【ニルヴァーナへの道】浮遊要塞アルカンシェル(後編) リアクション公開中! |
シナリオガイド【イコン参加可】己の手で、未来への道を切り開け!
シナリオ名:【ニルヴァーナへの道】浮遊要塞アルカンシェル(後編) / 担当マスター:
川岸満里亜
『久しぶり、アレナちゃん』 ○ ○ ○ 宮殿の広間で会議を行っていた者達も各々対処に動いています。 女王のアイシャ・シュヴァーラ(あいしゃ・しゅう゛ぁーら)は、護衛と共にどこかに避難をしたようです。 ティリアから報告を受けた年配の高官は錦織 百合子(にしきおり・ゆりこ)、ミケーレ・ヴァイシャリーを含む、官僚とロイヤルガード、及び軍人だけを一角に集めてこう言いました。 「魔導砲の発動を食い止める為に、早急に十二星華と神楽崎隊長の絆を断たねばならぬ」 2人の契約を解消させれば、アレナの力が優子を通してエネルギーとなることはなくなります。 しかし、契約を解消させることは不可能です。片方の命に終わりが来るまでは……。 「つまり、十二星華を壊せということですね?」 ミケーレの問いに、高官は気難しい顔つきで頷きました。 「冗談はやめてください」 厳しい声で、すぐに反発したのは白百合団、副団長代理のティリアです。 「アレナさんは、百合園女学院の生徒です。神楽崎先輩からお預かりした、白百合団員です。私の部下です」 強い口調で、ティリアは刃向っていきます。 「私には彼女を守る義務があります。そのような彼女を貶めるご発言はおやめください。それに、アレナさんにもしものことがあれば、神楽崎先輩は……ッ」 「確かに百合園の生徒かもしれんが、彼女が十二星華――国の兵器であることに変わりはない。その為に作られた剣の花嫁である。既に、自分のすべきことは解っているはずだ。神楽崎隊長も同じ。彼女はシャンバラの軍人だ。覚悟は出来ているだろう」 「神楽崎先輩は白百合団の副団長です。白百合団は軍隊ではありません」 「神楽崎優子は、まだ若いが東シャンバラのロイヤルガードの隊長だ。東西の総隊長として相応しいという声も挙がってる。彼女は既に一般の女学生ではない。シャンバラの騎士だ」 高官の言葉に、ティリアは拳を震わせます。 「それはロイヤルガードや、彼女と共に乗り込んだ者達が決めてもいいんじゃないか? 万が一発動を許してしまうのであれば……やむを得ない、最終手段に踏み切るってことでさ」 そう口を挟んだのは、ミケーレです。 「……大丈夫、こちらは任せて。アレナさんについていてあげてね」 百合子は小さな声でそう言って、ティリアをアレナの元に戻らせました。 ○ ○ ○ 空京島とパラミタ本土を繋ぐ橋の上で、列車が止まって数分が経ちました。 車内には各車両にマシンガン、散弾銃を持った者がおり、乗客たちは皆伏せたまま顔を上げることも許されません。 「ほんのちょっとずつだったら、きっと分からない。だから皆、手すりかなにか捕まれる物に近づいて。要塞からの攻撃、こっちに来るかもしれないんだって……」 伏せながら小声で周囲に話しかけている少女がいます。 パーカーを被り、伊達眼鏡をして変装をしているその少女は、高根沢 理子(たかねざわ・りこ)。女王のパートナーです。 「あ……っ」 理子の声が聞こえてしまったのか、武器を持った男が数人近づいてきます。 「立て。お前が誰だかはわかっている」 男に散弾銃をつきつけられ、やむを得ず理子は立ち上がりました。 敵わない相手ではないはずです。だけれど、暴れたら列車内の人達が傷つけられることが解っていたから、理子は大人しく捕まったのです。 男達は理子の変装を解かせると動画を撮り、シャンバラ政府に送りました。 「ねえ、怪我している人の治療だけでもさせてくれないかな? そしたらあたし、ものすごく大人しくしてる。約束するわ」 理子は散弾銃の動きに注意しながら、早口でそう頼みました。 男の答えは銃の乱射でした。 天井の電灯が破壊され、破片が人々に降り注ぎました……。 ○ ○ ○ 浮遊要塞アルカンシェルの内部。 砲台突入口から少し進んだところで、ゼスタ・レイラン(ぜすた・れいらん)を含む契約者数人は、分厚い鉄の壁と、鉄格子に阻まれて身動きが出来なくなってしまいました。 