葦原明倫館

【前回までのあらすじ】
　パラミタを支配しようとする『魔法世界』の魔法使いヴァルデマール・グリューネヴァルト率いる『闇の軍勢』が、シャンバラに現れ始めた。
　契約者達は次々送り込まれる幹部『君臨する者』達を退けながら、魔法石を手に入れる。そして遂に『魔法石・魂の牢獄』に閉じ込められていたアッシュ・グロック（あっしゅ・ぐろっく）の魂の解放に、成功したのだった！

　その後、機晶工学の専門家から“魔法世界の魔法石と機晶石の親和性について”情報を得た契約者達は、闇の軍勢に対抗する武器を手に入れる為、葦原島へと向かう……。

　葦原島、葦原明倫館正門前。

　アレクサンダル四世・ミロシェヴィッチ（あれくさんだるちぇとゔるてぃ・みろしぇゔぃっち）が契約者達に紹介したのは、小柄でやや小太りのごく普通の少年でした。
「北門　平太（ほくもん・へいた）。学生で、忍具とか勉強してるんだったよな？　まあ、腕は確か」
　素っ気ない紹介と平太の見るからにどんくさそうな雰囲気に、初対面の契約者の顔に動揺が浮かびます。平太はこれでも葦原島を救った立役者の一人なのですが、とてもそうは見えませんし、その功績を知らない者には、一介の学生を改まって紹介するアレクの意図が分かりません。
　そんな契約者の不安や疑いを察知したベルナデット・オッド（べるなでっと・おっど）が、周囲を睨みつけながら、パートナーの平太を守るように立ちはだかります。
「大丈夫だよ」と平太が微笑むと、ベルナデットの表情も和らぎました。
　一連を見ていたアレクは自分の言葉足らずに気付いて、背負っていた愛刀をすらりと抜き、契約者の前に水平にして見せました。口で付け足すより、実際見て貰った方が良いと思ったのです。
「これを鍛えた刀工（とうこう）は平太だ」
　陽を浴びて青白い光りを放つ三尺もあろうかという刃に、皆が思い起こすのは、この大太刀が幾多の戦いの中に有っても“折れず、曲がらず、よく斬れる”、刀の性質そのものを表したような、名刀と呼ぶに相応しい一振であるという事実です。使用された場面を見ていない者でさえ、その芸術的な仕上がりは成る程、と、思わせるものが有りました。
　余りに多く尊敬の眼差しが向けられ、平太はしどろもどろになりつつも、大真面目な顔で言います。
「いやそんな、僕なんて大したことないです、ほんと……」
　謙遜ではなく本気でそう思っているのが取れる平太の様子に、一人の魔法少女がにこりと微笑み、前に進み出ました。
「平太さん、今日はよろしくお願いします。
　あっ、自己紹介がまだでしたね。私、飛鳥　豊美（あすかの・とよみ）っていいます。豊美ちゃん、って呼んでくださいね」
　豊美ちゃんがぺこり、と頭を下げ、一歩後ろに控えていた飛鳥　馬宿、鵜野　讃良、馬口　魔穂香が続けて挨拶をします。日本の歴史に少々詳しい者であれば、目の前に並んだ者達が（魔穂香はともかくとして）そうそうたる顔ぶれであることに気付いたかもしれませんが、実際は畏怖をまったく感じさせない、ついついほんわかとしてしまう空気を醸し出していました。
「よろしくお願いします、豊美ちゃん。
　で、えーと、今日は何のご用でしょうか？　アレクさんに“すげー武器作るから兎に角来い”って引っ張られてきたんですけど」
「この間皆のお陰で『魂の牢獄』から解放されてから、【二つ名】を付与する魔法を【操る】事が出来る様になったんだ」
　そう話すアッシュ・グロック（あっしゅ・ぐろっく）の灰を撒く者時代の話や、パラミタを狙う『闇の軍勢』の話は、今のところ学校の噂話レベルでしか拡散されていなかったものの、平太はトゥリン・ユンサル（とぅりん・ゆんさる）やスヴェトラーナ・ミロシェヴィッチ（すゔぇとらーな・みろしぇゔぃっち）という学友から、詳しい話を聞いていました。それに先程アレクの刀を久々に手入れした際に、この戦いがどんなものであるのか、刀工の目でもって理解をしています。
　ですが、それと自分と、どのような関係があるのでしょうか。
　平太の疑問に、豊美ちゃんは「はい」と頷いて表情を引き締め、片方の掌に『機晶石』のほんの小さな欠片を、もう片方の掌に平太にとっては見覚えのない石……契約者達が魔法世界の採石場から持ってきた『魔法石』を載せました。豊美ちゃんの桃色の魔力を浴びた魔法石が光りを放ち出し、そこへ機晶石が触れると、掌の間に液体のような気体のような物質が生まれますが、すぐに霧散して消えてしまいました。
「このように、魔法石と機晶石の反応は、外部の力が満ちている平常の空間では、起きても一瞬です。
　ですが西の山の頂上では、魔法やアイテムの効果が消える……それはつまり“空間一体が、実験で用意するような環境にあるのだろう”と助言を受けました。そこでなら『闇の軍勢』に対抗する武器が作れるのでは、と私達は考えています」
　魔法石を解析した研究者の言葉を出し、豊美ちゃんが西へ向かって視線を飛ばします。
「『妖怪の山』ですよ、平太さん」
　スヴェトラーナに馴染みのある名前を出されて、あの不思議な山であれば然もありなんと平太は得心しました。
「そうか、オルカムイさんなら……」
