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遠くて近き未来、近くて遠き過去

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シナリオガイド

命が尽きるその時に、少女は何を思うのか――
シナリオ名:遠くて近き未来、近くて遠き過去 / 担当マスター: 九道雷

 その日、女王殺害未遂という罪状で服役中のオリヴィエ博士は、非公式に呼び出され、シャンバラ宮殿内にある、とある部屋へ通されました。
 部屋で待っていたのは、女王ネフェルティティでした。
「お久しぶりです、女王。内密の用件とは?」
「よく来てくださいました。貴方に、相談があるのです」
 日当たりのいい、明るい部屋。少女の好みそうな内装の窓際には、柔らかい羽根布団のベッドがあります。
 そこには、元女王であるアイシャが寝息を立てていました。
 ごめんなさいね、とその耳元に小さく囁いて、ネフェルティティは毛布をめくります。
 現れたアイシャの身体を見て、オリヴィエは微かに眉を寄せました。

「……アイシャの身体は……もう、限界なのです」

 ボロボロになっている、と、一目で解る姿。
 その身体は結晶化を始め、手先は既に崩れ始めていました。
 恐らく、足の先も同様のことになっているのだろうとオリヴィエは察します。
 大陸の維持に命を削っていたアイシャは、ネフェルティティに女王の力を渡した後、しばらくは回復傾向にありました。
 しかし、ここにきてその身体は、少しずつ崩壊を始めていたのです。

「これ迄、医師や宮廷魔導師達が、何とか助ける方法を模索してきましたが、成果がありません。
 この子は、ウゲン・カイラスによって作られた命です。普通の方法では駄目なのかもしれません」
「これは……もう、」
「ええ、最早、一刻の猶予も無い状態です」
「魔石に封じては?」
 アイシャを封じ、その間に救う方法を探すという案は、勿論考えられましたが、ネフェルティティは首を横に振りました。
「それは、アイシャが拒んだのです。
 アイシャを封じ、この子の時を止めても、外では時間が流れ続けます。
 アイシャを呼ぶ声は多く、それらを無視するようなことはしたくない、そう言って」
 その結果、自分が最期を迎えることになっても、それがアイシャの選択なのでしょう、「……優しい子なのです」と、ネフェルティティは呟きます。
 けれど、その口調はとても重いものでした。
「助けてあげたい……。
 かつて、ダークヴァルキリーとして、沢山の命を奪った私が、たったひとつの命に対してそう思うのは、傲慢でしょうか」
「いいえ」
 そう返したオリヴィエに、ありがとうと微笑んで、ネフェリティティはアイシャの寝顔を見つめました。
「――例えば、人形に、命が宿る、という例もあります。それが可能なら、それも選択として有り得ます。
 けれど、人形の身体では、泣くことも笑うこともできない。
 アイシャは、生み出されてから、まだたった4年なのです。
 できれば、生きた身体のまま、これから先の人生を過ごさせてあげたい……」
 これからの人生が、もしも彼女にあるのなら。

「……何故、それを、私に?」
 訊ねたオリヴィエを、ネフェルティティはじっと見つめて、ふと苦笑しました。
「今の話を聞いて……貴方は、心当たりを思ったはず」
「……」
「私の中の、姉の記憶が言ったのです。オリヴィエを頼れと」
「……それは祖父のことだと思うのですが」
 かつてアムリアナ女王の時代、宮廷魔導師だった祖父のことを挙げた後で、オリヴィエは溜息を吐きます。
「……心当たりがあっても、非力な私では、どうにもしようがありません」
 なので、と、オリヴィエは言いました。
「友人の助力を得ることを、ご許可いただきたい」


◇ ◇ ◇


 アトラス火山に向かう必要がある、というオリヴィエに、それなら、とネフェルティティは微笑みました。
「アトラス火山へは、私の飛空艇をお使いください」
 アトラス火山には何があり、彼はどのような手段を考えているのか。
 問いにオリヴィエは、パートナーであるハルカの名を挙げました。

 かつて、祖父の手にかかって死亡したハルカ。
 けれど彼女はその後、人間に戻ることができました。
 『核』という、アトラスの力の結晶と、彼女を想う人達の祈りによって。

「『核』を生成できるのは500年に一度で、もう5年程も過ぎている。
 その上、今やアトラスは死亡して、今後『核』が生成できる機会は来ない。
 ……500年前のアトラス火山を、『召喚』する必要があるな……」
「“場”の召喚……」
 女王は目を見張りました。
 それは容易く行えることではない、非常に難しい所業です。
「それと、核の生成には媒体として、『純粋なもの』が必要らしい。……抽象的な話で、何と特定できないのだけれど」


