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葦原島、妖怪大戦争

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葦原島、妖怪大戦争

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シナリオガイド

宵闇にまぎれ、人里襲うは百鬼夜行。
シナリオ名:葦原島、妖怪大戦争 / 担当マスター: RED

 妖怪の山、奥深く。
 月の光も届かない真っ暗な闇の中に、三つの影がありました。

「ニルヴァーナ……か」
 部下の小鬼の報告を受け、一際大きな影が呟きます。
 その頭には二本の歪な角が。

「聞けば遥か昔、人同士の諍いで滅んだとの事。まったく愚かしいことです」
 
 そう溜息をつくのは、背中に黒い大きな翼を生やし高下駄を履いた女性。

「やはり、人は我々より下等な存在。調整なきものは哀しいわね」

 物憂げに漏らすは見目麗しい女性。しかし、背から生える八つの足は蜘蛛の物。
 彼らは皆、ここら一体の同族を従える、妖怪達の長でした。

 鬼達の長である大鬼が、小鬼を下がらせ言います。

「人間共はあの大陸で何かを探しているらしい。それが何かなど興味無いが、その為に多くの実力ある者をニルヴァーナへ送っているという」

 それを聞いた鴉天狗の長は目を細めます。

「つまり、今こちらには大した人間の実力者はいない、と」

「あら、それは絶好の機会じゃない! 今の内にこの辺りの人間の集落を征服しちゃいましょうよ」
 先程とは打って変わって、はしゃいだ様子で喋り始める絡新婦(じょろうぐも)。

「そしていずれは全ての大陸を妖怪の物にするの。私たち妖怪が人との“良き”共生を考えて隠れるような生活をする必要なんてないのよ〜」
「ですが、闇雲に人を襲ったところですぐに増援を呼ばれるだけです。最悪、ニルヴァーナに行っている強者を呼び戻され報復を受けかねない」

 苦々しい声でそう告げる鴉天狗。

 それを聞いた絡新婦は、ニヤリと笑いました。


「それなんだけどね……ちょっと、考えがあるのよ」


 絡新婦は二人に自分の策を打ち明けます。


「……貴女らしい小汚い策で。私はあまり賛成できかねます」
 鴉天狗が顔をしかめます。
「あら、別に手伝えなんて言わないわ。私と子供達だけで十分だもの」
 涼しげな顔の絡新婦の足元には、何匹もの巨大な蜘蛛が。

「……別に、やらないとは言っていませんが」
 溜息をつく鴉天狗。絡新婦は大鬼へと問いかけます。

「大鬼、あなたはどうするの? 別にずっとここに篭ってたいって言うなら無理に来なくてもいいわよ?」

 大鬼は先程からずっと沈黙していました。
 ややあって、大鬼が口を開きます。


「隠れ住む生き方など誰が望むものか。人を攫い、人を喰うが“鬼”の生き様。
 
 傲慢なる人間共に、本当の強者とは誰か、思い知らせてやろうぞ!!!」





 そしてあくる日の夜。

 突如妖怪達が人間の集落を襲い、島中が騒然となりました。

 逃げ遅れた一般人が山の奥へ連れ去られるのを見たという報告も上がっています。

 軍隊や葦原明倫館の生徒が迎撃、対応していますが、何分数が多く、また妖術の類を使う者もいて危険な為、急遽他の学校にも救援の要請がかかったようです。





 その頃、妖怪の山に程近い住宅地では。

「はああっ!!」
 夏來 香菜(なつき・かな)の振るった大槌が目の前に居た小鬼をふっ飛ばします。
 近くにはキロス・コンモドゥス(きろす・こんもどぅす)アゾート・ワルプルギス(あぞーと・わるぷるぎす)の姿も。
 三人は丁度この日、用事があって葦原島を訪れていたのでした。

「ったく、何なんだよこいつらっ!」
 振り下ろされた棍棒を剣で受け止めるキロス。

 隣ではアゾートが魔法を使い、妖怪達を退けています。

「きゃああっ!!」

 突如その場に悲鳴が響き渡りました。
 驚いて目をやると、そこには逃げ遅れた小さな子供の姿が。
 子供の存在に気がついた鬼の一匹が、棍棒を振り上げ襲い掛かります。

「危ないっ!!」
 咄嗟に子供を庇うアゾート。振り下ろされた棍棒は彼女の後頭部を強打し、アゾートは小さく呻くと、その場に倒れました。

「アゾートっ!?」
 香菜が叫び、アゾートの元へ駆け寄ろうとしますが、小鬼達がその行く手を阻みます。
 
 アゾートを殴った鬼は彼女と子供を両腕に抱えると、どこかへ走り去って行きます。
 抱えられたアゾートは身動き一つしません。どうやら完全に意識を失っているようです。

「くそっ、どきやがれっ!!」
 キロスが剣を振るい、最後の鬼を倒します。
 しかし、既にアゾートを攫った鬼は姿を消していました。

「追うわよキロス!!」
「ああ!」
 香菜とキロスは鬼が走り去った方角へと駆け出しました。
 


担当マスターより

▼担当マスター

RED

▼マスターコメント

こんにちは、REDです。
この度は「葦原島、妖怪大戦争」のシナリオガイドをご覧頂き、ありがとうございます。


以下、シナリオについての補足となります。

葦原島では現在、多数の妖怪が暴れています。

葦原明倫館のハイナたちは、明倫館の城下町に妖怪たちが入り込まないよう奮闘している模様です。
そのため彼女達は山の方へ討伐や調査に向かうことはできませんが、城下町の防衛は彼女達に任せて問題ないでしょう。

そして前線で戦っている兵士から、以下の妖怪の目撃情報が報告されました。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

○鴉天狗
 羽を生やしており空を飛ぶ。風を起こす者もいる。

○鬼
 頭に角があり、体格は様々。しかし小さくても怪力で、棍棒を振り回している。
 どうやらパラミタ古代種族の“鬼”とは別種の模様

○大蜘蛛
 大型の蜘蛛や、蜘蛛の足を生やした女性の妖怪がいた模様。糸で動きを封じてくる。

○化け狸・化け狐
 人に化けており、気を許して近づいた所に襲い掛かる。

○化け猫、化け犬
 鋭い爪や牙で襲い掛かる。俊敏な動き。


 その他、河童や雪女、唐傘等

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

目撃報告の中には、妖怪同士が戦っているという物もありました。

どうやら人間を襲う妖怪と敵対している、つまりは人間側の妖怪もいるようです。

味方にすると心強いでしょうし、もしかしたらこの異常事態について何か知っているかもしれません。



さらに、アゾート含む何人もの人間が山に連れ去られたという情報も入ってきています。

人を攫う理由は分かっていませんが、凶暴な妖怪は人を喰うと言われている為、早く助け出した方が良いと思われます。

▼サンプルアクション

・妖怪退治

・攫われた人々の救助

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2013年02月21日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年02月22日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年02月26日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年03月08日


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