　平太が呟いていると、その間にトゥリンが葦原校長ハイナ・ウィルソン（はいな・うぃるそん）の申し付けを契約者へ伝えました。曰く――
「“神の山を登る者、己の身体のみとせよ”……。
　『御神酒（おみき）』を持って、決められた路を往きなんし。『禊（みそぎ）』も必要でありんすえ」
　それを聞いてきょとんとした顔で見上げてきた平太に、アレクは首を傾げて返します。微妙な間に、口を開いたのは馬宿です。
「平太、君が先程口にした『オルカムイ』という人物について、教えて欲しいのだが」
「オルカムイさんは、妖怪の山にいる神さまです。といっても、本体はもうなくて、ホログラムみたいな、つまりデータみたいなものなんですけど、色々知識があって、僕も色んなこと教えてもらいました」
　かつて葦原島を救うために使われた＜風靡＞という剣の、製法を教えたのはオルカムイでした。平太は事件後、オルカムイから様々な武器の製法を教わっていました。言うなれば弟子のようなものです。そういった話があるので、オルカムイが『特殊な武器』の作り方を知っていてもおかしくない――というより、葦原島でそんな知識があるとすれば彼しかいないわけですが、儀式めいたものは、平太も初耳でした。少なくとも、何回か訪れた中で強制されたことはありません。
　しかし詳しく尋ねようにも、肝心のハイナは出張中のようでした。
「と言う事は、今から確認を取るのは無理、か」
　馬宿の嘆息を聞いて、豊美ちゃんは真面目な顔で彼を見ます。　
「禊もお神酒も、神事には必要なことです。ハイナさんは私達の行いが成功するように、助言してくださったんですよ。
　スキルを封印しての山登りは辛いと思いますが、皆さん、頑張りましょう。私も全力で応援します！」
「わ、わたしもおうえん、がんばります！」
　ぐっ、と拳を握って、豊美ちゃんと讃良ちゃんが皆を鼓舞します。皆がどうにも疑わしいと思ってしまうものですら、彼女達はその純粋さで受け入れてしまうようでした。
　さて、ハイナのこれが冗談や酔狂で言ったので無いとすれば、一つ考えられるのは、彼女は妨害者の存在を考慮しているのかもしれません。
　山頂へ向かうのにケーブルカーを使用せず、あえて目立つ方法を取る事で、敵をおびき出し一網打尽にする……。
「そうすれば今回の目的は達成される事になる。どういった経緯があれ、明倫館の校長に居続ける方だ。決してただの思い付きというばかりでもあるまい」
「なるほどね。つまり私達は囮ってわけだ」
「……たち？　まさかとは思うが、俺もなのか？」
　訝しげな表情の馬宿に、「あれ、言ってなかったっけ？」と言いたげな顔で魔穂香が答えます。
「だって、私一人で向かうのって、危ないでしょ？　豊美ちゃんやアレクさんがサポートしてくれるって言っても」
「それはそうだが……しかし、意外だな。君は生粋のインドア派だと思っていたが」
「まあ……ね。私も少しは魔法少女として、力を得ておきたいって思ったし」
　そう口にしつつ目線がそっぽを向いているのは、『武器強化』というイベントに彼女のいわゆる中二病魂が揺さぶられたからなのだが、それは黙っておくことにしました。
（『二つ名』が付けられるなんて、素敵じゃない。あぁ、何て名前にしようかしら……。
　【蒼穹を貫くトライデント】……いいわね、震えてくるわ）
　頭の中で妄想を楽しむ魔穂香を訝しみつつ、とりあえず放っておくことにして馬宿は話を進めます。
「では、
　山登りをする者、彼らをサポートする者、山頂付近まで出ているケーブルカーで先に行く者、
　と割り振るとしましょう。
　まず山登りをする者は……アッシュと、平太。二人は武器強化の為に必要な人物。彼らが負傷するような事態となれば、最悪目的を果たせなくなる。その事を念頭に置いて欲しい」
　馬宿の言葉にアッシュは了解した、と言うように頷きますが、平太はぶんぶん、と頭と手を振って拒絶の意思を多分に含みつつ声を上げます。
「ええええ！？　僕も行くんですか！？　何で！？」
「理由は先に説明した通りだ。メンバーには俺と魔穂香も加わる。スヴェトラーナ、案内を頼む」
　平太の反論をあっさりと切り捨て、馬宿がスヴェトラーナに問えば、「分かりました！　必ず皆さんを頂上までお届けします！」と凛とした返事が返って来ました。
「皆さん、頑張ってくださいー。微力ですがこれをどうぞ」
　豊美ちゃんが『ヒノ』をかざし、山登りに向かおうとする者達へ魔法をかけます。
「凄い！　身体が軽い！！」
　感動するアッシュの声を聞きながらも、平太の方は山頂では魔法の効果が消えるという部分をしっかり念頭に置いていました。つまり豊美ちゃんの魔法は頂上に近付くにつれて効果が薄まっていき、結局最後に頼れるのは“己の身体のみ”に、なってしまうのです。
「ううぅ……どうしてこんなことに……」
　何も言えない雰囲気に、平太は『妖怪の山』の崖――そびえ立つ岩やむき出しの根を想像し、がっくりと項垂れます。
「行こう。……何事も無ければいいがな」
　馬宿の、最後に漏らした呟きは、それを呟いた本人でさえも信じていないものでした――。

