。
空間の中心には直径10メートルほどの巨大な球体が浮かんでいます。
水晶――にしては暗く、まるで光を吸いこんでいるかのように輝きがありません。そして、その前には巨大な剣が突き刺さっています。
1つの人影が、剣の前に立ちました。その姿はよく見えませんが、口元が静かに笑みの形をとります。
「ふふ……随分とご大層な封印を施しているじゃないか」
人影が翳した手から凄まじい魔力が放たれ、剣がびりびりと震えます。
ピシリ、ピシリ……バキッ!バリィィィン!!
徐々に剣にヒビが入り始め、そして砕け散りました。
破壊者はそれを見届けると踵を返します。
「全ては正しき歴史、正しき未来、我が超国家神のために……!」
次の瞬間、球体が凄まじいエネルギーを放ち始めました。
暗い暗い、闇のような波動が、ゆっくりと周囲を侵蝕していきます……。
■■■
ここはイルミンスールの森に近い山間部。
新たに発見された古王朝時代の遺跡の中、小さな体育館ほどある空間に遺跡の先行調査隊がキャンプを作っています。
「これは、困りましたね……」
卜部 泪(うらべ・るい)は小さく呟きました。周囲では研究者たちが必死に計器のデータを分析しています。
彼女は新たに発見された遺跡のニュースを収録するため調査隊と合流していたのですが、調査隊の計器が大きなエネルギー反応を検知したことで現場は騒然となっていました。
そして幾多の戦場を駆け抜けた彼女の直感も、今がとても危険な状況にあることを伝えていました。
「何か分かりました?」
「は、はい」
泪が話しかけると研究者の一人が計器を指して言います。
「遺跡の最深部から、とても大きなエネルギーの反応があります。
それも加速度的に増大していて……恐らく一日ほどで臨界に達して……」
「……」
研究者は言い淀みますが、泪は静かに次の言葉を待ちます。
「良くて周囲一帯が消失します。
もし指向性を持って放出されれば、市街地が吹き飛ぶ可能性も……」
その研究者の言葉に、調査団の面々も黙ってしまいます。彼らが計算した結果が、最悪の状況が十分に有り得ることを示していたのです。
「……なら、止めなければいけませんよね」
「えっ?」
ハッと顔を上げる研究者たちに、泪はにこりと笑います。
「もちろん私たちだけじゃ出来ません。
でも沢山の人が力を合せれば、きっと何とかなります」
泪は静かに目を閉じて思い出します。
生徒たちのこと、今まで出会った人たちのことを。
どんな状況でも諦めない、勇気ある皆たちのことを。
「大丈夫、きっと上手くいきます」
自分自身に言い聞かせるようにゆっくりと言葉を紡いで、彼女は自分の携帯電話を取り出しました。
数時間後、遺跡の前には多くの人間が集まっていました。
その目的は1つ。
遺跡を再封印し、大災厄を起こさせないこと。
――かくして、遺跡再封印作戦が開始されました。
――エネルギー臨界まで、残り24時間。
担当マスターより
▼担当マスター
からすば晴
▼マスターコメント
皆さんはじめまして! 蒼空のフロンティアで新しくマスターを務めることとなりました、からすば晴です。
今回は、何者かによって封印が解かれてしまった危険な遺跡が舞台となります。
いきなりド派手な冒険シナリオとなりますが、皆さんがどんな活躍をしてくれるのか楽しみでドキドキしています!
■遺跡に関して
空京大学の先行調査隊の調べで、この遺跡はおそらく古王朝時代のものであること、最深部には危険な何かが封じられているらしい、ということまで分かっています。
遺跡内は所々のタイルが淡く発光しているため灯りには困りません。逆に言えば暗闇を使った待ち伏せ・奇襲などは難しいでしょう。
足場はしっかりしており広さもあるため、大きな武器や威力の大きな魔法を使っても崩壊する心配はありません。
遺跡内部には巨大蜘蛛やガーディアン(侵入者対策の巨大な石像)がうろついています。
遺跡最深部では謎のエネルギーが発生しており、予想では24時間以内に再封印を施さなければ臨界点に達して大きな被害が出ると予想されています。
出土品である巨大な剣(10メートルくらいあります)が再封印に大きな役割を持つと思われていますが、正確な使用方法は現在分かっていません。
剣は最深部へ向かう者たちに託されています。
また、遺跡内部には調査隊が取り残されており命の危機に晒されています。
ニュース収録のために来ていた卜部泪も調査隊と共に居ますが、彼女一人では調査隊を守りきるのは不可能です。
もし救助しなければモンスターやガーディアンの餌食となってしまうでしょう。
遺跡はかなり広大で幾つものブロックに分かれています。
しかし遺跡内部は電波が通じるため、携帯電話などで外部や内部同士の連携を取ることが出来ます。
個々人の活躍はもちろん、皆さんの連携が作戦成功の大きなカギとなります!
▼サンプルアクション
・古代遺跡のことを知りたい。
・事件の裏について調べます。
・激しく派手な戦闘が見たい。
・まずは目の前の人を助ける!
・遺跡の最深部に行きたい。
▼予約受付締切日
(予約枠が残っている為延長されています)
2012年11月01日10:30まで
▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)
2012年11月02日10:30まで
▼アクション締切日(既に締切を迎えました)
2012年11月06日10:30まで
▼リアクション公開予定日(現在公開中です)
2012年11月16日