手持ちの武器で、床や壁を叩いてみましたが、傷つけるのが精一杯で砕くことは到底無理です。 鉄格子の方は、時間をかければ人が通れる程度の穴を開けることが出来そうです。 「神楽崎とは連絡しようがないし……仕方ねぇよな。指揮官代理の言葉ってことで、皆に伝えてくれ」 ゼスタは交信手段のある仲間にそう言ってから、集まっているデータ、神楽崎 優子(かぐらざき・ゆうこ)から聞いていた方針、それらから最良と思われる方針を打ち出し、話し始めました。 「犠牲を抑えるための、最善の方法をとる。 現在、制御室に向かっている第2突入班は、戦闘に長けた者が敵の排除を担当し、余力があれば動力炉へ向え。 コンピューター操作の心得のある者は、コンピューター操作を。防御システムの解除が優先だ。 操縦に長けた者は、操縦室に向かいアルカンシェルの操縦を手動に切り替えろ。 行き場所が決まらない奴らは、機関室の動力炉に向かって動力源と思われるブライドオブドラグーンの確保を目指す。 第1突入班のメンバーは、自分の能力と相談し、臨機応変に動け」 ブライドオブドラグーンを確保すること。防御システムを解除すること。要塞の進路を変更すること。 その3点を最優先とする。さらに制御を目指す――かどうかはその時の状況によるとゼスタは話していきます。 「俺らは、おそらくこの中に招かれた。こいつを動かした奴には策略がある。人数も分からない。制御に成功したと思わせて油断させ、別の方法でアルカンシェルをコントロールし、秘密兵器を空京に放つ可能性も否めない」 軍が最終ラインと定めた場所を越えて要塞が進攻した場合、もしくは列車への攻撃を食い止められない場合、空京駐留軍による一斉攻撃でアルカンシェルは破壊されます。 ただし、防衛システムの解除がなされていなければ、その破壊作戦は成功しないでしょう。 バリア装置の解除は、援軍の方でも外部から行われるでしょうが、中に探索隊がいるため、大掛かりな攻撃はしてこないはずです。 「俺は神楽崎救出に全力を尽くす。彼女を助けたら、退避させてもらうつもりだ。が、それが最も難関かもしれない。 一斉攻撃前に、国軍から知らせか合図があるはずだ。いつ、合図が来てもいいように、作業をしながらも、即退避できるように準備しておけ。 ルシンダのことは気にするな。お前らの一瞬の躊躇で、多大な犠牲が出るかもしれない。その場の情に流されてると、ホントに大事なモノを失うことになるぜ」 最後に、ゼスタはにやりと笑みを浮かべながら、こう言いました。 「この浮遊要塞がなくなれば、月へ行ける可能性を1つ失うことになる。月に行けなきゃ、近いうちに終わりが訪れる。 ――だから、最後まで残るバカがいることを、俺は大いに期待している」 ○ ○ ○ 「そうですね。この制御室に誰かが近づいたのなら、目隠ししてあなたをドアの前に縛り付けてあると言いましょう。少しは足止めになりますかね?」 「どうでしょう。殆ど親交はありませんでしたので。……私はどうしてましょう? 叫び声でもあげた方がいいですか?」 「ええ、素敵な声を上げてください。欲しいのは、ロイヤルガードが協力者であるエリュシオンの神を見殺しにしたという事実――」 担当マスターより▼担当マスター ▼マスターコメント
こちらのシナリオは、グランドシナリオ第3部へ繋がるペリフェラルシナリオです。 ▼サンプルアクション ・ブライドオブドラグーンの確保を目指す! ・列車を守る ・避難誘導を手伝う ・大切なものを守る ▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています) 2011年11月05日10:30まで ▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました) 2011年11月06日10:30まで ▼アクション締切日(既に締切を迎えました) 2011年11月10日10:30まで ▼リアクション公開予定日(現在公開中です) 2011年12月09日 |
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