＊

　『妖怪の山』、麓の村。
　そこには幼い少年と巨漢、そして美しい見た目をしながらまるで存在感を感じさせない女が立っていました。この季節にローブを着込んでいるのは、彼等が『君臨する者』である事の証明です。
「ふーん。魔法石をそんな風に使おうとしているとはね。
　取り敢えずヴァルデマール様に報告して？　そっからどーしよっかなぁ？」
　コロコロと笑う少年のまるで悪戯でもしようかというような表情に、後ろの男が筋肉の筋を浮き立たせながら腕組みし、やれやれと首を横に振ります。
「ピオ・サピーコ、ビョルケンヘイムの下の嬢ちゃんがどうなったか、忘れた訳じゃねえよな？」
「お説教はご免だよイシドール」
　お小言を言ってくるイシドール・ラドゥカンに人を食った様な笑みを見せたピオは、影の様に控えていた女を見て苛ついた舌打ちをすると、獲物と怯えさせる捕食者の見開いた目で彼女を見ました。
「ファラ・ダエイ、お前がオレの行動に口出しするの？」
　ピオの言葉にファラがびくりと身体を震わせ俯くと、ピオは満足したようで、咎める様な表情のイシドールに言います。
「分かってるって、あんまり勝手な行動を取ると、ヴァルデマール様にこう、だからね」
　自分の首に手を当てて横に引くようにすると、ピオは正体の分からない笑顔を浮かべて、もう一度地上を見下ろしました。
「ここから先は魔法が発動しにくい場所みたいだし？
　……そうだね、ここに居るモノを使って、ちょっと痛い目に遭わせてあげるくらいなら、イイかな？」
　ニッと笑ったピオは、『妖怪の山』に相応しい、この山にあるモノを利用して契約者の妨害を行うことに決めました。
「悪癖だな、放っとけ放っとけ」
　イシドールに、バンッと肩を叩かれよろけたファラは、無言のまま、やはり物言わぬ瞳で何処かを見つめていました。

　皆さんこんにちは。【一会→十会】シリーズをお届けします。
　シナリオを執筆するマスターは泉　楽、猫宮　烈、東　安曇の三人です。
　ＰＣは複数マスターが執筆する場合もある為、マスター指定はご遠慮頂いております。予めご了承下さい。