◇ ◇ ◇


 オリヴィエ博士の祖父が遺していた書き付けや、イルミンスールで儀式魔法を学んでいたハルカ、識者達によって、“場の召喚”の為の魔法陣が編み上げられました。
「けれど、反発が出ることは必至だろうね」
 祖父の書き付けを斜め読みに見ながら、オリヴィエは呟きます。
 時を超えた“場の召喚”は、空間を歪ませ、不安定にさせます。召喚を成功させる為の対処も必要でした。
「“アトラスの影”が出るそうなのです」
 ハルカが心配そうに言いました。
 

担当マスターより

▼担当マスター

九道雷

▼マスターコメント

 女王ネフェルティティに力を譲渡した後、アイシャはゆっくりと死に向かっていました。
 そろそろ限界というところで、女王は藁にも縋る思いで全てをオリヴィエと皆さんに託しました。
 アイシャの未来をよろしくお願いします。


★状況説明★

・アイシャは、オリヴィエ博士の指示で、一緒に連れて行きます。
 オリヴィエの監視を兼ねる王宮騎士達が、アイシャを抱えて行き、護衛も兼ねます。

・「場の召喚」の為に構築した魔法陣を、アトラス火山を東西南北に囲った四方に布陣します。
 人数的に余裕が出ましたら、より確実に八方に布陣します。

・アトラス火山(アトラスの傷跡)は、巨神アトラスの死によって、ゆっくりと火山活動が終わろうとしています。
 現在は、見た目に変化はありませんが、数年の後には死火山となって行くでしょう。
 ですが、最近になってこの界隈には、「アトラスの残り火」と呼ばれる“火のオウガ”が徘徊しています。
 外見はロックトロールですが、その体内には炎が猛り、目や口の部分から溢れ出ています。

・「場の召喚」を成功させる為に、「土地が過去に思いを向ける物」の持参が推奨されています。
 要するに、「シャンバラの過去に関連したアイテム(例・古銭等)」で、古ければ古い程有効です。
 持参される方は、服装欄にアイテムの装備をしてください。
 (こちらは、場の召喚をする人用のアクションになりますが、火山内部に侵入する方が装備をし、アクションにて、召喚に関わる人(指定してください)に預ける、とするのも可です)

・また、時を超えた「場の召喚」には、土地の抵抗による反発があるだろうことがほぼ確実です。
 それは恐らく巨神アトラスの形を成すだろうと考えられており、具象化される形に伴い、その精神もアトラス自身のものが宿るだろう、と予測されていますが、「場の反発」の影響で、非常に凶暴な状態であることが予想される為、何らかの方法で鎮める必要があります。

・「場の召喚」に成功した後は、火山内部に侵入し、最深部のマグマ溜まりの場所へ赴く必要があります。
 内部には、重層から成る地下神殿があることが、かつて一度行ったことのあるハルカから報告されています。
 2024年現在は廃墟の遺跡ですが、此処を棲処としていた魔物が多数存在しますので注意が必要です。

・最深部のマグマ溜まりの場所に到達できたら、そこに『純粋なもの』を投げ込む必要があります。
 心当たりのある方はご用意ください。
 「持っていて不思議ではないもの」であれば、装備する必要はありません(アイテムとして存在していないものでも構いません)。
 複数の物が持ち寄られた場合は、その中から一つを選択します。
 (こちらは、火山内部に侵入する人用のアクションになりますが、場の召喚に向かった人が、アクションにて、火山内部に侵入する人(指定してください)に託す、とするのも可です)

・女王ネフェルティティへのアクションは掛けられません。
 九道のNPCに関しましては、アクションを掛けてくだされば出てきます。


・今回の件では、公的な依頼(公表)はされず、オリヴィエは個人的に友人達に声をかけていますので、階級等を使用したアクションはかけられません。
 皆さんは、オリヴィエやハルカ、または二人の友人達から話を聞いた、という設定で参加して頂きますが、その辺の背景を特に気にする必要はありません。
 どなた様のご参加も歓迎いたします。

▼サンプルアクション

・「場の召喚」の為に魔法陣を敷く

・「アトラスの影」と対峙する

・「アトラス火山」内部に突入

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2014年07月17日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2014年07月18日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2014年07月22日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2014年08月11日


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