▼シナリオの目的
　武器強化の儀式を行うため、山の頂上を目指そう！
　頂上付近にある滝まで辿り着けば目的達成だ。なお、頂上に向かうにつれてスキルの効果は薄まっていくから注意だ！
　だが皆の到達を妨害しようと、『君臨する者』が現れたぞ！　彼は頂上から妖怪を従え、妨害を行ってくる。
　これを防げるのは山登りをサポートする者、ケーブルカーで先に向かった者達だ。
　『君臨する者』の能力を暴きつつ追い払い、儀式を成功させようぜ！！

　……不思議なノリになっていますが、だいたいこんな感じです。
今回のシナリオでは、武器に二つ名を付ける事が出来ます。こちらは次回の【一会→十会】のバトルでご使用頂けます。
　具体的に申し上げますと、『自身の能力・武器またはアイテムの性能を大幅に超えたアクションを送ったとしても、採用される確率が大幅に上がる』です。……難しいこと書いてますが、我々としては存分に戦ってもらいたいなという思いがありましたので、このような方針にしてみました。一度きりの『素敵なパーティー』、演出にどうぞ。（※採用限界は有ります。注意点を御一度の上、例を参考になさってください）
　なお、こちらは★のついた特殊称号として扱われ、シリーズの該当シナリオ外では、特別な効果を持ちません、予めご了承下さい。
　マスターやマスターＮＰＣに二つ名をお任せ、は止めはしませんが、マスターは中二病を始めとする様々な病を患っていますので、だいたいひどいことになる点をご留意いただけますと幸いです。



▼武器製作について
　【一会→十会　絆を絶たれた契約者】内で魔法石の持ち帰りに成功したこと、その後のシナリオで調査が進んだことにより、今回のシナリオで魔法石を使用した戦力の強化を行うことが出来ます。
　元々異世界の魔法石は、魔法使いが好きな【二つ名】を付けることで様々な効果を発揮するものでした。それと同じような事は残念ながら再現出来ませんが、機晶石と組み合わせることで、武器や防具、アクセサリに【二つ名】の効果を付与する事が出来ます。お好きな単語を組み合わせ、キャラクターにピッタリの名前をつけてあげてくださいね！
　また武器を製作するのに、山登りのアクションに必ず参加する必要はありません。ただしアッシュと平太が山登りに失敗すると、その影響で武器の強化が行えなくなってしまいます。武器の強化を考えている方はなるべく彼らと行動を共にする、あるいは彼らをサポートする行動をお薦めします。

▽【二つ名】は【★のついた称号】の形で付与されます。
※文字数は★を入れて２０文字以内です。
※使用出来るのは平仮名・カタカナ・漢字のみで特殊文字などは不可です。英語の使用は半角全角が厄介なため、控えてください。
※１ＰＣにつき１つまででお願い致します。
※二つ名の能力は術者の持つ力に準拠します。余りに規格外なものを選ぶと、使えない、または使えたがごく小さな効果しか得られない、となってしまいますのでご注意下さい。
※以下の魔法世界のキャラクターが持つ二つ名の一部は、シナリオ上レアなものになりますので、使用をお控え下さい。
　永続、夢、融解（溶かす、熱）、喚ぶ、応える、皮膚、操る、金剛、力
※シナリオ上では、手持ちの武器に魔法石が装備出来る用加工が行われますが、あくまでシナリオ上ですので、必ずしも次回同じ武器を持ってくる必要はありません。

以下のテンプレをアクションにご記載下さい。
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二つ名：
希望の効果
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▽例（サンプル）
二つ名：赤い彗星
希望の効果：アイテムに突進力と炎の力を付与する

二つ名：ミストラルローズ
希望の効果：振るうたびに小規模の突風を巻き起こす

二つ名：鍛鉄の拳
希望の効果：攻撃の際、ランダムで効果が二倍になる



▼行動について
　今回の行動は以下の三つからお選び頂けます。

▽行動１：山登り
　禊とお神酒運びの為に、妖怪の妨害を逃れながら山を登り切ります。自身によるスキルは使用不可。豊美ちゃんや他ＰＣから貰ったサポートスキルやアイテムの効果も、山頂に近付くにつれ徐々に効果がなくなります。

『アッシュ・グロック』
　魂の牢獄から無事解放された事で、二つ名の付与をする魔法を操れるようになりました。皆の武器を強化する為に、山を踏破し、禊を行うつもりです。※なお、豊美ちゃんの魔法が消えてしまう事については、すっかり忘れているようです。

『北門　平太』
　明倫館の生徒。戦闘力はほぼ皆無。パートナーの奈落人「宮本武蔵」がいるため、最悪、自分の身は守れますが、戦闘時間が長くなると、その後は全く役立たずになると思ってください（つまり刀は打てません）。

『スヴェトラーナ・ミロシェヴィッチ』
　山登りをするＰＣを先導します。彼女を見失うと、ルートが分からなくなってしまいます。皆が迷子にならないよう気配りは欠かしませんが、如何せん規格外な父や伯父、自分が基準な為、その動きやスピードは……

『飛鳥　馬宿』
　永遠の摂政（豊美ちゃん限定）。
　武器強化を行いたい魔穂香の付き添いで、妖怪の山へ。ハイナの申し付けの内容にある程度見当がついている模様。

『馬口　魔穂香』
　魔法少女兼ネトゲ廃人。一応魔法少女の方が上らしい。
　武器強化と聞いて、自身の中二病が抑えられなかった模様。なお、豊美ちゃんファミリーの中では一番体力があったりする。


▽行動２：応援
　妖怪の妨害（ピオ）から行動１の契約者を守ったり、手助けをします。

『アレクサンダル四世・ミロシェヴィッチ』
　（武器の強化には参加せず）皆のサポートにきました。スキルの使える場所ではスキルでのサポート、その他おんぶでも抱っこでも肩車でもしてくれます（気が向けば）。合い言葉は何時もの「助けてお兄ちゃん」でどうぞ。

『飛鳥　豊美』
　永遠の魔法少女。
　ハイナの申し付けをすっかり信じ込んで、山登りを全力でサポートすると意気込んでいる。

『鵜野　讃良』
　永遠の魔法少女……までもう少し。
　豊美ちゃんが全力でサポートするので、自分も全力でサポートすると意気込んでいる。


▽行動３：ケーブルカー
　ケーブルカーで優雅に頂上付近へ……。（※バトルはマスターのアドリブで描写があるかないかなので、殆どフリーパートになります）

『トゥリン・ユンサル』
　ハイナの申し付けを嘘を見抜いて、早々にケーブルカーに乗り込みました。　

『ベルナデット・オッド』
　平太についていきたがったものの、「身一つで行かなければならない」と説得され、渋々ケーブルカーへ。平太のために進んで囮になろうと考えています。



▼敵の行動について
　敵は自らの魔法と妖怪を操る事で妨害を行います。それぞれに対策をとったりサポートキャラクターの助けを呼んで無事にゴールしましょう。
・ピオとファラの魔法：（頂上付近まで）風魔法により進んだ位置から飛ばされてしまいます。
・狐火：強い光りを放つ炎が現れ、視界を遮ります。
・足まがり：妖怪が足にまとわりついて転ばせてきます。
・金玉：金の玉が崖の上から落ちてきます。手にすると金運が上がるらしいが名前が……
・天邪鬼：パートナーやサポートキャラ、スヴェトラーナの声を真似、嘘のルートを教えてきます。
・鬼熊：巨体で道を塞いできます。
・いそがし：憑依されると落ち着きが無くなり、ハイスピードで動く事が出来ますが、そのぶん憑依が解けるとどっと足にきます。

▽『君臨する者』
『ピオ・サピーコ』
　君臨する者のローブに山高帽を被った、奇術師に見えてしまう風貌。こちらの人間で言うところの１０歳以下の少年に見える。妖怪達に二つ名の能力を使い、瘴気を越えた力で操ります。契約者に対しては本格的な妨害というよりも、何もせずに放置することへの不満から、ちょっとした悪戯心を出しているだけのようです。
・二つ名：【風を喚ぶ者】
　通常使用は風魔法。
　『喚ぶ』の単語で、相手の内部（心）に直接声を響かせる事が可能。
　声は干渉力を持っており、抵抗に負ければ声のとおりにさせられてしまう。

『ファラ・ダエイ』
　黒髪のロングヘアを編み込んでいる、目鼻立ちのはっきりした２０代に見えるミステリアスな女。常にピオの影のに控え、この少年の命令のみに従います。基本的に喋る事は無く、物のように扱われても、不平不満を一切漏らしません。
・二つ名：【風に応える者】
　通常使用は風魔法。
　『応える』の単語で、心・身体のセーブを外した状態で動く事が可能。

『イシドール・ラドゥカン』
　魔法世界のものには珍しく、筋骨隆々の巨漢。分別を弁えた大人（というかおじさん）です。今の所ヴァルデマールからの命令は下りていないため、自ら動く事は無く、またピオの行動を止めるつもりもありません。
・二つ名：【金剛の皮膚】
　肉体を金剛石の如く、固く強化する。

・【山登り】

・【応援】

・【ケーブルカー】